Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

それぞれの通院

家人は定期の大学病院。
私は退院後の定期通院、夫婦揃って別々の病院へ、通院日。
じたばたして予約表をどこへ直したか、思い出せない。
とにかく定時に赴き、血液検査・レントゲン・診察。
入院中とは打って変わって、口数の多い院長先生。
CRPは入院中よりも確実に少しずつ下がって来ている。
しかし、このコレステロール値はどうにかならんか。
運動不足なんだろうな、脂肪肝


先生は触診して、再び?顔。しかし、どうして一部分だけ触診?
他の場所は触らないんだね。画面に打ち込んでいる。
デファンスなし。…今あったら平然と診察に来れん!
うつ伏せ・仰向け、体を伸ばすと、まだ左腹部内奥に引きつり感。
これが厄介だ。ちょっとした動作の弾みで、腹部に違和感。
別の組織が揺れたり、とどまったり、周囲を引っ張っている感覚。


とりあえず、一応訊いてみる。「こういう感覚はいつまで続くでしょう?」
前回の手術時も一ヶ月以上は確実に続いていたから、
まだまだ続くだろうとはわかっていても、とりあえず、質問。
血液検査の表を眺めながら、「うーん、かなり炎症がひどかったからねえ。
しこりと言うか、塊を感じるという人はいるんだよ・・・。
君の職業は○○だったよね。苛々したりすると、腸の動きが止まるから、
かっかとしちゃいかん。何か安定剤のようなものは飲んでおるかね?」


「は? 安定剤ですか。いいえ、全然」(誰がそんなもん、飲むかよ)
「今回、薬を変えてみよう。肩凝りや筋肉の緊張を取る様な薬と、
 湿布を出してみよう。苛々するのは腸に良くない。」
はあ、さようですか。きっとまた、気休めの眠くなる系の薬だな。
自律神経に作用しますよとか、何とかいう。
上手なリラクゼーションや、マッサージと大差ないけれど、
エビデンスに基づいているのかいないのか、気は心の薬だろうな。


それとも院長先生、疲れて苛々している私のブログ、覗いた?
単に、この仕事の人間はみんなそうだからという、十把一絡げの、
この手の薬を出しておけば文句は無いだろう、
まず間違いない、あたらずとも遠からじ、効けばもっけの幸い系処方?

薬効別服薬指導マニュアル

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スキルアップのための服薬指導サブノート

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結局、24時間貼っても大丈夫な肌色湿布。
今までのバンカマに付け加え、アズレン・アロフト・エリスパン
さすが院長先生、診察もさりながら投薬を増やすか。
診察・検査・投薬。5000円以上消えて入った・・・。
薬を増やすから、アズレンが必要。
アロフトもエリスパンも、何の病気にも出せる万能薬。
チョイとお試し、「気は心」系の薬じゃないか・・・。


でも、入院中看護師が職業は何でしたっけ? 尋ねてくるのに対し、
私の職業から、肩凝り系・筋肉緊張・精神的疲労苛々を取り除く系を
処方してくる所は、診察と商売、双方の観点から「上手」な営業と見た。
さすが院長先生だけの事はある。
前医は、「痛いのは当たり前だから」「個人だ差から」と
投薬をしなかったため、いつまで痛みが続くか更に不安という悪循環だった。


どちらの医師のやり方がいいか、という問題でも無いかもしれない。
相性なのかもしれない。入院中は明らかに前医の方が
回診そのもののプレッシャーが少なく、退院後は無愛想。
院長先生の方が、退院後の「ケアをしよう」という雰囲気は伝わってくる。
明らかに営業努力的な部分は感じるけれど、それはそれで嫌味ではない。


苛々や不安に苛まれているのは事実だし、仕事でも家の中でも確かに。
ただ、それを服薬でどうこうしようとは思わないし、
劇的に効くとも思わない。それほど効かない事も知っている。
下手に依存しても駄目だし、離脱しにくいほど強い薬でなくても、
「無視」はできない。「気は心」系の服薬はその辺が面倒なのだ。
症状が治まったのは、薬のせいなのか単に体調が落ち着いてきたせいなのか、
仕事が上手く行っているせいなのか、偶然が重なっただけなのか。


多少しんどい時でも乗り切れるかどうかという点では、
それこそ自分の精神力と体力のバランスの問題なので、
どこまで底上げしてくれているのか、という事になると、
それこそ明確な「エビデンス」など測りようが無いではないか。
だから、高級な栄養ドリンクを飲んだ後、ハイになって動き回り、
それからしばらくしてどっと疲れが来る様な、
そんな生活の繰り返しをしたくはないな、と予防線を張っているのだ。


私が評価するのは、職業をかんがみて処方を変えようとした点。
この一点に尽きる。自分の生活、仕事内容に踏み込んで、
「薬を変えてみよう」といった点に尽きる。
前医も「ストレスと過労は避けるように」と言ったけれど、
そんな不可能なアドバイス貰っても、余計疲れるだけだし。
私が気になる事だけ質問して、主治医が必要と考えたのなら、
それ以上は何も言えないし、善処してくれたのだろうと思う。


何が嬉しかったって、一度貼ったら24時間続く肌色湿布かな。
整形外科ではなかなか出してくれない、湿布。
内科から出してくれるとは思わなかった。
仕事柄必要と思って出してくれたのなら、それはそれで嬉しい。
まあ、入院中も体を起こせるようになったら、ノートPCに
向かっている姿を院長先生見ていたからだろう。
それから判断してくれたんなら、いいよ。


苛々の種は一杯ある。直接的な事、間接的な事。
学生の理科離れは高校の授業のせいとか新聞に出ると、
それだけでも苛々する。理科系大学でさえも理科の試験が無いのに、
どうしてお馬鹿な学生たちが、受験勉強に無縁の理科に興味を示すものか。
実験しようにも、カリキュラム上も無理、実験準備時間も無理、
みんながみんな、小中学生相手の「でんじろう先生」ではないのに、
「上」が必要だと声高に叫んで需要を増やさないのに、
どうして、中・高で理数科教育が充実するんだよ・・・。


医療系の専門学校や看護学校だって生物や化学は
入試の必修の試験科目では無いのに、
AO入試だ、特別推薦だと推薦状を乱発して青田刈り。
学生の実力よりも、一人頭幾らの金勘定で学生を集めているのに、
高校での授業に力を入れても入れなくても、
学生の質が高くても高くなくても、選びさえしなければ全入の時代に、
モチベーションをあげる事ができるのか。


学ぶ事を、興味関心を引く、単に面白いだけではなく、
もっと考察し、仮説を立て、実験に持っていく、
そういう更に上の過程に導くための人材や実験、
人的時間的余裕を、国や地方が教師に与えてくれているとでも?
社会だって同じ。
地歴・公民と名前が変わっても必要なのは変わらないのに、
4年制大学でさえも、入試科目に入れている所は少ない。
日本の都道府県さえもわからず、割引計算さえわからない人間が、
営業マンになる時代なのに・・・。


苛々する事は多い。新聞を見るだけで血圧が上がる。
何もかも求められて、責任を負わされ、給料は減り、
専門家でありながら専門外の事ばかりする時間に追われているのに。
自由時間は通院や家事で終わる。
小3娘でさえも、「自由時間って寝る時間なんだね」と言っている。
自分の生活からなのか、親を見てそう言っているのか。
それぞれの通院を終えて、学童に娘を迎えに行く。
それからが、週末家族の時間の始まり。


ちなみに家人の主治医はレーシックの手術を受けて、視力を取り戻したそう。
1.5を取り戻したって言うけれど、老眼鏡を掛ける歳でも、
やっぱり手術して取り戻したいのかな、角膜に切れ目を入れて。
自分の大学病院でできないから、他所で保険外の手術受けてって・・・。
主治医の手術体験を聞いて帰ってくる患者って・・・。
それで、今日は何て言われたの? 先生に・・・。


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