本日は車検なり、されど

いつものように仕事、いつものように帰宅、心持ち早めに。
家人宅に出向く週末の金曜日、駅前のディーラーに車を預け、
土日車検してもらう間にお出かけお泊り、我が家恒例の週末。
･･･の予定で、心持ち早めに帰宅。
決して器用とはいえない娘が、とーちゃんに早く会いたいばかりに、
今まで失敗を重ねていた夏休みの宿題の工作、貯金箱を作り終えていた。

見積もりは取ってあるし、書類は先週確認したし、問題なし。
準備万端整えて、行ってきます･･･、判子も押して、あれ。
納税証明書がないと言う。そんな馬鹿な。先週一緒に、
ディーラーの担当者・とーちゃんと3人で確認したじゃない。
･･･3人とも見落としている。その日付は去年のもの。
じゃ、今年の納税証明書は？
探しても探しても出てこない。何で？

納税の時期、私は入院していた、憩室炎で。で、とーちゃんが払ってくれて、
病院までその書類を届けに･･･？　病院まで？　自宅じゃなくて？
備え付けの漫画を読んでいる娘をディーラーに置き去りにして、
取って返す。心当たりの場所―入院時の荷物や書類をしまった場所を、
探せども探せども見つからない。何で？　すっかり私は動転している。
今日中に書類を出さなきゃ、9月から仕事に出るのに、来週どうしろと？

泣きたい気持ちでまだ出発できていない旨、家人に連絡。
意外な事に、家人は平然と落ち着いた声でのたもうた。
「どうしても見つからなきゃ、来週市役所に電話して頼めばいいよ。
　役所の記録があるから、証明書は再発行してもらえる。
　車検が遅れるのは仕方が無いけれど･･･」

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私は上司に怒鳴られるが如く、「粗忽者！」と罵られるかと思ったが、
いつもと同じ、どうにかなるさの家人の声だった。
情けなくて泣きたい気持ちがほっと緩んで、目の前の書類入れの茶封筒、
はっと掴めば入院中の手紙や葉書、頂いたお見舞いの袋と一緒に、
納税証明書の封筒が。・・・毎年のことだから車に仕舞っていると思い込み、
こんな所にあるとは。家人に電話して1分も経たないうちに見つかり、
再度電話。「すみません、お騒がせしました。見つかりました。」

大慌て大急ぎで書類を片手にディーラーにとって返し、
ご迷惑を掛けましたと納税証明書を差し出せば、担当者も
すみません、先ほど押印していただいた書類は普通車用で、
軽自動車用ではないので、再度印鑑を頂きたいのですがと言う。
はいはいと、小脇を見れば何もない。私の鞄は？　バッグは？
判子もお財布もデジカメも、何もかも入っている私の鞄は？

そう。慌てすぎた私は見つかった納税用紙の封筒だけを引っつかみ、
車のキーだけを持って、その他一切合財の貴重品も含め、
スルットkansaiその他必需品、財布も化粧品も何もかも、
みな入れたパラシュート・バッグを自宅に置き忘れて来てしまっていた。
2度あることは3度あるの世界、今度は娘と担当者を乗せ、
再び自宅へ戻って書類に押印、駅まで愛車を運転して貰い、駅まで。

雨はまあまあ降っていた。慌てて何するかわからないので、
駅まで送ってもらって正解。それにしても、担当者が、
駅までの道を間違えて遠回りになっていたのがご愛嬌だが。
予定時間より遅れる事1時間余り。
我ながら、このドンくささにがっくり。

おかーさん、私がおかーさんと同じ失敗したらガンガンに怒るよね。
気を付けてよね、待たせすぎ。自分から誘っておいて、もう見れないよ。
･･･そう、ちょうど行く途中地下鉄途中下車して、あいだみつを展、
見に行こうと思っていたのに、駄目になってしまった。
ごめんよ、駄目駄目・慌てんぼうかーちゃんで。

かくしてこの夜、私は二人に盛大におごりました。
元はと言えば、もっと早く車検を済ませていれば･･･。
連絡も来ず延び延びにし、ぎりぎりになり、ばたばたとこなし。
それもこれも顧客名簿の名前から、担当者の手違いで、
私の名前が消えてしまっていたと後日知るわけだが･･･。

今回の車検は、最初からけちが付いていた。
早期予約割引が無くなり、何だかいつもより割高感。
実際の値段設定は他社とは比較していないものの。
いつものように早い時期に日程が取れず、ぎりぎりばたばた。
おまけに夕方の小ぬか雨。みんなで納税証明書取り違え。

偶然が重なりミスの連続で憂鬱。慌て者のかーちゃんの醜態。
１度ならずも2度までも。かなり軽くなる予定のお財布に、
心配かけて御免なさいと憂さ晴らしの散財の外食。
生活維持費とはいえ、8月の終わりと共に、
我ながら何をやっているんだと、がっくり。

その夜はばったり倒れて寝てしまったかーちゃん。
真夜中うなされていたらしい。
「一杯夢を見た」と言っていたらしいけれど、本人記憶なし。
湿度65％の蒸し暑い雨の夜。除湿をかけて寝たものの、
「寒い寒い」と目が覚めた。こんな1日だった。

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