星空コンサート
昨日大阪歯科大へ通院途中 1枚のビラを見つけた。
大阪城野外芸術コンサート2008 星空コンサート
Starlight Concert 大阪フィルハーモニー交響楽団
4/26 18:30開演 大阪城西の丸庭園
芝生のフリースペースにて演奏をお楽しみください。
週末難民と化す我々家族にふさわしい催し、ありがたい。
休日出勤の憂さもこのイベントを心の支えに乗り切り、
学童から帰った娘と共に駅にダッシュ、天満橋で家人と待ち合わせ、
演奏が始まるぎりぎり18:30に西の丸庭園に到着。
とてもじゃないけれど、この人出。オーケストラに近づけるもんじゃない。
巨大モニターが設置された芝生の上に、シートを引いて陣取った。
ええ、大阪市太っ腹。わずか1000円でコンサートが聴けます。
中学生までと65歳以上は無料、家族連れ、わんさか。
フルオーケストラに3つの高校、大学の吹奏学部の応援。
視覚・音響効果も松下と関電、朝日放送のバックアップでばっちり。
そして、我々は芝生の上で弁当広げてクラッシックを堪能。
何ともありがたい企画。
おまけに、天下の大阪城のライトアップの夜景付き。
これを贅沢とい言わずにおれましょうか。
ひょうきんな話術とコスプレまがいの指揮を繰り広げる指揮者、
大植英次、精力的に活動。昨年のこのコンサートでは14000人動員。
やや風が冷たく、星空は見えない曇り空ながら、今夜は何人来てるのか。
目玉商品、いや違った、本日の共演者。13歳のヴァイオリニスト、
注目の若手演奏家、登坂理利子。どんな演奏を聞かせてくれるのか、楽しみ。
そして、本日のプログラムは・・・。
1 R.シュトラウス/交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」から冒頭
我々にとっては「2001年宇宙の旅」を想起させる曲。
物事の始めにもってこいの雰囲気をかもし出すのは何故?
2 ドヴォルザーク/交響曲 第9番「新世界より」第2楽章から
これは娘も知っている御馴染みの曲。「下校時間になりました」
大阪の日没カウントダウンをしながら演奏が始まるのはオツな演出。
夕映えが広がる空、コンサートの気分が徐々に盛り上がって来る。
3 ワーグナー/楽劇「ワルキューレ」から“ワルキューレの騎行”
これも「地獄の黙示録」をどうしても連想してしまう。
娘には某食品会社のCMとBGM。せっかくの曲がこうなってしまうと
知ったらワルキューレもびっくりでしょうね。
4 リムスキー=コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」第3曲“若い王子と王女”から
薀蓄好きの家人、「千夜一夜物語」が、本来この曲はもっと長くてなど
せっせと娘に語りかけるのですが、彼女はソーダ味の風船ガムを膨らませるのに
必死になっているようで、どこまでこの曲を味わっているのか。
指揮者はシンドバッドターバンを被り、もはやコスプレ。
5 パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 第1楽章
本日の目玉。少女の面差しから幼さが消えて、音楽家の顔に。
引き終わった後、緊張が解けたのか「楽しかった」のコメント。
それにしても、ライトアップされた大阪城の夜景の上を、
伊丹空港に向かうジェットがガンガンに飛ぶ光景。
その騒音の代わりに、手弱女の弓から紡ぎ出される妙なる音色。
巨大モニタースクリーンに映る少女の姿。なかなかにシュールな光景。
6 ポンキエルリ/歌劇「ジョコンダ」から“時の踊り”
プログラムよりも繰り上がっての演奏。よく知っているメロディなのに、
作曲者までは知らなかった。普段から色々聴いていても、
すぐに曲名も出なくなってきたし、・・・年かなぁ。
やや夜風が肌寒いけれど、気持ちのいい夜の演奏が続く。
7 J.ウィリアムズ/映画「インディ・ジョーンズ」から“レイダーズ・マーチ”
来ました、映画音楽の大家、今年新作上映間近。
運動会の大玉転がしならぬ張りぼての大玉に追いかけられて、
指揮者走る走る。なんともまあ、サービス精神の旺盛だこと。
でも、家族連れの多いこのコンサート。小さい子どもには嬉しいサービス。
音楽の楽しさを、聴くだけではなく見ることも出来る。
そういう感覚を映画から、映像から、そして歌劇・ミュージカルへ。
だんだん繋げていけたら良いね。
8 チャイコフスキー/序曲「1812年」
やっぱり大砲が出ました。何時鳴るか鳴るかと思っていたけれど。
放送部出身の家人、再び薀蓄を垂れる。
この曲はレコードをかけてスピーカーや針のテストをするのに使った。
安物のアンプはこの曲の大砲部分で壊れ、針が飛ぶんだ、云々。
私にとっては、バレエ音楽の大家がこういう曲も作るんだと知って、
ちょっと驚いた懐かしい思い出の曲。
アンコールに行進曲、ワシントンポスト
「夕焼け小焼け」「七つの子」「ふるさと」を歌い、
何故か八木節まで演奏されて、コンサートはお開きに。
いやあ、寛いで聴いたコンサートでした。
晩御飯の代わりに、鯖の棒寿司、菓子パン、ジュースを片手に、
ピクニック気分で芝生に座り、のんびりさせて頂きました。
自宅で音楽を聴くようなものです。
補助金カットの苦しい中、大阪の文化・教育・福祉がどうなっていくのか
太閤さんの太っ腹にも似た大阪市の企画に、大阪フィルにありがとう。
ちょっと辛いことやしんどいことが多い毎日、
家族で集まることの出来る週末に、仲良くコンサートを聞き、
手を繋いで公園を散歩しながら帰り、爆睡した私。
星空を見ることは叶わなかったけれど、
心煌く思いをすることが出来た今宵一夜。
後日テレビで放送される予定があるとか。
でも、この場で聴いた感動には及ばないでしょうね。
いい夜でした。
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