WE WILL ROCK YOU

2週間遅れの家人からのクリスマスプレゼントは、ロックコンサート！
というか、梅田芸術劇場で１/5〜25迄公演しているミュージカル、
仕事の疲れも忘れて、WE　WILL　ROCK　YOU！　　
言わずと知れたフレディ・マーキュリーを偲ぶ会みたいな
QUEENメドレーで作られたミュージカルだ。
公式サイトはこちら。http://queenonline.com/wewillrockyou/
　　

ストーリーはごくごく単純。
音楽を癒しの道具に置き換えた、反体制近未来SFの体裁をとったミュージカル。
勧善懲悪のヒーロー物が、武器の変わりに音楽と楽器になっているだけ。
未来社会は楽器（音楽）厳禁の独裁サイバーネット、コンピューター社会。
抵抗軍、アンダーグラウンド、ボヘミアンは音楽と楽器を手に入れることのできる
ヒーローを待ち望んでいる。アジトがハートブレイクホテル。

とにかく、懐かしい故人、ロックミュージシャンへの追悼を兼ねて、
パロディがわんさと出てくる。それも懐かしのメロディと共に一興。
席が左寄りだったものの、１階前の方で見易くてオペラグラスも不要。
家人が先にパンフレットも娘へのお土産（公演グッズのチョコ）も買って
席で待ってくれていた。まもなくスモークが焚かれて、開幕。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

うん、やっぱり幾つになってもデートはこうでなくちゃ。
コンサートはこうでなくちゃ。
これからどうなるのかなっていう、ワクワク感が無くては、ね。
一緒に居ても居なくても、聞いても聞かなくても、見ても見なくても
どちらでもいいよっていうのでは、余りにも心寂しい。
かーちゃんとしては（まだ小１の）娘には申し訳ないけれど、
少しずつ自分の時間、夫婦の時間を大切にしたいのよ。
家族の時間同様に。全てが限りあるものだからこそ。

ミュージカル専用劇場ではないから、私としては、いくら新しくても
今一つの感じ。しかしながら、思っていたよりも音響は良かった。
歌詞は覚えていなくても、体に刻まれたメロディは自然に体を揺すらせる。
家人に言わせりゃ、「オーストラリア訛りの英語」で発音が・・・と
薀蓄を垂れていたが、まあ、そんなことは余り気にならない。
生の演奏、生の歌声、目の前のダンスは純粋に楽しめる。
（ラインの動きはちょっと乱れていて統一性を欠いていたけれど）
おまけに、両サイドに電光掲示板で流れる字幕の訳が面白かった。

パロディも昔のままのものもあれば、最近の作品を取り入れたものも。
「ボヘミアン・ラプソディ」ビデオを抱きしめるシーンが、
ゴレムの「いとしい人！」と指輪物語が入っていたのは、
オーストラリアつながりのせいなのか、受け狙いか。
ネタばれになって申し訳ないけれど、大阪公演ということもあって
「甲子園」「六甲おろし」等が出てきた。その他、某洋服メーカーも。
東京公演では何を題材に使っていたのかなあと、思わず想像。

感動したかどうか？　残念ながら感動の質から言えば、
ビリー・ジョエルのコンサートの方が「じいん」と来たかもしれない。
でも、思わず体が動いてしまうという感覚が湧き上がってくるのは、
間違いなくこちら。まあ、曲そのものの違いだけれどね。
でも、We Will Rock You　はもちろんのこと、
「自由への旅立ち」I Want To Break Free
「地獄へ道連れ」Another One Bites The Dust
「伝説のチャンピオン」We Are The Champions
等に至っては、歌いたくなる動きたくなる衝動を抑えがたい。

最後とアンコールはやっぱり立って、clap、　ちょいと野次飛ばして
キャーキャー迄は行かなくても、軽く騒いでノッて、拍手、拍手。
さすがにアンコールは、家人もスタンディングオベーション。
若い観客のようにグループでペンライト振り回す元気は無いけれど、
結構みんな、御年の割には頑張って立っていた。
ささやかに感動を分かち合うための、儀式のようではあるんだけれどね。

結局、ロンドンオリジナルメンバー盤のCD買っちゃった。
家人にいたっては、懐かしさが講じたのかベストヒットのDVDを購入。
あらー、そんなにお互いファンだったかなという感じだけれど、
これがコンサートの余韻の購買力（笑）というものか。
フレディのでっかい顔写真に見送られて、劇場を後にした。
彼の死に関しては音楽以上に別の点で、色々思うことはあるのだけれど。

休憩１５分を挟んだ３時間弱のショー、夜10時から二人で食事。
これも、共に過ごすことの少ない私達にとっては新鮮なこと。
（昨年７月までは、入院時はともかく月に一度会えるかどうか）
軽めにエスニックフード、梅田で北と南に別れてさようなら。
仕事の疲れも忘れて、大人の夜を満喫した。

We Will Rock You: Rock Theatrical / O.C.R

Greatest Hits 1 & 2