Festina Lente2

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よくあることですか?

時々、どうして面と向かってこういうことを言うのかなあ、
という人が居ます。冗談でもなく、悪戯でもなく、
喧嘩を売っているのかなあという事を言う人が。
で、わざとかしらと勘繰ってしまったりするのですが、
世の中、そういう会話もありなんでしょうと、
幾つかある引き出しに、よっこらしょと仕舞います。
みなさん、こういうことはよくあることですか?


こちらの反応を確かめてから、出方を変えるのか、
一発かましておいて凹ませてから、何か言おうというのか、
理論武装をして隙も無く構えてから、どうぞというのか、
何も考えずに行き当たりばったりで、
言いたいことだけいうつもりなのか、
言わせるつもりで黙って聞いて考えているのか、
揚げ足を取るのを楽しみにしているひねくれなのか、
詭弁を弄するのが生きがいなのか。
こういう人を相手にしなければならない時って、
みなさん、よくあることですか?


何を言っても知らん振り。強引=指導力
義務を伴わない権利、痛みを知ることのない健全。
共感とは何ぞや、天上天下唯我独尊。
即断即決の行動力、企画倒れの単なる自己中。
老眼には読めない字の大きさにしてある、注意事項。
ゆとり教育で低学力大量生産、無教養が自由と叫ぶ、
世界でも有数の、下流志向世代に与える国民投票権。
こういう暴挙って、よくあることですか?


注意深く、或いは大雑把に、時には用意周到に、
一つ一つ、「法整備」の元に、朝三暮四の政策。
平等の名の元に、全員一斉にゴールのテープを切らせ、
平和の名の元に、自衛から攻撃も辞さぬ防衛。
経済の名の元に、貯蓄や年金、生活保護や入院先を取り上げ、
教育の名の元に、マークシートで思考力を奪い、
美しい国の名の元に、絵に描いた餅を食べさせようとする。
ねえ、こういうことは、よくあることですか?


ひたすら医療現場を崩壊させる、
「生まれる」と「死ぬ」ことへの軽視。
輸入人力に「生き死にを依存」、することへのてらいも無い。
世界に冠たる厚顔無恥を、アウトソーシングと称する。
国際協力、経済支援の一環とほざく、無知蒙昧さ。
国費試算と税収のための、子育て支援
少子化で悪玉にされた、女性の社会進出、別姓派、晩婚者。
これって、この国に限らず、よくあることですか?

現代高校生の規範意識―規範の崩壊か、それとも変容か

現代高校生の規範意識―規範の崩壊か、それとも変容か

世界の大学危機―新しい大学像を求めて (中公新書)

世界の大学危機―新しい大学像を求めて (中公新書)


「人類の進歩と調和」の時代から4半世紀。
道徳的な精神面はある国の思惑通り、なし崩し。
自由の名の元に集う、マークシートに思考力を奪われた世代。
入試改悪も30年も続けば、ご立派な制度。
そしてどんな18歳が巷に溢れているか、
そしてどんな18歳が学んでいるか。
大学全入時代、将来を見据える一握りの若者と、
働いても楽にならざる時代、洗脳されやすいコマと、
どちらが多いか。


稼げない、社会と関わりを持ちたくない、
自称自分探しの達人、フリーターを増やしたのは誰か。
そもそも関わるということが、ケータイを持つことから始まる。
ケータイが無ければ生きていけない、
21世紀の阿片、世界との接点を握り締めて
即席引きこもりの自由を満喫する人々。
これが、新しいライフスタイルだと、
多機能におんぶに抱っこの日々。
ケータイを使いこなせないのは異端者、
便利さという真綿で首を絞められる、この受難。

ケータイの未来

ケータイの未来

コミュナルなケータイ―モバイル・メディア社会を編みかえる

コミュナルなケータイ―モバイル・メディア社会を編みかえる


みんな、人の目を見て話したりはしない。
目の前に人はいないから。
何かをしながら、何か別のものに目を向けながら、
たわいも無く話し込み、メールを打ち、写真を撮る。
テレパシー一歩手前の、一億総発信基地。
素晴らしい? 情報発信の時代。
集中力に欠ける者も、熱中できる物ができたとは。
指先が不器用になって、ことわざも変わる。
馬鹿とケータイは使いよう。


高校生が持ちたいもの、五つ。
友人、恋人、家族、ケータイ、お金だとか。
ベスト3はいずれにせよ人間で良かった。
いや、それも今のうちだけで。
いやいや、このベスト3もケータイで繋がっている。
もはや家計費は、家族ケータイ出費は馬鹿にはならぬ。


これが世の中と、慣れないといけないのか。
質問はメールで。論文提出はフロッピーでから、
もはや、10年。フロッピーって何?の現在。
電話は一人一台、ケータイが当たり前。
着メロで聞き分ける、人間関係。
小学校からの不審者情報もケータイ。
音楽教室の連絡もケータイ。
友達・知り合いになるためにはケータイ。
家にいるとは限らない親を、
どこにいるかわからない子供を、
取引先の相手を、つかまえるにはケータイ。


そのうち国民投票も、国民番号の付いたケータイから。
投票所に行かなくても、軽い気持ちでワンプッシュで。
不在者投票なんてしなくても、GPS機能お任せ。
どこに誰が居るか、体内にチップが埋められる如く
何もかも把握される時代は、遠くないに違いない。
誰に把握されるかって?
誰に利用されるかって?
その頃には、きっと誰も考えやしない。
当たり前の便利さを、謳歌しているに違いない。


星新一が描いた「声の網」は進化し続けて、
未来を変えるに違いない。

声の網 (角川文庫)

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未来いそっぷ (新潮文庫)

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