一目顔を見て

仕事と家事を片付けてからしか、出向くことが出来なかった。
インフルエンザの予防注射も入っていた。
食事を作り、ダークな服に体を包み、
雨模様の中、車で出向く会場。
初めての道、迷った。
人に聞きながら、向かう。

多勢の人が来ていた。
定刻を過ぎてもなお、想像するよりも大勢の人が。
知っている顔、懐かしい顔もちらほら。
そんな中で、予期せぬ再会を取り結んでくれたその人は、
眠っている。
一目顔を見てお別れをした。

短いお付き合いだったからこそ、印象的な上司だった。
さようなら、お疲れ様でした。おやすみなさい。

グレゴリアン・チャント ~グレゴリオ聖歌

やすらかな死を迎えるためにしておくべきこと (PHP新書)