Festina Lente2

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生活科の授業

小学校1年生の生活科の授業が楽しい。娘の連絡ノートには、
その時その時の、生き生きとした感動と感想が綴られている。
「秋さがし」に出かけた時のこと。
幸いここは田舎なので、田んぼもあるし、学校農園もある。
5年生では稲を育てて、田植えや稲刈り体験もある。
1年生は掃除の時間に、草むしりまでしているのだ。
(庭の草をむしったりはしないのにねえ)
これって昔は理科の授業だったんだよねえ。
木の葉や木の実を拾ったり、落ち葉を集めてノートに貼ったり、
スケッチしたり、空の雲の模様を眺めたり、
・・・好きだったなあ、理科。
・・・好きだったなあ、外に出かける授業。



娘の担任の先生は、どうやら「銀杏」を題材にしたらしい。
拾い方、色や匂いの確認、スケッチ。
むいて、実を取り出して、乾燥させて、みんなで炙って食べたとのこと。
楽しそうな授業だなあ。お土産に持って帰ってきたから食べようと、
ビニール袋に入れて渡された。
君、卵が嫌だって茶碗蒸しも食べないのに、
どうやって、家で銀杏食べるのさ?
塩味で炒るだけでいいって? 私に似て、お酒好きになるなあ、将来。


昨日の生活科は、目の不自由な方が盲導犬と一緒に来校とのこと。
へえ、そういうこともするんだと、びっくり。
準備をするのも大変だけれど、協力してくださる方も大変。
でも、とってもありがたい。
生活科は小学校の低学年にとっては、体験学習であり、
理科であり、体育であり、道徳であり、
人権教育であり、福祉教育でもあるわけ・・・だな。

今まで、「白い杖」のことについて、教えてはいたけれど、
個々の「障害」については、まだ、きちんと向かい合っていない。
目が不自由であることに関しても、そのための押しボタン式の
音声付の信号は、けっこう田舎のこの地域には無い。
まして、盲導犬を間近に見たのは初めてで、
娘にとっては、いい体験だったようだ。
連絡ノートに、犬の名前や号令のかけ方、
(お仕事中の)盲導犬にしてはいけないこと等
事細かに綴ってあって、先生からピカイチのスタンプを貰っていた。


うちのシロも訓練したら、ライトやストレートはわかるかなあと尋ねてくる。
なるほどね、うちのワンちゃんと比較して考えているわけか・・・。
でもね、日本語でしつけてきているから、シロには無理だなあ。
・・・実は、親の私だって、盲導犬の募金はしたことがあっても、
盲導犬を身近に観た経験は、それほど無い。
学生時代に、盲導犬を連れて点字タイプライターを持って、
受講している女性に社会学部の講義で出会って、びっくりした。
それが、いまだに忘れられないくらいだから、
盲導犬に出会うのは、実に貴重な体験なのだと思う。


娘は、今日の生活科の授業を、いつまで覚えているだろうか。
秋の日、愛犬と共に授業に来て下さった方のことを、
今日の日の感動を、いつまで覚えているだろうか。


私の知らない世界を学ぶ、娘の連絡ノートを読み、話を聞くたび
少しドキドキし、羨ましくなり、ちょっぴり小学生の気持ちに戻る。
共に感激し、感動し、驚き、考え、振り返る、秋の日の1日。
清々しい風を受けながら、心も背伸びした気持ちになるのだ。

盲導犬クイールの一生

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風の谷のナウシカ サウンドトラック はるかな地へ・・・

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