Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

手作りアロマキャンドル

今日は久しぶりにちょっと手作りを楽しむ日。
近所の車やさん。催しは色々、誰が企画するのかとても楽しい。
ネイルアート、タイ式ツボマッサージ、ビーズで作るストラップ、
母の日に送るプリザードフラワー、そして本日は・・・アロマキャンドル
娘と二人でチャレンジしてきました。材料費1人500円。
好みの香りと色で出来上がるかどうか・・・。
                   

溶かしたワックス、蝋は熱いので娘に火傷しないように注意する。
金属製の大き目のマグカップのような入れ物に入った蝋に、
好みの色粉をほんの少し、竹串で垂らしてかき混ぜる。
ほんの少しのはずのなのに、初心者の悲しさ、思いの外濃い色が・・・。
これが土台の基本の色。この熱い蝋に好みの香りを付けて混ぜる。
私はローズマリーでブルーに。娘はココナッツでイエローに。


2色、上乗せ用の色を決めて、バットの土台用の蝋の上に溶かし込む。
蝋が熱いうちに櫛で混ぜると3色のマーブル模様になるし、
混ぜないで重ねるだけの水玉・まだら模様にすることも可能。
どんなふうになるかは、その時次第。予想外だらけ。
センスの問題というより、運だなあと自分の着色のミスをカバー。


そう、淡い水色とかピンクで春らしい雰囲気の物を作りたかったのに、
何故か深海・海草のような濃いブルー、緑、紫、薄い黄色が重なった
不思議なマーブル色の蝋板が出来てしまっていた。
それをクッキー型で抜いていく。あまり固まってしまうと抜けないし、
柔らかすぎると形が崩れるので、上手に抜ける温度・硬さの見極めが大変。


娘は型抜きに時間がかかりすぎ、冷蔵庫で一気にバットごと冷やすことに。
ぱきぽきと型を外すのも楽しい。型押しは工夫しないと、
無駄なスペースを作ってしまい、もったいない結果に。
娘はその典型。型を抜いた後の蝋も結構山積み・・・。ま、いいか。
私はせこい性格そのままに、無駄な型抜き屑を最小限に抑えた。


思いがけずブルーの上に垂らしたイエローが、菊花石のような模様。
けっこう渋い。お手本のようなパステルカラーには仕上がらないものの・・・。
ちょいブルーな精神状態は、そのまま蝋に着色されたのかも。
アロマキャンドル着色デトックス!? 手先を動かして作業をしていると
かなり癒されてくるのは事実。熱中できるって大切。


ハート、花びら、丸、クローバー、桜、色んな形と色のハーモニー。
広口のワイングラスに盛って、中央に芯を入れておく。
でも、燃やすのがもったいないくらい、かわいい。
桜を抜いて余った大きな蝋の塊を、娘のペンダントに。
なかなかシュールなデザインのアクセサリー、出来上がり。


もう一つは、柔らかいうちに割り箸でかき回して空気を入れて
泡立てた蝋を円筒形のグラスに入れて押し固めるもの。
たこ焼き機の油塗りでグラスに油を塗っておくので、
冷え固めるとするりと抜ける。こちらは不透明でざっくり感のある蝋燭。
娘はラベンダーで水色、私はストロベリーで赤みがかったピンクに。


作っている間、蝋がどんどん冷えて固まり、
色が変わっていくのを見るのも面白い。
ただの蝋燭ではなくて、自分で熱い蝋を冷ましながら作る過程、
好きなアロマの香りに癒されて、2時間弱。
家人曰く、「近寄るな、匂う」だそう。がっくり。
確かに作ってから8時間ほどたっているのに、
まだ蝋をこねていた手の平が匂う。

あかり 暮らし レシピ―7日間のキャンドルノート

あかり 暮らし レシピ―7日間のキャンドルノート

Paula Pryke's Candles

Paula Pryke's Candles


昔から香りのするものがすきだった。ハーブの類も好きだった。
ポプリというシロモノが現在のように手に入らなかった時代、
大学時代、(かなり大昔ですね)ヨーロッパに旅行する時に
「ポマンダー」というものを手に入れるのが、一つの目的でもあった。
かつてはペストの死臭を紛らわせるためとかいう、
曰く因縁付きの匂い消し、癒しのための芳香剤、と言うと聞こえはいいが、
ポプリの香りは実用品そのもので予想以上に強い。
ハーブの薬用成分も、衛生上も様々な役に立ったのだろう。


日本ではメジャーではなかったハーブティー精油を買うのも
旅行の密かな楽しみ。当時はミントはともかく、バジルやオレガノ
ローズマリーやイランイランというのは、それほど知られてはいなかった。
中高生・一般でも知られていのが、唯一「ラベンダー」
NHK少年ドラマ「時をかける少女」で、
富良野の地名と共に有名になったハーブ。
当時は「ああ、シャンプーの匂いね」といった感じで知られていた程度。


この頃、歯磨きをした後にチョコレートを食べるとミントチョコ、
などと喜んでいたのが懐かしい。ああ、どんどん話が脱線していく。
とにもかくにも、生活の中に香りが入り込んできたのは、
それも洋風の香り・匂いが入り込んできたのは私が成人した後なのだ。
お香を焚くブームはかなり後。バブル前後からのエスニックブームからだ。

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

『時をかける少女』たち―小説から映像への変奏

『時をかける少女』たち―小説から映像への変奏


結婚したての頃、休みの日には家人が玄関に香を焚いて
クラッシックを流しながらブランチを楽しんだものだった。
朝からクレープなどを焼いて見たり、なんぞしてみて。
3Kの小さな社宅は、住めば都の楽しき我が家
病気や病院とも縁の無い、穏やかな海辺の生活。


だが今は、排気ガスにまみれた都会の片隅。
病身の家人、年老いた親、成人には程遠い娘。
潮風に吹かれて、のんびり過ごしていた日々は家族のルーツの楽園だ。
エデンの園を追われたかのように、日々は苦役にも似た苦味を湛える。
そんな中、娘の黄色いアロマキャンドルはココナツの南国の風を運び、
私のアロマキャンドルは深海の青、深緑、覚醒のローズマリーの香り。


このアロマキャンドルに、火をともすことはあるか?
私達が、過去から繋がって来たのを確かめるのではなくて、
未来へ繋がっていることを確かめるために。
穏やかな香りが与えるであろう安らかな眠りと、労わりの気持ちを
お互いに見詰め合う時間を、取り戻す事ができるのかどうか。
お互いの魂を、溶かし暖め合うことができるのかどうか。

キャンドルの本

キャンドルの本

楽しいキャンドルクラフト

楽しいキャンドルクラフト