Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

炭に寄せる思い

アップが遅れてご心配をおかけしています。
体調は今一つですが、書いた記事が消えてしまいます。
クリック一つのミスが、何度も続いて仕事でもポカ。
うまく文章が書けない症候群が災いしてか・・・。
とにかく、眼も疲れ肩はバリバリ、歯は浮く、首は曲がらず。
手は痺れ、疲れると足まで響く感じ。
最近久しぶりの絶不調。これが1ヶ月も続くと入院してしまいそう。
とにかくPCに向かうのが辛い。字を見るのが辛い今週。
仕事を意識して減らしているものの、頭痛・不眠で、へろへろ。


音楽教室から娘をpich upして帰宅すれば、試してガッテン
どうやら美味しいバーベキュー特集? いや、炭特集?
ふむふむ、あれあれ? おやおや、びっくり。
今時は炭と新聞紙だけで火起こしは難儀らしい。
炭というよりも、火の扱いがまずいという気もする。
便利な着火剤があるばかりに、工夫を忘れているようだ。


かーちゃんは、石炭ダルマストーブ世代。
小学校の日番は、寒い日の朝、石炭を入れたバケツを運び、
新聞紙を硬く丸めて木っ端と石炭を火が付きやすいように入れる。
この時の入れ方というか、組み方が火の付き易さを左右する。
かーちゃんは、五右衛門風呂世代。巻割りをして、炉にくべ、
風呂焚き当番をこなしてきた。だからこそ、びっくり。


新聞紙、紙がどのように燃えるか、炭にどのように火が付くか、
便利な道具に頼って力づくで火をつけてしまうと、
どのように炭やを使いこなすか、コツや見極めを忘れてしまう。
本日はそんな例から始まっているよう。
単に「炭」一つだけの問題ではないなあと、
普段の生活、思い当たること多々あり、しみじみ。
「炭」の性質を活かすあれこれについて。


我が家も脱臭剤の変わりに竹炭を使っている。
私が入院で参加できなかった春のキャンプで家人と娘が、
山林で竹を切り、竈で焼き、竹酢液魔で持って帰ってきてくれた、
思い出深い手作りの炭を利用している。
しかし、炭は使いっぱなしでは効力を発揮できない。
時には水洗い、たまには天日干し。それなりに手入れが必要。


それに炭には苦い思い出がある。
あれは20代、花嫁修業の一環というわけではないが、
お茶お花のお稽古をしていた当時、冬の夜の出来事。
仕事を追え師匠の家、炉を切った茶室はぬくぬく。
その日最後の稽古の生徒の私、炭手前を習うはずが・・・。

ハリオ 医王山・備長炭セット IB-CTP

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炭これは便利だ!102の使い方―こんな手軽で効果的!驚きのアイデア集 (SEISHUN SUPER BOOKS)

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火と炭の絵本 炭焼き編 (つくってあそぼう)

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仕事の疲とは思えないただならぬ脱力感。頭痛・吐き気。
高価なお茶炭、白炭黒炭、香り高く火が入っていたはずなのに。
お稽古もようやっと、気もそぞろ、這うような思いで帰宅。
嘔吐。何が起こったかわからないくらいの息苦しさ。
何も知らなかった無知なあの頃。今から思えば・・・、
軽い一酸化炭素中毒。一日中締め切ったお茶室でのお稽古で、
不完全燃焼も含めて、酸素不足だった部屋の中。
何故、師匠だけでが平然としたのか、不思議。


炭は使いよう。そして、火も使いよう。
別に水に漬けた炭が美味しい焼肉に絶対必要という訳ではなく、
しっとり焼けば美味しいよという話。
火を使って料理する際、ぱさぱさにならないようにするには、
目玉焼きだって餃子だってほんの少し水を差す。
そう、蒸し焼きにしてふっくら感を保つ。
炭にそれを応用しているだけ。


炭は使いよう。そして火も。
お手入れをしなければ、使う炭と場所を考えなければ、
その炭の能力を活かしきれない。
間違えば、せっかく吸着した臭いを吐き出し、
湿気を防ぐはずが、逆効果になり、
炭の持ち味は活かしきれない。


火が付くのに、時間が掛かるように思われがちな炭。
本来の力を認められていない、炭。
まるで、適材適所を無視され、上のいいように遣い回しされ、
仕事に疲れ切って、必要以上に疲弊し、病気にでもなれば
弱者・無能力者扱い。誤解されて、追い詰められる。
法律が守ってくれるのはあくまでも法的な外見。
実際に職場で疲弊し、病んで、元に戻れるかどうかは難しい。


炭はダイヤとは違う。燃えカスが残る。
私達は凡人。心の中に澱を、燃やし切れないものを抱え生きている。
漫画の中のヒーロー「コブラ」のように、惜しげも無くダイヤを燃やして、
純金の機関車を走らせるような華々しいことは出来ない。
私達は凡人。「明日のジョー」のように格好よく真っ白な灰になるまで、
燃え尽きるような生き方は出来ない。


せいぜい娘の大好きな海鮮バーベキューを実行するのが、目標。
家族がみんな元気で健康だと信じていた海辺のイベントで、
最初に味わったバーベキューの美味しさを思い出すために、
思い出をよすがに頑張る今日、明日の為に、
むやみやたらな燃え尽き方は出来ない。
いい炭でありたい、長くしっかりと燃え続けたい。


その為に、自分がどんな炭であり続けたいか。
熾き火になっても、どんなふうに輝き続けたいか。
炭に寄せる思い、落ち込む人を引き止める前に、
自分自身が疲れ切って、能力不全の炭になっているのではないか、
ケアする側がケアされたい残暑の日々。
不完全燃焼の炭、自家中毒になりそう。
そんな思いに囚われながら、今日、世界自殺予防デー。
炭にもの思う、秋の夜の一日。

炭はいのちも救う

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京都炭屋 おもてなしはお茶の心で

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究極の「炭」健康法―科学が証明する炭の効能

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