Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

桜散る土曜日

本日家人の通院日。病院に迎えに行くまでせっせと掃除洗濯。
休日の午前中は、家事に追われる。平日では無理だから。
今、少しずつ娘の部屋を作りつつある。
自分の部屋と全面的に与えて来なかったので。
書庫に等しい、物理的にほぼ物置状態になっている部屋を、
子供部屋にする暇が無かったというのが正解。


しかし、もう秋が来れば9歳。学童は今年3年生までなので、
4年からは自分の部屋で勉強する習慣を付けるため、
娘の部屋を整えようと思っている。
学童で宿題のプリントを仕上げ、テレビの前で、
かーちゃんの横で、ピアノの練習をしたり、
チャレンジという今時の子供の通信教育や、
大好きなドラえもん、図書館の本を読むという、
「自分の机の無い状態」から格上げしようと思っている。


・・・それにしても、家人から連絡が無い。
昼食を一緒にできないくらい、大学病院は混んでいるのだろうか?
え? 定期券をホームの強風に煽られて飛ばした?
駅から「見つかった」と連絡があったので取りに戻る?
ナンタルチア! 結局いつもより2時間遅れで駅に迎えに。
せっかくなので、ほんの少し山手を走り散り初めの桜を見る。
だんだん葉桜になってきて、不思議な色合い。
うすもも、あさみどり、はなぐもり、なのはな。

光村ライブラリー〈第1巻〉花いっぱいになあれ ほか

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大人の塗り絵 春の花編 大人の塗り絵シリーズ

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大人の塗り絵POSTCARD BOOK 春の花の妖精編

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それほど遠くへ来ているわけではない。駅の反対側を走るだけ。
なのに人通りもまばら、止まっている車は山菜摘みの人?
都会の田舎、田舎の都会の不思議な所は、いきなり里山風景。
公園が林、住宅地を通り過ぎると巨大な池になったりする。
もっとも、大阪府が財政難でこの公園を売却しなければ、
延々と林、桜並木で、自然の散歩道が続いていたはずなのだが。


娘を学童に迎えに行くまで、久しぶりに2人でランチ。
菜の花のむせるような強い匂いを嗅ぎ、歩道を歩く。
先週の土曜日は娘の為に電子ピアノを探し、
今週は仕事で使うICレコーダーを買い求めに行く。
もうテープ起こしの時代ではなく、USBのついた機械。
時代は変わったなあ。


私の誕生月の4月。ちょっとした粗品が貰えるケーキ屋で一服。
滅多に来ない高級な所、有名なケーキ屋さん。
特典付きでないと入らないところがせこい?
さっきの電気屋さんも誕生月特典で割引。
え? こんな所でICレコーダー出さなくても・・・。
すぐにトリセツを出して試そうとする家人。


2人で娘を学童に迎えに行く。かーちゃんは車で待機。
とーちゃんは、神社の小道桜吹雪の中娘を迎えに行く。
ドラマの中のような風景だ。
小学校まで車では入れない。保育園横の桜を見ながら、
2年前の入学式の思い出に浸りながら、しばしぼんやり。
週末家族の土曜の夕方は、桜吹雪にうっとりと。


仕事や通院、じーちゃんばーちゃん、学校、
色んな事が絡んで、家族として一緒にいる時間は少ない私たち。
でも、みんなそれぞれ「自分の仕事をする」事が大切。
いつもいつも同じ役割だけで生きてはいけない。
桜は咲いたら散るものだ。いつもいつも咲き続けるわけじゃない。
誰も見てくれなくても、野山でも深山でも桜は咲いて散る。
街中であろうと、人の知らぬ場所だろうと。


桜は咲いて散るもの。それぞれの季節に応じて変化するもの。
花も人も動物も、みんな同じ。人知れずとも、役割を果たすのは。
自分の仕事をして、分を守って生きていくということは。
桜吹雪の中、小学校から戻ってくる二人を見ながら、
デ・ジャ・ブ。タイムトリップ。絵本の挿絵。未来からの追憶。
桜の魔力に引き込まれる。


娘よ、君は知るまい。とーちゃんとかーちゃんが二人きりで、
あと、君と過ごせるのは何年だろうと話をしているか。
よしんばよし、年月を重ねる事ができても、
大学生で家を出て行くとすれば、あと10年も一緒に暮らさない。
ああ、娘よ。君の部屋を整えながら、君との距離を思い、
涙に暮れているかーちゃんの心を、君は知るまい。
桜は咲いたら散るもの。青竹の伸びる裏庭を見ながら、
部屋を用意するかーちゃんの心を、君は知るまい。


君の横で文字を教え、テレビを見て、おやつを食べ、
そんな生活が、当たり前の生活が、どんなに大切か。
けれど、君には君のプライバシーが必要になる。
君はもう小学校3年生。だから、お部屋を用意する。
でも、寂しいから延び延びにして、なかなか準備ができない。
「冬は寒いから一緒に寝よう」と言ってくる君が、
心からいとおしい。
そんな君に甘えているんだよ。


とーちゃんとかーちゃんは、桜の季節、物思うよ。
様々な未来の形を、自分の事だけではない、
君のことだよ、一番に君のことだよ。

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