足の数より頭の中身

有名なスフィンクスの謎なぞ。答えられない人間を食べたという。
朝4本足、昼2本足、晩3本足、なーんだ？
しかし、足の数よりも実際は中身が問題。
生活は些細なことで成り立っている。理想からは程遠い。
今日もそれを実感。

両親。いきなり大学病院へ今日行くと言い出す。
予約日ではない。まあ、不安なのはわかるけれど、
主治医がいつでもいるというわけではないのは百も承知。
行ったからとて、急を要する処置が必要でも無い限り、
何もできない。･･･といっても通じないんだよね。
今日行って待つから･･･、だから･･･。
ああ、仕事になりやしない。

診療科の窓口に電話をかけ、事情を話し、午後外勤から戻った
主治医から携帯に連絡を頂き、その内容を両親に話す。
･･･、忙しいのに主治医以外の科の先生方は勿論、
電話を受けてくださったナース、主治医の先生方の貴重な
時間を無駄にしたと思うと申し訳ない。

IDからカルテを調べて、入院中と退院後の診察状況に目を通し、
･･･病院の先生方がどんなふうに忙しいか、よくわかっているだけに。
退院して2週間してから、どんなふうに不安になったのか、
わかるようなわからないような、どう接していいものか、
肉親で近いだけに困る。幾つになっても娘には頭ごなし。
今日の両親の初めての行動に、ため息。
今回は母ではなく、父が中心だったが。

元気に動けて、自分で身の回りのことができるからとて、
家庭生活が順調というわけではない。
こんな小さな波風は日常茶飯事。
取るに足りないこと、しかし、何だかがっくりくる。

ハッチポッチステーション The BEST

ダンボールに山と詰まれた書類と格闘して、膝を痛めた。
物置で屈んだ拍子に、後頭部をしたたかに打った。
郵便局と銀行を行ったり来たり、書類と通帳の書き換えに2時間。
娘を水泳教室に迎えに行く。小雨が降ってきて寒い。

何故か、娘の鼻歌は「smoke　on　the　water」のイントロ。
どこで覚えてきたんだか、自分にとっては懐かしいが、
？　こんな曲を使っているCMでもあったからしら？
話しているうちに、小さい頃聞かせたグッチ雄三の
「ハッチポッチステーション」のCDからだとわかった。

クロールを4本、バックを3本、バタフライを4本泳いできた娘は、
チーズバーガーにかぶりつき、元気におしゃべり。
帰宅。捜している書類が1週間近く見つからない。
もしや、間違って処分したのか･･･？
夕食後ゴキブリホイホイとネズミ捕りを買いに。
この田舎家の為に、マンションであればしなくてもいいことが一杯。

握力が強いと、長生きする確率が高いそう。
ペンよりも重いものを持つことが殆ど無い、この生活。
長生きはできないかもね。
組み立て式のカラーボックス、明日のお弁当のメニュー。
私に似て散らかすだけ散らかす娘と、後片付け。

毎日の生活は謎々みたいなもの。朝、昼、晩。
足が何本になろうと、自分はたった一人。体はたった一つ。
願わくは有能でてきぱき働く片付け上手なもう一人の自分が居て欲しい。
朝、昼、晩。限られた時間をうまく使えなければ、
人間は食べられてしまう。日常生活に流されて跡形もなくなってしまう。
足が何本あろうと。

そんな時、ちょいと息抜きに昔の曲を、
アレンジしてね、そう。
めげない、めげない。こんな日もあるさ。

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