Festina Lente2

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悲しいニュース

我が家では例年より早く牡丹が花開いた。真紅である。
真っ白の花水木、ピンクの八重桜、薄紫のえんどう豆、
種が出来始めているけれど、元気に咲いている菜の花たち。
アブラナも、青梗菜も、ブロッコリーもみんな菜の花。
みずみずしい三つ葉。裏山の竹の子。
毎日の食材には青物は事欠かない、恵まれた季節。


チューリップ、フリージア、パンジーも満開。緑の指を持つ母が
丹精したプランターは、ことのほか元気に咲いている。
春爛漫なのだ。外の世界はこんなにも美しく、かぐわしい。
なのに、帰宅して一息つけば耳に入るのは、
アメリカでの銃の乱射事件と、大勢の犠牲者のニュースであり、
臨時ニュースの、痛ましい狙撃の犠牲となった長崎市長、その後。


春。新しい季節が始まって、若い命が理由もなく散らされる。
春。新しい政治に向かっている人が、暴力に命を奪われる。
季節に関係なく、悲しいニュース、
やりきれない知らせがはある。だから・・・
今日は、庭の美しい花を心の中で手向けの花にしたい。

生きてこそ

生きてこそ

過去、現在、未来

過去、現在、未来



花の命は短くて、という。でも、花咲くことも出来ず終わる命もあれば、
無残に散らされる命もある。使命を全うして逝くのではなく、
思いを残して、未練を残して、訳もわからぬままに殺されるのでは、
生きとし生けるものとして余りにも悲しい。


娘と囲む夕餉の食卓。朝の食卓。広げる新聞。流れるラジオ。
パソコンの画面。どれを見ても、2人で一緒に楽しめる、
未来を語れるニュースが少ない、この日。
寝床に入った娘と、謎々の出しっこをしながら眠りに付いた。
天気は崩れてきて、寒が戻ってきた夜中。


世界を駆け巡るニュースと同じように、天気も寒い。
花が咲いているというのに。
春はこれからだというのに。

市民と武装 ―アメリカ合衆国における戦争と銃規制

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その日、学校は戦場だった―コロンバイン高校銃撃事件

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