再び職場へ ２日目

復帰２日目といえど、びっしり予定が詰まっている魔の火曜日。
頭が回転しているのかいないのか。下手な手回しオルガンの演奏のよう。
それでも何とか回っている所が、我ながらおっとっとで面白い。
冷たく慇懃無礼ではないかと思うほど、会議を進めた。
ご意見には、1年掛けて検討して行きたいので、意見だけはなく、
より良いものを目指すために代案を申し添えて頂く旨、宜しく。
単なる批判だけでは先に進めず困るゆえ。
代案が、単なる切捨ての「どこかと同じこと」はしたくない。

ほぼ全ての予定を終えて、スーパーバイザーとの打ち合わせ。
1ヶ月掛けて、研修の案を練る予定。
企画を打ち出す前に、何年もずっと暖めてきたのだから。
過去数年分の流れと同じことをして、終わりたくないから。
休んでいた分、目を通す書類は多い。
しかし、夜の予定を入れたので、張り切る私。
退院後2週間、無茶かどうか試してみなくてはわからない。
ピンクの象を追い払う時間を設定。

基礎から学ぶ気づきの事例検討会―スーパーバイザーがいなくても実践力は高められる

援助を深める事例研究の方法―対人援助のためのケースカンファレンス (MINERVA福祉ライブラリー)

じっとしていると、どうしても痛い所に意識が行く。
「小人閑居不全を為す」の典型。非生産的だ。
そこに飛んで火にいる夏の虫、いや、新聞のちらし。
職場からの帰り道を一本それた場所にあるスポーツクラブ。
お試しテニス体験、2回無料。

結婚前、10年以上テニスを習っていた。週2回テニススクール。
気ままな独身時代の唯一続いた習い事。お茶もお花も退屈したが、
インドアで日焼けもせず、寒風にさらされる事も無いので、
これだけは何とか長続きしたスポーツ。
ラケットの握り方から教えて貰った初心者から10年以上。
運動が苦手な私にしては珍しく上達、試合も経験。

バスケットやサッカー、バレーボールのようにチームを組む。
そういう球技は難しい。テニスが易しいわけでは決してない。
自分の責任範囲が自分の体力と技術にだけ掛かっていて明確。
普段抑えている自分の性格の攻撃的な部分。
それをテニスは満たしてくれていた、とも言える。
体力が無くても知的にゲームを運ぶことも可能。

その頃の感覚には程遠いだろうけれど、私は散歩よりも、
ある程度勝負を懸けて体を動かす方が性に合っている。
相手とラリーを続けながら、会心の一球を打てる瞬間が好き。
運動をと言うならば、次の再診まで体を動かせと言うならば、
昔取った杵柄、テニスがよかろうと・・・。

19時。自分の息子といってもおかしくない若いコーチ。
1対1で1時間。ボールは球拾いしながら、買い物籠６杯分。
手出しのフォア、バック、ラケットからのフォア、バック。
スピンを懸ける、ネットに引っ掛ける、天井にぶっ飛ばす、
コーチにもぶつける。空を打つ。足が滑る。息が上がる。
汗まみれ、ぜえぜえはあはあ。それでも・・・、
昔取った杵柄。ボールを打つ、打ち返すのが楽しい。

1週間後、来週の分を予約。2回目無料レッスン。
緊縮財政の中、対メタボ、対ピンクの象。
職場に行くと決まってから１時間毎に目覚める。
悪夢とまでは行かなくても、眠っていると突風に吹き飛ばされる夢。
ごうごうという風の唸りと飛ばされる感覚が、本当に夢なのか、
飛ばされている最中の記憶なのかわからないほど。

でも、今日はこれだけ疲れていたら、バタンキューと眠れる？
そんなふうに少し期待している。
昔よりも体重も増え、Gも掛かり、思うように体は動かないのに、
黄色いボールを追って目が手が足が動く時、
心からピンクの象は消えている。
そう、黄色いボールを見つめている時、
私は痛みを忘れてラケットを握り締める。振り切る。
タイミングを見計らう、ダッシュする。

だから、フルタイムで仕事をして、その疲れを、
引きずりがちな気持ちをリセットする為に、
ちょっと色々考えてしまう部分をデトックス。
なので、今日は眠れそう。お休みなさい。

足と手のリンパ・ツボ 世界一やさしい速効デトックス