週末家族

この頃パパからのプレゼントの目覚ましで、一人で起きる娘。
いつ起きていつ寝ているのか、訳のわからない生活をしている
仕事の進行状況に振り回されているママ。
インスタントに少し手を加えて、熱々チキンドリア。
おにぎり、味噌汁、煮物の残り、ありあわせ。
身支度、行ってらっしゃいのハグとキス、急いで！
戸締り、出発。ラジオで聞くニュース、｢芋たこなんきん」

到着、タイムカード、職朝、連絡事項、打ち合わせ、仕事仕事仕事。
すれ違う時も眼を配り、表情を読み、声を掛け、メモを渡し、
仕方なく強硬に呼び出し、話し合いに疲れ果て、思案に暮れる。
電話、来客、挨拶、応対、昼食、仕事仕事仕事、雑談、仕事。
指導、相談、指導。パソコン・書類・伝票整理。
雑談、愚痴、忘れ物、片付けられない仕事。片付けられない机の上。
中途半端、来週まで？　持ち帰り用コピー。OK?　OK?
電話連絡、待ち合わせ場所。確認。

ロッカールーム。着替えて、渋滞の中、図書館、資料返却貸し出し。
渋滞の中、帰宅。慌しく、出かける用意。
娘をピックアップ。既にリュックサック姿。急いで駅へ。電話。
「スルットかんさい」二人分買っている間に、1台乗り逃がす。
待ち合わせ場所の変更。乗り換え。地下鉄へ。
合流。予約が取れなかったため、予定変更。あたふた。

お風呂から出られない

お風呂から出られない。何のことはない。
そのまま、寝てしまう。これは、まだ元気な場合の話。

自分独りだと、考え事はそのまま夢の中へ、お持ち帰り仕事のように。
お風呂の中で寝ながら布団で寝ている夢を見ていたり、
仕事の夢だったり、寝ながら夢の中で1日が過ぎる。
お風呂の中で、そのまま一日の生活を繰り返して、巻き戻し巻き戻し。
自分の寝床があるのに、そこへ向かう前に、沈没したまま出られない。
たまに本当に溺れてむせる。（幸いそれで意識がはっきりする時も）
動こうとしても、再び起きられず眠りに堕ちる。
この、繰り返し。

アパートマンションの家は、ユニットバスで湯冷めしにくい。
それが災いして、ぬるま湯に浸る。ふやけないのが不思議なくらい。
もとい、最初からふやけている。
ああ、このまま溶けていけばいいのに、脂肪。
起きられない、出られない。追い炊きができないお風呂で、
ゆっくりと冷めていく。なのに、肝心の意識が醒めない。
夢と夢、夢と現（うつつ）の間を渡り歩いて、熟睡のない、夜更け、
真夜中、深夜、丑三つ時、夜明け前に、抜け殻の様になって、
やっとこさ水から上がって、風邪も引かずに寝床にたどり着ければ万歳。
これはまだ、元気な場合の話。