学校のチャイム
このところ毎朝のBGMにトッカータとフーガを聴いていた。
でもって、そのうちに、聴いているうちに・・・
学校にいるような気持ちになる曲がある。
1曲目はバッハのニ短調だ。聴いていると、何故だか、
マジンガーZの阿修羅男爵を思い出してしまう。(なんて古いネタだ)
2曲目は華やかなシャルル・マリー・ヴィドールのオルガン交響曲。
ちょっと気持ちが明るくなる・・・その外は可もなく不可もなくBGM。
問題は10曲目。やたらチャイムが・・・。
どうしても、学校のチャイムが聞こえる。何故だかよくわからない。
家人に尋ねると、チャイムはウエストミンスターのビッグ・ベンだ。
ヘンデルの曲が元だと、こともなげな返事。
確かにイギリスのオルガン曲は、ヘンデルに負うところが大きい。
その位の知識はあったが、チャイムが?
調べてみたらその通り、ヘンデル作曲の「メサイア」のアリアを、
フランスのオルガン奏者ルイ・ヴィエルヌが手を加えた
オルガン組曲第3番「ウェストミンスターの鐘」という
由緒正しき立派なオルガン曲だった。
おまけに作曲者はノートルダム寺院の、盲目のオルガニストだったとか。
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軽い気持ちで検索したら、そりゃもう色んな解説があって、
皆さんそれぞれの思い出があり、思い入れがあり、チャイムに、
このウエストミンスターの鐘に、物凄く入れ込んでいて
熱い思いが溢れんばかり。いや、もう、びっくりです。
これも発見でした。学校チャイム恐るべし。
たった四つの音が掻き立てる情熱の凄まじさ・・・。
そういえば、昔々チャイムについての薀蓄を音楽の時間に
聞いた事があったような。一応音楽選択生だったので。
母校の高校はチャイムが校歌だったので、卒業して世間に出ると、
普通の「キーンコーンカーンコーン」が、とても新鮮だったっけ。
ちなみに、このことに関して意外に面白かったのはここ。
「時の音楽」以外にも、娘に見せたいHP発見。
・・・ちょっとした薀蓄、夏炉冬扇のごとき知識、トリビア、
話題作り、隠れた物知り、有名なのに誰も詳しく知らないこと、
そういうものに純粋に胸をときめかして、「世界の奇談」めいた
世界に分け入ったり、一歩進んで詳しく知っていたりが、
今よりも難しくて、手探りで、もっと時間がかかって、楽しかった時代。
家人はさらりと扉を開けて、そういうところへ私を連れて行く。
まあ、本人は意識していないみたいだけれど。
そういえば、結婚式の時のBGMは全て自分でCDを選んで、
式進行に従って、演奏順を係の人に指示していたっけ。
ヘンデル、「水上の音楽」を使っていたなあ。
そうだ、この人は音楽にはこだわりを持つ、放送部出身だった。
娘を挟んでしか付き合いの無くなって来た、仕事優先の日々。
あまり盛り上がらないバレンタインを過ごした後、
何気ない会話で、薀蓄の背後に広がる、「繋がり」を発見する。
そう、こういう会話が好きだった自分を。
薀蓄に嵌るオタクな会話の向こうにある、「繋がり」を発見する。
私と貴方の接点を。
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