長生きには歯

5日午後、日清食品の安藤百福さんが亡くなった。96歳。

私が幼少の頃からお世話になった、チキンラーメン。
お湯をかけてもそのまま食べても美味しい、チキンラーメン。
何も入れない方が一番美味しい、チキンラーメン。
世界食カップヌードルよりも美味しい、チキンラーメン。
百福さんも毎日食べていた、チキンラーメン。
・・・何だか、昭和がどんどん遠くなる。
今年はやはり、娘とインスタントラーメン発明記念館に行かねば。

インスタントラーメン誕生物語―幸せの食品インスタントラーメンの生みの親・安藤百福 (PHP愛と希望のノンフィクション)

新聞に出ていた。百福さんは4日の仕事始めの挨拶をして、
その後具合が悪くなった。最後の最後まで仕事人間だったんだなあ。
いや、週2回はゴルフコースを回っていたという。凄い、96歳。
長寿の秘訣は「早寝早起き。腹八分目と適度な運動」
どれも私、できていない。駄目だ、こりゃ。
歯が丈夫で入れ歯が無かった。到底、太刀打ちできない。
入れ歯こそ無いが、100%まともな自分の歯は前歯4本だけだ。
後は、みんな何かしらの「細工物」である。

百福さんの造語。「美健賢食」
8020運動には程遠い私は、この言葉からも遠い。
（あるのは賢食ではなくて、単なる食い気だけである）
美しさや健康を保つためにも、豊かな食生活も。
「体の外にある内臓」といわれる「歯が命」ではないか・・・。
ああ・・・。96歳まで、私は生きられるとは思ってはいない。
生きたいとは思うけれど、この歯では、ちゃんと咀嚼して
食物を栄養源として胃腸に届けられるかどうか、不安。

自分自身の情けない歯の有様を鑑みて、
娘の歯には、いまだに毎日仕上げ磨きを怠らない私。
私のような思いはさせたくない。
歯医者と目医者、歯科と眼科・眼鏡屋にいくら貢いでいるか
（お金だけではない、時間も）計算のしようが無い。

百福さん、その名前にはたくさんの「福」がある。
縁起のいい名前。その福の中の、「歯が丈夫」
つまりは、体が丈夫、「健康」というお金で買えない大きな福が、
96年の人生を支えてきたんですよね、失意の時も、再起の時も。
ああ、その福にあやかりたい。丈夫な歯が欲しいです。
しっかりした噛み合わせがないと、食事も人生もしっくり来ない。

美健賢食の百福さん、チキンラーメンありがとう。
庶民の味を、ありがとう。

安藤百福のゼロからの「成功法則」―人生に遅すぎるということはない

食欲礼賛