Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

北斎展

家人が是非にと執着していた北斎展、思ったより人が多く疲れる。
それでもやっぱり頑張って身に来てよかったと思う。
久保惣で見たものも良かったが枚数が違う。
展示作品が多いのはいいことだが、
会期を分けられて見なければいけないとなると、
それほど暇人ではないので困ってしまう。
何度も展覧会場に足を運べばいいではないかと?
それができるのならば、苦労はしない。


    

    


家人と訪れた初夏、あの頃は転勤前だった。
もう少し私も元気だった。
阿倍野ハルカス建設は進んでいるが、私は逆だ。
キタやミナミに負けるなと、阿倍野地区の再開発は進んでいるが、
ここでの勉強会に足を向けなくなった途端に、
あれまあ、これはこれはと一変する世界。
大阪市立美術館に続く公園は、イルミネーション仕様に。


    

  


江戸時代をさまざまな雅号を使って業界人として生き抜き、
長寿を保ってさまざまな作風を展開し、次々に名作を生み出した、
そのプロ意識には脱帽せざるを得ない。
彼が描いた富士の山のごとく、飽くなき画業への精進、
執着、夢三昧の片隅で、現代人はため息をつく。


    

  


彼のように生き、その大きな影響力をもってして、
今もなお世界中から賛嘆の眼差しを浴びる。
その生き様、その画業、その作品、全てが羨望の的だ。
才能に恵まれ、それを伸ばし、徹底して貫いた者だけが、
残したものと共に生き続けることができる。


    

  


秋の盛りを過ぎた慶沢園の景色を目に収めつつ、
家人と歩く貴重な秋の一日。
さすがに北斎展で立ちっぱなし、歩き疲れたのか
庭園を一周するのをあきらめて、四阿(あずまや)で休んだ。
暖かいもので喉を潤し、しばし蓮の葉の上で飛び回る小鳥を眺め、
残り少ない紅葉を愛でる。


    

  


それにしても、北斎展。ずいぶん関連商品が多かった。
浮世絵人気は日本人よりも外国人に浸透しているせいもあるが、
便箋メモ帳付箋紙の類、クリアファイルやその他の記念品、
随分沢山売られていて、ついつい欲しくなってしまうのだが、
記念カタログとお土産を買うと、また諭吉様が飛んで行ってしまう。


    

  


妖怪ものが好きな娘のために、怪談物の絵葉書を求めたら、
怖いから嫌だと言われてしまった。あれ?
軽妙洒脱な筆運びの様々なスケッチが楽しい、
和紙の手触りを生かしたクリアファイルも好みではないと言われ。


    

  


それにしても、毎回展示画のクリアファイルを買っているので、
一生使い切れない程のクリアファイルが溜まっている気がする。
身に沁みついた無意味とも言える収集癖が恐ろしい。
娘は普通の浮世絵のファイルは抵抗なく喜んでいた。


  


さて、帰宅後、トトリ4回目。
やっぱり雰囲気がコロンボと似てちょっと嫌みな感じ。
被疑者に対する食い下がり方、畳み掛けるような口調、
共通点ありあり。

カラー版 北斎 (岩波新書)

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北斎決定版 (別冊太陽 日本のこころ)

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