娘の発表会
私の20代のころのソフトスーツを着て、発表会に臨む。
写真はリハーサル時のもの。まだ着替えてはいない。
本当なら変奏曲全部弾いてほしいものだけれど、ようやっと、
トルコ行進曲が暗譜できた。
もう一つの現代音楽は、かーさんには理解できない類だが、
何とか弾きこなしてはいたようだ。
お役目ごめんというべきか、大役を果たしてお疲れ様というべきなのか。
暖かい目で、娘の演奏を見守ってあげられない自分がいる。
要求水準が高いというわけではないと思うが、
自分が13歳の時はこんな風だっただろうかと比べてしまう。
トルコ行進曲を弾いたのは、4年生の時だった。
長い長い変奏曲が終わって、第2楽章があって、
突然聞いたことのあるメロディになって、
ピアノの先生が後にも先にも一度だけ、レコードをかけてくれて、
譜を読む前にメロディーを覚えて帰った。
曲のイメージをどのように持っているのか、
育てているのか、今の先生の指導法はわからない。
辞めたいと言わないで続いているのだから、ありがたいが、
この子は何をものにするのだろうと、ガンガンに習い事をさせずに、
ボーっと大きくしてしまった娘に申し訳なさが一杯。
泣こうがわめこうが、習い事をもっとさせるべきではなかったかと。
戦いすんで日が暮れて、とーちゃんがわざわざ帰阪してまで見に来てくれた、
大事な大事な発表会が終わった。
君は、何を糧にして成長してくれているのか。
日々、遠ざかっていく毎日に、つかみどころない。
手応えのない一日ではあるのだが。
モーツァルト : ピアノ・ソナタ第11番イ長調K.331「トルコ行進曲付」
- アーティスト: クラウス(リリー),モーツァルト
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレコーズ
- 発売日: 1995/10/21
- メディア: CD
- クリック: 20回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
ピアノピースー004 トルコマーチ/モーツァルト (MUSIC FOR PIANO)
- 出版社/メーカー: 全音楽譜出版社
- 発売日: 2008/08/29
- メディア: 楽譜
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
こちらの先生にお世話になってから3度目の発表会。
5年生、6年生、中学校1年生、
こんな小さな子供は娘だけだ。
あとはみんなお姉さんお兄さおばさんおじさん、
年配の方ばかり。だから、かわいがって頂いている。
なのに、娘にはそのありがたさがわかっていない。
練習をさぼる常習犯で、小さな時から習っていても、
全く身についていないなあと嘆かわしい。
私は好きな曲は習い終わってからでもよく弾いた。
レッスンに関係なくても指慣らし代わりに弾いた。
落ち込んでいる時、テンポの速い曲を選び、
その時は無理でも、片手だけでも難しい曲に挑戦したい時は、
難解な譜面を前に、とてもじゃないけれど広がらない指を広げ、
チャレンジもまた楽しと、メロディーを拾った。
娘の練習にはそういう遊びが全く見られない。
レッスンの二日前ぐらいしか弾いていない。
新しい曲、知っている曲、なじみの曲、好きな曲、
何時間でも弾いていたいと思う時が無いのか、訪れないのか。
そういう意味では、不幸な子だと思う。
ボーカロイドだ何だ間だとはやりの歌に執着していても、
自分で弾きたい、弾きこなしたい、アレンジしたい、
作り出したいという欲求なしに、
この年齢まで来てしまったんだとさえ思う。
娘をこのまま習わせていていいものなのかどうか、
自分が知っているような変化や欲が表れてくるものなのかどうか、
まだまだ待たなくてはいけないのだろうか。
それとも…。
- 作者: ひらいはるよ
- 出版社/メーカー: 青山ライフ出版
- 発売日: 2012/10/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
- 作者: モイッカ
- 出版社/メーカー: サジタルシープブックス
- 発売日: 2012/12/22
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る