メモリアルカウンセリング
最初に、今回の台風・地震で被害を受けた方々、
心よりお見舞い申し上げます。
- 作者: アルフォンスデーケン,柳田邦男,Alfons Deeken
- 出版社/メーカー: 春秋社
- 発売日: 2005/06/01
- メディア: 単行本
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- 作者: アルフォンスデーケン,Alfons Deeken
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予期しない災害で、人の命が失われる。
今まで慣れ親しんだ家や町、住環境の破壊。
二重三重に喪失の体験が、否応無しに襲って来ていた、その時、
大阪にいる私は、ワークショップの会場に居た。
「メモリアルカウンセリング」という言い方は、あまり好きではない。
モーニングワーク「悲哀(喪)の仕事=mourning work」
という言い方に馴染みがあるからだ。
「メモリアル」という単語に、どうしても拒否感を抱いてしまう。
何かしら、きれい事で飾っているような気持ちになってしまう。
何だかわざと綺麗な言葉で距離を置いているような・・・。
多分、今の私の感覚にぴったり来るのは、grief careであって、
memorial counseling ではない。
個人的な好みの問題と言われればそれまでだし、
今日の内容から意味づけすれば、「メモリアルカウンセリング」
なのですよということなのだろう。
それはともかく、まあ、ワークショップの題名には、
今更こだわるまい。要は中味だし。
自分が知っていること、今まで得てきた知識、
自らが体験したこと、再体験・追体験すること、
セルフケアの一環として、昨日のワークショップの方が
きつかったかなと言えば、そうかもしれない。
- 作者: アルフォンス・デーケン
- 出版社/メーカー: 新潮社
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何を失うか、何が失われるか、何を喪失体験と呼ぶか、
何を嘆き、何を愛惜し、何を拠り所としていたのか。
直接・間接的に、意識的無意識的に繰り返される問いに
心も体も休まることなく疲弊していく、今。
喪のプロセスをわきまえて、取り組む必要。
カウンセラーとして寄り添うこと。
単なるスキルでは歯が立たない、シビアな課題。
常に試されるのは「生と性と死」について。
私はいつも違和感を抱く。
「どうにかしてあげたいんです」という発言に。
心理的なサポートというものは、
COが「どうにかしてあげる」ことでもなければ、
CLが「どうにかしてもらう」ことでもない。
確かに「どうにかしたい」とは思う。
打開したい、今の状況から少しでも良い方向へ、
納得できる方向へ、自らの目標へ、
少しでも近付いていけるように。
でも、それは私の納得や目標ではなく、
あくまでも、この仕事をしている時の、
関わっている時の、目の前にいる人が、だ。
- 作者: 日野原重明,遠藤順子,宮家準,アルフォンスデーケン,柏木哲夫,高木慶子,カールベッカー
- 出版社/メーカー: 春秋社
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- 作者: エリザベス・キューブラー・ロス,デヴィッド・ケスラー
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