Festina Lente2

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雨の日の土曜授業参観  

道徳の授業参観と講演、国語の授業参観。
一つのケースを解決するために、会話文を作るグループ活動。
会話をしながらロール・プレイイング。役割分担。
お互いどんな立場か、どんな気持ちになるか、考える。
演じてみるから、言葉にしてみるから、考えやすい。
似たようなケースに応用してみる。
そういうことを期待しての、道徳の授業。
グループ分け、班分けの仕方から学ぶこと。


付き合いの基礎基本。ルールを守る。
意見を言う。おかしいと思ったら発言。
我が儘を言わない。単純だけれど大切なルールの確認。
自分たちがどんな道徳の授業をして貰ったのか、
全く記憶ないのだけれど、こういう授業参観さえもなかった。
道徳だなんて。


講演。地域の民話といえば聞こえはいいが、
プロの語り手でも何でもないので、児童生徒にはどうだったか。
郷土史家は調べるのはプロでも、語り手となれるかどうかは別。
ましてや、元校長の肩書き=お話が上手、とは限らない。
寒い体育館で聞くには余計に寒いお話だった。


再び授業参観。国語。6年生になってから朗読の宿題が全く無いので、
こちらも何をやっているのかさっぱりもわからないまま、6年生の一年間。
いちいち娘を呼びつけて、今何を習っているの問いただすこともなく来てしまった。
低学年の時のように、今こんな事やっているんだよと話すこともない。
授業はいきなり「鳥獣戯画」の絵から始まる。
何をしている場面か。・・・なるほど。


子ども達の答。遊んでいる、相撲を取っている。この辺の答は想定内。
しかし、喧嘩している、いじめている。うーん、そう来たか。
え? しばいている。(方言だな) リンチしている。(おいおい)
擬人法で描かれている動物たちの様子を様々に解釈しているが、
小学生の私は「リンチ」なんて単語、知っていただろうか。


それはともかく、なぜ他の保護者は教室内で参観しようとしないのか。
10人足らずの保護者以外、皆廊下に出ていてかまびすしい。
おしゃべりに余念がなく、教室の中の授業が聞こえないほど。
自然、自分の顔つきが険しくなってしまう。
10ほど年の離れた保護者のせい? 年々かまびすしくなる参観。
なぜそこまで大声で世間話を? 
廊下に貼られている修学旅行の写真談義に余念がない。
非常識極まりない非道徳的な保護者風景にうんざり。


授業は「鳥獣戯画」がアニメーションのご先祖だという話らしい。
著者は高畑勲。なあるほど。
あれ? 小学生は有名なアニメーターを知らない?
席に着く子どもの本を盗み読みしてみる。
6年生の教科書には高畑勲の文章が載っているんだ・・・。
先生が子ども達に言う。「教科書の鳥獣戯画をめくってご覧。
動かすとアニメみたいに動いているような感じになるよ。
勢いよくめくって教科書を破かないように」


・・・注意している端から目の前の男の子、思いっきり、
教科書破っていた。あーあ。

一枚の絵から 日本編

一枚の絵から 日本編


授業参観三昧。昨年も一昨年もこうだったのかも知れないが、
まるまる午前中を授業参観に使うというスケジュール、やめてほしいなあ。
土曜日だから? 休日を授業参観にするには振替休日にするための口実がいる。
児童生徒に午前中授業を行うのは構わないが、なぜ3時間も参観を?
授業、体育館(講演)、授業。
このスケジュールは病み上がりの私にはきつかった。
しんどさの余り、余裕なく体育館行事に参加、
ますますメモ耳も体もトゲトゲ。


講演というのは例年音楽だったり腹話術や劇や、
様々なPTAの催し、こういうものかと鑑賞してきたが、
今年のは少々酷かった。費用の関係なんだろうか、
元校長先生という人の話は支離滅裂で退屈。
何を目的に話しているのか、全くわからなかった。
挙げ句の果てに下ネタまがいの民話でごまかし。
地域に関心を拓くのであれば、もう少し教育的配慮を持って
話が出来ないものかどうか。


基本的に思い付きで話をしていて、きちんとした講話のプロットを持っていない、
気楽に好きなように喋っている、そんな感じだった。
図書館やボランティアの民話の語り部の人の方がずっと話が面白い。
「昔取った杵柄」を取れない類の人など読んでくるべきではなかったのに。
却って年寄りの話はだらだらしていて面白くないというイメージを、
子ども達に持たせてしまったのではないかと不安になったくらい。
よくまあ、こんな企画を持ってきたものだ。
子どもと一緒に聞かされるPTAとしてもうんざり、
子ども達もうんざりしたことだろう。



雨の授業参観だったため、何だか必要以上に疲れた。
病み上がり、風邪で休んだ二日間、その分の休養を一気に使い果たした。
なのに、かーちゃんの疲労困憊をものともせず、娘の気持ちは
今日の給食の雪見大福だという。
子ども達の配膳準備を見ながら帰途につく。
公園の桜は紅葉し始めていた。
娘が入学式の日、満開だった桜の公園は。



こんな景色を見ながら、家人と歩く午後は、
この公園を歩く秋は最後かなと。
来年は中学生。来年の秋ここを歩くことは多分ないはず。
そう思うと、名残惜しく写真に収める秋、紅葉。