Festina Lente2

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髪を編む

え、お母さん今日は一つ括りではなくて、二つ? どうして?
気分気分、その日の気分よー♪
娘が自分一人で起きてきて、嬉しい。これだけで気分すっきり。
学校へ提出する検尿を取ったついでに、一緒に朝風呂。
(うーん、「おはらしょうすけさん」の生活に近いね)
スキンシップも滞りなく、今日は三つ編みを沢山編みたい気分。


よく、人様から訊かれる。お手入れ大変でしょうね。
実はそんなにたいそうに思うほどのことではない。
うん、さすがにスミスリンショックの時は頭に血が上ったけれど。
でも、髪をといたりブラッシングしたり、梳る思い出は
大事だと思うのだけれど。
美容院や理髪店があれほど流行るのは、
たとえエステや癒しというレベルまでまで行かなくても、
人に触れてもらうというひと時、
グルーミングの心地良さが何とも言えないから、でしょ?
みんなよく寝ているし・・・。


うん、中・高校生が自分の髪をいじっているのは
自己愛の変形なんだろうけれど、
それ以前に、親から髪を編んでもらったり触ってもらったり
そんな経験って、何気ない小さなことだけれど、大事なこと。
小さな積み重ねだけれど、ささやかな贈り物。
朝、せわしいと思うかもしれないけれど、
髪だけはきちんと編んで束ねてやりたいと思う。

日本の髪型―伝統の美 櫛まつり作品集

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ヘアモードの時代―ルネサンスからアールデコの髪型と髪飾り

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日本の髪形と髪飾りの歴史

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そう、私は大学時代までずっとストレートのロングヘア。
小学校3年ぐらいまでは、さすがに編んでもらっていた。
今ほどではないが、三つ編み一つでも色々出来る。
お団子だってドーナツだって、色んな髪型が楽しめた。
中3から高校時代は、やっぱり勉強を意識したのか、
はたまた、変な方向に走ったのかセミロングかショートで
ホットカーラーで癖をつけたりなんぞした。
でも、髪は家で母に切ってもらっていたのだ。


ヘアダイには興味は無かった。ヒッピー時代を引きずった長髪が
老いも若きも流行っていたけれど、染めた髪は余り見なかった。
中学生時代、見るも無残な坊主刈りの男子が、
高校生になったら全く雰囲気が変わっていて、かっこいい。
そんなギャップを楽しめた時代。


きちんと編み込んだ髪をほどくと、五輪真弓だと言われたのが
嬉しいような嬉しくないような時代。
麻丘めぐみ南沙織のような髪が流行っていた時代。
就職を機に断髪した。パーマもかけた。
ヘアダイは白髪染め、ヘアマニキュアをするぐらい。
でも、髪を編んだり束ねたりすることの楽しさは、
ドライヤーでブロウしたり、ヘアワックスでは得られない。

         

今、娘の髪を毎日とかしつけ、編みこみ、
朝を慌ただしく過ごしているけれど、
そのうち、娘は自分の髪型にこだわり始めるだろう。
注文を付け始めるだろう。
自分で編んだりし始めるだろう。
自分自身にもっともっと興味が出てきて、
何かをしたくてたまらなくなるだろう。


毎日は地味な髪ゴムだけれど、たまにはおしゃれ、
たまには気分転換、たまには色ゴムで模様入り、
(ピンの類は危ないのでと保育園から言われている)
時にはマッサージ、時にはグルーミング、
時には、雑談タイム。髪を編んだり、洗ったり、乾かしたり。
そんな自分の時間が取れるのは、意外と短い。


実際、私が髪にかける時間は殆ど無い。
手櫛で流しても大丈夫なようにパーマ・カットして貰い、
極力省エネで、大急ぎで出勤している。
そう、娘にかけている時間よりもはるかに短い。
でも、これでいいんだ。


一緒にいられる時間は短い。私が働いていれば尚更。
髪をとく、梳る、編む、そんな時間を共有して、
一緒に過ごす。この小さなことの積み重ねが、
ささやかな幸せ。元気のもと。愛情の証。
いつか娘も気付くはず。
そう、信じて疑わない、私。

LET'S ME BRUSH YOUR HAIR

日本の髪形と髪飾りの歴史

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みだれ髪―チョコレート語訳 (河出文庫)

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