Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

疎遠になりたい? 敬遠したい?

1年前の今頃は、退院して自宅療養期間。
痛むお腹とにらめっこ、様子見の日々。
幸いなことに、憩室炎、今の所悪さをしていません、万歳。


1年経ってみると、私も娘も別の症状・病気で通院。
お医者様と疎遠になりたい。予防医学、健康管理は必要だけれど、
痛みや不調と縁が切れない、かといって素人判断は怖い。
慢性管理は何も異常がないのが万歳で、何かあれば坂道を転げ落ちる。
まずまずが一番心丈夫で、安らかなのだが・・・。


一番元気に見える人が一番重病だという皮肉な我が家。
一見お多福な私は青息吐息で月曜の夕方を迎えた。
先週、整形外科でげっそりした私は、月曜突如激しい頭痛。
月曜日背中・肩に背後霊が乗っかって居るのかと思えるほど。
多分足をかばって歩いたツケも来ているのだろう。
大阪は急激に冷え込んで、多分風邪気味。
体が涼しさについていけず、ギクシャクしているよう。


というわけで、月曜鍼灸整骨院。スパイラルテープでテーピング。
火曜、私の歯科メンテナンス。歯のお掃除。
水曜、娘の矯正歯科の検診日。
明日、木曜。出張で歩く金曜の前に整骨院に行きたい。
結局、毎日どこかへお世話になっている。
(お財布の中身もどんどん軽くなる)メンテナンスはお金が掛かる。

輝く華の歯科衛生士これからの歯科医院経営をチームで考える

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皮膚は考える (岩波科学ライブラリー 112)

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帰宅してTVを見れば、ためしてガッテンは乳癌検診特集。
自己触診の習慣がある人とない人では、歴然の差。
人工乳房のしこりを見つけるというコーナーに、娘も興味津々。
ゲストの大和田獏さんがハイペースで正確にしこりを見つけるので、
みんなから注目を浴びて、恥ずかしそうだったのが面白い。
(みなさん、何を想像していたのでしょうか?)


ただ、最初の職場に居た頃、新婚だった同い年の同僚を
乳癌で失くしている私には笑い事ではない。
当時尊敬していた千葉敦子も乳癌で亡くなった。
2番目の職場では、定年退職間近の先輩が乳癌だった。
自己触診で早期発見で事なきを得たものの、やはり間近で聞くとショック。
今の職場は余りにハードなので、職免が取れる検診は欠かさない。


大学時代の保健の時間、乳癌の怖さ、予防や自己触診について
習った記憶はあるものの、きちんと実行しているわけではない。
同様に、歯の健康についても頭ではわかっていても、
日常きちんと管理ができているかというと、心もとない。
歯磨きこそきちんとするけれど、歯間ブラシはさぼりがち。
「歯茎が腫れているので、奥までお掃除できません。
2週間後もう一度見せに来て下さい」ということに。


メンテナンス時、うがいの出血を見る度、歯科は外科だと思う。
「目に見える内臓は歯です」と、保育園や幼稚園では教えている。
でも、治療はどう見たって内科的な治療ではない。外科治療だ。
術野の狭くて小さい、繊細な、時には力業を要する外科だ。
何しろ、傷は小さくても口の中は出血が凄い。
血が怖いと歯科衛生士さんの仕事はできないと思う。


削ったり、嵌め込んだり。補填の技は職人技だ。
おまけに普通なら、絶対に切ってはならないはずの神経を、
歯科治療で綺麗に取り去らないと、後で「えらいこと」になる。
歯医者がよいもやめたいけれど、歯並びの悪さと現状から縁が切れそうにない。
歯間ブラシさえも忘れがちで、SSからSに変えましょうという人間が、
インプラントにした場合、きちんと自己メンテナンスできるだろうか。
そんなこんなで、仮の差し歯の治療の選択ができないままで居る。


幸いなことに、娘の矯正治療は順調なようで先生から褒められた。
本当に6月位の歯型と明らかに違う。凄いもんだ。
目に見えるプラスの結果を見せられると、治療効果に喜びも湧くが、
慢性疾患の管理、治療、突発の怪我や病気の治療は
「元通り」に回復したというイメージが持てないと、
精神的にも多少、落ち込んでしまう。

めがねうさぎ (めがねうさぎの小さな絵本)

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あと、メンテナンスに行かなければならないのは、眼科。
歳の近い周囲の同僚が軒並み老眼鏡を作り始めた。
「ブルータス、お前もか」いやいや、裏切りではないけれど、
みなさん、遠近乱視の三つ揃えで、あ、いや労近乱か。
眼鏡一つで、軽く片手の出費だという。ほぇー。
これでパソコンが帰ってきたら、両手分を越す出費かー。
痛いぞ痛いぞ、これは痛い。


よって、からだの節々が痛むだけではなくて、
財布も痛い。メンテナンス・治療の一環は、高価なお買い物付き。
眼鏡に関してはレンズもフレームも好みを入れれば、
いくらでも上があるから、まあ、差額ベッドみたいなものだ。
(元首相の入院費差額ベッド代は国民の血税から出ているそうで・・・)
周囲が「自分の目に逢ったものを求めている」状況なのだから、
自分も無駄な抵抗しなくても、という安心感はやや増すものの。


メンテナンスは必要。車検が無くても体は生物(ナマモノ)
痛みにも不調にも、予防にも、慢性疾患の管理にも。
快適な生活、より安全な生活・・・そのためなのに、
自分1人ではなく、家族全員の通院メンテナンスを受け持つとなると、
何かと気ぜわしかったり、心が重かったり、財布が軽くなったり・・・。
もう少し、秋の空のようにすっきりしたい、お医者様とのお付き合い。
疎遠になりたいような、敬遠したいような。
そんなこといっても、できやしないのは百も承知なんですが。

養老孟司の“逆さメガネ” (PHP新書)

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茶わん眼鏡で見た京の二十四節気

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