Festina Lente2

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お見舞いに(入院3日目)

今の所属に対する仕事を殆ど終えて、義理を果たした。
明日からは、ほぼ新年度に向けてのチームで動く。
3月、後半戦。行事目白押し。
抜き打ち検査もある、厳密な書類を取り扱う季節。


どこの部署にも顔を出さなくてはならない私、
2重にも3重にも役職が重なり、何だか身の置き所が無い。
少し宙ぶらりん。少し心に隙間風。
異動が決まった人とは、距離のある毎日。
話題もとってつけたように、心許ない。


仕事の内容は、実に黒子。前面に出ない事が一番。
誤解を受けないようにしなければならないが、難しい。
それでも職場に来ると、娘のこと一辺倒になるような
視野の狭い感情に振り回される事が無いのが、不思議。
親として振舞う事が、冷静さを失わせ、
情に流されるまま、となる。皮肉なことだ。
一方仕事は、自分の中の最も冷静な部分と、
熟練の醒めた情熱を意識させる。

マネジメント改革の工程表

マネジメント改革の工程表


親として熟練するのは、まだまだ先。
自分が仕事で構ってやれない分、意識しないように
どこかに隠れていた後ろめたさが、
あれもこれもとこなしている時に、伏兵で現れる。
十分ではない、きちんとできていない、そんな声が
いつもどこからか聞こえてくる。


訓練を積んでいても、親としての自分を見つめている
そういう自分の歴史は短い。
親暦7年。親として小学校1年生。まだまだひよこの自分が、
小さな小枝に躓きながら、再び春を迎えようとしている。
昨日ガンガンに私に叱られた娘。どよんと落ち込んだ私。
水泳教室が終わった娘をピックアップし、母の病院へ。
ちょっとした果物と、好物の大判焼をお土産に。


白内障やポリープの時と違って、思いのほか元気。
二人部屋の隣の人は、痛くてどうしようもないとこぼしているのに
何でこんなに母は元気なんだろう。孫の前でカラ元気かな?
それとも、本当に思いのほか体調がいいのかな。
だと、嬉しい。こんなにいい状態の母を見るのは久しぶり。


娘として振舞う。母として行動する。孫として甘える。
女三代、病室の中で寄り添う30分間の面会時間。
静かな時間、本当は家の中でこんな時間が持てればいいのに、
批判や揚げ足取り・無いものねだりなど無い、穏やかな時間が。
でなければならない、であるべき、できなくてどうするという
期待の押し付け合い無しに、暮らせればいいのに。


19時。面会時間は終わり。少し早いけれど、お休みなさい。
しっかり睡眠時間とってね。
私達は再びドライブ。親子のささやかな時間は、これからが本番。
暗闇に白い木蓮が浮かぶ、宵闇の道。

物語としての痴呆ケア

物語としての痴呆ケア