Festina Lente2

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ダークサイド

「レジデント・サーガ」風に言うならば、
まるでダークサイドに落ちていた、かのような、先週。
まあ、(心身の)痛みがそうさせると言ったら、単なる逃げ口上か。
それにしても、痛みが消えると、妄想渦巻く暗黒空間は???
何だったんだろうと、きょとんとしてしまう。


アナキン・スカイウォーカーほどフォースが強い訳でも何でもない、
ただの凡人は、痛み一つであっさり精神の平衡を欠いてしまい、
こうなると、歌は世に連れ、世は歌に連れではなく、
痛み・苛立ち・妄想・不信・不安のてんこ盛り状態となる。
やれやれ、なんて1ヶ月。


痛み止め、消化剤、抗生物質
信頼している医師から得られる安心感、
約1日の安静とプチ断食、それで痛みは嘘のように消える。
ダークサイドに落ちて、悶々としていたこの2、3日の苛立ちが
嘘のように消えていくと、かまびすしい世間のニュースが悲しい。
超高年齢出産の自分が、娘を産んだ時のことを、(その病院を)
嫌でも思い出してしまうからね、このニュースは。



自分の人生を支えている思い出が、
片や、人生を打ち砕く思い出になる。
物事の、もっとも残酷なカードの裏表を見ているような感じ。
いったん1枚カードを引くと、そこから雪崩落ちるように、
運勢が変わってしまうような、そういうダークサイドを思わせる。
誰もが経験する、誰もが遭遇する、はずのダークサイド。
しかし、ある者はカードを引くことを免れ、
ある者は、廻って来た1枚が、いつの間にか誰かに引かれ、
奇蹟のように自分の手許には残らなかったりする、わけだ。


痛みは、まるで幻肢痛のように、心をえぐる。
悪いニュースや知らせも、そんなふうに、チリチリと燃え、
もしくは埋み火になって、ダークサイドの火種となる。
不信や不安は、普段は何とも無い所まで押し寄せる。
ここには、デウス・エクス・マキナDeus ex machina)が必要なのか?
人の痛みを感じない、機械仕掛けの神が?
私個人の物語には、こんな神様は要らないけれど、
今を生きる人間を巻き込む、数多くの物語は、
理解不能なほどの「どんでん返し」がないと、
解決できないものなのか?


体の痛みは、ようよう服薬で治まって小康状態。
でも、世間で広がる波紋は、広がるだけ広がって
真実が見えてこない。
まるで、昨日の「容疑者 室井慎次」みたいだ。
新聞もブログも、加熱している。


ダークサイドに、これ以上、堕ちることが無いように
私は、今の自分を支え導いてくれた人と、幾多の偶然に感謝し、
不幸にして亡くなった人の、冥福を祈る。