Festina Lente2

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家族でアジ釣り

昨年家族で申し込んだ、淡輪でのアジ釣り。
娘が余りに喜んだので、今年も申し込んでおいた。
晴れ女なので天気は心配していなかったが、釣果まではわからない。
今年のチャレンジは如何に。


さて、先日部屋を整理していたら、去年の娘の作文が出てきた。
クリーニング屋チラシの裏に書かれたものだ。
小学校2年生の時の作文メモ。ここに披露。(原文通り)


1 かいようせんたーでつりをしたこと
2 午前と午後でつったりょうがちがったこと
3 つったさかなのかず
4 ほねせんべいや、アジのからあげを食べて、ほねせんべいがしおあじでおいしかったこと
5 おかあさんは、えさをつけていないのにつれたけど、おとうさんは、午前は大人ようだと、はぷにんぐをおこしていたこと
6 ばしょをいどうしたらいっぱいとれたこと
7 家に帰って食べたアジはといてもおいしかったから、のりものたん険はビックばんじゃなくてもよかったかなとおもったこと
8 こんなおいしい魚は食ったことがないと思ったし、損所そこらの魚には、あじだったらぜったいかつと言ったこと
9 近くでつれるとこがあったら、つりに行たいと思ったこと。
10 これは、せかい一うまい魚だと言ったこと。


余程去年の釣りが楽しく、新鮮なアジが美味しかったらしい。
昨年の記事はこちら。http://d.hatena.ne.jp/neimu/20071104

 



去年は地図を見ながらおっかなびっくり走っていった淡輪への道。
今年は阪和道を使って、1時間そこそこで到着。
班分けされて、午前中ははくちょう号で海洋ミニクルーズ。
水温は20度、南西の風、水深3.5m、どう見ても秋とは思えない。
波は穏やかで船は殆ど揺れない。風が気持ちいい。
浜育ちの私にとっては、埋め立て前の大阪湾の浜寺から岬までの海岸が蘇る。
青少年海洋センターは、学生キャンプリーダーの頃からの思い出深い場所だ。
最も様々な府の施設も、財政難と暴力的な府政のお陰で風前の灯だが。

 

はくちょう号に乗るのも3度目。娘は慣れた様子で先頭切って、
水温を計ったり、錘の付いたロープを下ろして水深を図る。
舵を取らせてもらったり、キャビンに下りたりとちょこまか。
うーん、子供って元気よく楽しめていいなあ。
こういう所から親は元気を貰うんだよねえ・・・。
わが班はすぐに昼食となり、午前中竿に触れる機会なし。
食堂でランチ後、寝不足かーちゃんは車内で横になった。

 

釣りにとっては貴重な午前中を船に乗ってしまったのは、
班分け順とはいえ、まずかった。
大切な「釣れる時機」を逸してしまった。
レンタルの釣竿はさびきが付いているが、私と娘は一本釣り。
餌の小エビがなかなかうまく針に付けられない。
やっと付けてもすぐに食べられてしまうだけ。
交代で釣竿を使って、立て続けに3匹ほど入れ食い状態になったけれど、
昼食後3時半まで、2時間余りの釣果は昨年の半分、14匹に終わった。

 

釣の醍醐味というよりも、坊主にならなくてよかったなあ程度。
幸い娘がさびきで2匹一度に吊り上げ得意満面。
とーちゃんはふぐを釣り上げ、つついて膨らませて遊んでいた。
本当にふぐって怒ったら膨れるんだね。
さびき漁で撒く小エビ、アミは冷凍されていてまるで煉瓦のよう。

 

去年の釣りの楽しさに比べると、ちょっと寂しいものがあるが、
解散後、夕暮れの中、指導員が15分ぐらいの間に次々と釣り上げ、
あっという間にバケツを一杯にしてしまったのを観ているだけで、
何だか釣ったような錯覚を覚えてしまった。娘も同じような感想。
ちなみにさびきの色は虹色、ピンク、白と色々あるが、
ピンクは見え難くなり易いそう。白っぽい色が全般的によく釣れるとのこと。
残念ながら期待した釣果はなけれど、家族3人、
ボーっと海とかもめを眺めて、お菓子を食べ、お茶を飲んで
堤防に腰掛けていれば、それだけで何かしら心和む。

 


昨日の同窓会がチリチリと神経を焼き焦がしている。
どうも胸に風穴が開いたように心寂しい。
家族と過ごす静かな時間は、今の私にとっては重要だ。
一段落付いてしまって、親としても職業人としても、
主婦としても妻としても、何だか峠を越してしまっているような、
そんな同級生達の間にあって、居心地の悪さを感じてしまい、
気後れしてしまう情け無い自分も自分なのだけれど。


空と雲と風と船と、広々とした海。
一緒に肩を寄せて過ごすことのできる家族がいなければ、
今の私は何の存在価値があるのだろう。
そんなふうに思えてしまう。
思っていた以上に老けて、変わって、当たり前の年輪を重ねていることに、
素直に受け止めるよりも、抵抗の方が大きく感じられる今、距離を取りたい。

 

人にとって暖かく懐かしいものでも、自分にとっては、
何かしらキナ臭い導火線、ようやっと閉じたはずの傷の引き攣れ。
でも、海は遠くに広がっている。目の前で魚は跳ねている。
そんな景色に癒されていたい。今年の家族アジ釣りは、
ちょっと引き籠り気分なかーちゃんのリハビリでした。


アジは塩焼きが一番だという。去年そうしたからね。
色々料理方法があるのに。リーダーが料理してくれた、唐揚げや、
骨せんべい以外にも、色々・・・。去年は鰯も釣れた。
結構大きなベラを釣った家族もいた。
きっとみんなそれぞれ美味しい夕ご飯を楽しむことだろう。

 

さて、本日は毒のある魚を写真ファイルで確かめた。
万が一見慣れない魚が釣れた場合は決して触らず、係の人を呼ぶこと。
解散時は何故か、非常用食料の乾燥炊き込みご飯を家族分頂いた。
海を後にして、何だかぐっすり車で1時間お昼寝。とーちゃんご免。
魚メニューで『篤姫』を楽しんでいるうち、あっという間に夜更け。


秋の日、2度目の家族アジ釣り体験はこうして終わった。
家人曰く、「さあ、釣り道具を揃えるか」ほんとかな?

釣魚識別図鑑-ここで見分けよう (釣り人のための遊遊さかなシリーズ)

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わしらは怪しい雑魚釣り隊

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