Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

心騒ぐ話題が

世間では暗いニュースが多い。言わずもがなの話題で、
この場で取り上げるのもどうか、と思うことも多々ある。
このノンポリの私でも、そんなに急いでどうするつもりだと
ムカムカする「教育基本法」改悪問題。
教育の専門家でもない連中が、いかにも政策として、
新しいことをしましたという、ポーズを取りたがる。
そんなふうにしか見えない。審議も議論も尽くさぬまま、
見切り発車をしようとする姿勢も気に食わない。


たとえて言うならば、改革改革と言うけれど、回転ドア政策だ。
日本に回転ドアが導入された時、本来ならば事故があった時に
すぐに撤去できるような軽い仕組みと素材で出来ていたはずの
欧米から直輸入のアルミ製の回転ドア
建物との釣り合いが取れず、見栄えがしないからと、
安全性を無視して、ステンレスを貼り付けて飾り立て、
重くて操作性の悪いものにしてしまったという、
それに似ている。

失敗学のすすめ

失敗学のすすめ


見た目が大事。新しい政権になって、新しいことに
取り組んでいますよという、中身の無い姿勢が大事。
アピールする事が第1義であって、中身はどうなのか?
そういう所が、さすがに政治に疎い私にも鼻について、ね。
あの回転ドアは、安全性の為といってセンサーを付けた。
でも、センサーではは感知しない範囲が広くて、
結局事故に繋がった。幾つものセンサーは、見た目重視の
設計と重量で、本来の機能を発揮できなかった。
「すぐにドアが止まる」から、センサーそのものが切られた。
そして、現場には重くて危ないシロモノだけが放置される。
きっと、安易な法改正は同じ事が起きる。



もともと900kgだったモノが、飾り立てられて、
後手後手に取り付けられたセンサーだの何だので
3t近くになっていたというから、挟まれたら終わりだね。
安全性と機能性を無視し回転ドアのように、
自分の政権の鎧にするため、法改正をしたいと言うならば、
教育の現場を直視、いや、正視してもらいたいものだ。
医療にしてもそう、福祉にしても。法改正するならば。


今日のラジオも言っていた。「景気が上向きって嘘でしょ。
家に入ってくるお金は減っているもの」ってね。
個人消費は冷え込んでいる」ってね。ほんとにそう。
現実に、生活は苦しくなっている。じり貧だ。
ささやかな幸せを見出していると言えば、聞こえはいい。
けれど、それが止むを得ず、だという事がわからない。
お役人、サマ。

わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)

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消費社会白書〈2006〉動き出した選択消費、すすむ生活の趣味化

消費社会白書〈2006〉動き出した選択消費、すすむ生活の趣味化


情報操作をするのは、戦時中だけじゃない。
統計の取り方だって、為政者の胸算用一つでどうにでもなる。
交通事故死者だって、24時間以内に死亡しなければ計算されない。
みんながみんな、怪我人で済んでいるわけじゃない。
「いじめ」の報告も然り、「履修漏れ」の問題も然り、
小中高校ばかりじゃない。必修教科じゃないからって、
医療の現場だって、救急医療をしっかり学ばずに、
通り一遍で終わらせている大学は多い。
選択科目は幅広い履修ではなく、履修逃れの隠れ蓑。
それさえも気づかないでいる、見てみぬ振りをする者達の
統計や政策の、どこを何を信じろというのだろう?

「社会調査」のウソ―リサーチ・リテラシーのすすめ (文春新書)

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統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)

統計でウソをつく法―数式を使わない統計学入門 (ブルーバックス)


なのに、早く決着を付けたい。今週中にも通過させたい。
そう言って、自分達に都合のいい法案だけは通そうとする。
夫婦別姓法案はどこへ消えた?
女性天皇への視野を入れた皇室典範改正は?
「障害者自立」という言葉でごまかして、実際は支援を打ち切り、
福祉を切り詰め、混合診療という利点があると見せかけ、
医療格差を広げ、弱者を切り捨てる。
バウチャーとかいう横文字で、世間を煙に巻き、
教育の機会均等を、まことしやかに破壊する。

シチズン・リテラシー―社会をよりよくするために私たちにできること

シチズン・リテラシー―社会をよりよくするために私たちにできること


情報(歴史・芸術等も含め)が履修されていないことが、
根本的な問題ではない。何のために、「読み書き」が
必要かという、ポリシーの無い教育を押し進めてきた。
情報化社会を建前に、「ゆとり教育」のお陰で
リテラシー難民、大量生産。
正しく鉛筆を持ち、手書きで文字を書くことができぬ、青少年。

ケータイ学入門―メディア・コミュニケーションから読み解く現代社会 (有斐閣選書)

ケータイ学入門―メディア・コミュニケーションから読み解く現代社会 (有斐閣選書)

自己認識としてのメディア・リテラシー―文化的アプローチによる国語科メディア学習プログラムの開発

自己認識としてのメディア・リテラシー―文化的アプローチによる国語科メディア学習プログラムの開発


手許を見ずに、いわゆる「ブラインド」で高速タイピングできる
一部のエリートを除けば、携帯依存症世代は手先が不器用だ。
(肝心な時にきちんと意思表現が出来ない、
 精神的な不器用さも、それに比例しているような気さえする)
読めない書けない視写ができない、長い文章や漢字も嫌い、
音読や朗読も苦手で、計算高いくせに計算できない。
内向的自己中心世代が、ネット社会で自我を肥大させ、
陰湿に鬱屈し、未来を疑問視し、自己を否定する。

「学び」から逃走する子どもたち (岩波ブックレット)

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ケータイのなかの欲望 (文春新書)

ケータイのなかの欲望 (文春新書)


意図的に展開される情報化社会。意見を言えない書けない世代、
小さな巣穴に入り込んで、外を観ようとしない世代、
読めない・知らない・知らされない世代を作り上げた方が、
朝三暮四で、政治はしやすかろうなあと、勘ぐらざるを得ない。
だから、仕事から離れて、ニュースを聞いて
世間のことを知ろうとすると・・・愚痴の元になる。
なんてこった・・・。精神衛生に悪いこと、この上ない。
だから、ここで愚痴ってみる。
我ながら、やれやれ・・・。堂々巡りだね。

調査報告「学力低下」の実態 (岩波ブックレット)

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遺書―5人の若者が残した最期の言葉 (幻冬舎文庫)

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