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買い物と「ナカノシマ大学」

痛みに振り回された今週も今日で終わり。
歯科医の治療と処方宜しく、症状は沈静化を辿っている。
鬱屈した思いを振り切るが如く衝動買いに走る。
今日は老父の誕生日。そして、来週は私の誕生日。
しかし、自分で自分にご褒美以外、当てはない。
誕生日月というのは何かしら体に変調があって憂鬱。
おまけにノートパソコンもどうしようもなく調子が悪い。
全部真っ白にしてOSを入れ直すともう少しさくさく動くのだろうが、
この際新しいものを買ってもいいかも。


厄払い、気分転換に買い物とドカ食いというのは、
まことに貧相で軟弱な精神構造の表れかもしれない、が、
一番手っ取り早いのは確か。結果はどうあれ。
まず、改装オープンの電気屋に走り、限定5台のノートPCをゲット。
ネットで買えばもっと安いのかもしれないが、
底値に血道を上げて入れ込むほどの買い物根性はない。
誕生日が過ぎてから時間ができてからのお楽しみ。
エスプレッソブラック」の使い心地を試してみることにしよう。


老父はなかなかお洒落な人の割りに、自分で買ってくるものは?
お出かけが好きな人なので、いつまでも身綺麗にしてもらいたい。
あれこれと物色し、ぱっと決める。肌触りと色合いと。
老父の大好きなマロンケーキを買って急いで帰宅し、出かける用意。
痛みから解放されて、本来ならば体力回復のために安静、
一日中寝ているべきとも思うのだが、もとより出かける予定。
一ヶ月も前から楽しみにしていた、今回の「ナカノシマ大学」。


今日のテーマは「知られざる楽器の街、天満村を行く」
私にとっては天満橋は京阪の駅、歯科大のある場所、
ドーンセンターや大阪府立労働センターのある場所、
商業の神様、ギリシア神話のヘルメス像が立っている、
OMMビルがあるところ、天神祭造幣局桜の通り抜けで賑わう場所、
かつて松坂屋というデパートがあった場所、そういうイメージ。


出張で出歩く場所、かつての通院場所、官公庁と病院、
商業と川と橋、そういうイメージがあったものの、
音楽や楽器をイメージすることは全く無かった。
それが、私が読んでいなかった(そんな余裕も無い、
家人の大腿骨骨折でてんやわんやの2月)頃の『月刊島民中之島』。
特集記事が、「知られざる楽器の街、天満村を行く」だった。


かろうじて杖を突きながら歩けるようになった家人と、
OMMビルの地下で待ち合わせ、普段は歩かない地下道出口から、
地上へ出てみると大阪の街中とは思えない、静かな佇まい。
随分階段を上らされたので、遠くまで歩いてきたような、
そんな気分になっていたのだけれど、
駅からさほど離れていないはずの、このあたり一帯は、
天満橋北大江地区というところらしい。


スタッフの呼び込みでとあるビルへ。
1Fはお洒落な洋品店、奥はこれまたお洒落なボタン屋さん。
何やら優雅なマダムの昼下がりにぴったりな散策コース。
一室に映し出されたコンサート風景。
そして、淡々と語る楽器店のオーナーと、工房担当の息子さん。
街ぐるみで公園とコンサートに取り組んできた方は、
どうやら先ほどのボタン屋さん。


楽器の買い付け、こだわり、目利きとは、そして、工房めぐり。
ロマ(ジプシー)の人々の演奏、欧州の街角の音楽、
弦楽器の良し悪し、お値段、使い込みと価値、楽器選びのコツ、
イタリアの工房に修行、マエストロの話、などなど。
楽器店の集まる街の風情、公園周辺に点在する楽器店。
私が予想する世界とは全く異なる、大阪のマンションの部屋に、
一室というか一階というか、そこに店と工房と音楽教室が。



わずか2時間ほどの間に、5つの工房を見学できるとあって、
昨年の大阪音楽大学博物館を訪れた時のようなワクワク感が蘇る。
http://d.hatena.ne.jp/neimu/20100306
本当は娘も連れて来たかったのだけれど、大人の集まり、
ナカノシマ大学の雰囲気を壊すといけないから遠慮。
ピアノしか弾けない私と娘だけれど、楽器を間近に見るのは楽しい。
普段触れることのできないバイオリン、ハープ、マンドリン
滅多に間近に見ることさえできない楽器の数々。


その写真は次の記事をお待ち下さい。
ひとまずここまで。

フェルメールの楽器 音楽の新しい聴き方

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クレモナのヴァイオリン工房

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