Festina Lente2

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本当に欲しいのものは?

明日は保護者懇談会。仕事の都合で変えてもらっている。
住んでいる町内毎に懇談日が決められているのだが、
その日は都合が悪かったので。本日やっと今月の仕事に目鼻が付き、
ちょっと一息・・・。と思っていたら珍しく娘が学校の話。
そう、このところ減っているんだよね。学校の話。
プリントも見せないし、(これで12月最初に爆発)
家では普通に過ごしているけれど・・・。


「あのねー、お母さん。この頃みんな学校にシャープペンシル持ってきているんだ」
「ええ? 小学校3年生なのにシャープペンシル?」
「でね、私もシャープペンシル使っていいかなあ」


仕事柄字を書くが、私の目の前で鉛筆やペンを握る人間で、
特に若者でまともにペンを持てている人間は少ない。
ある意味、小学校では教えていないのかと思うくらい、
箸はどうやって持っているのだと不思議なくらい、
ペンが持てない。鉛筆が持てない。従って、字も汚い。
(あ、きちんと持てても私は達筆ではありませんん。あしからず)


原始人のように握っている。親指で人差し指を半分以上押さえている。
ペンを立てすぎ、または寝かせすぎ。最も顕著なのは、
横書きに慣れていて、縦書きができないこと。
小学校でもパソコンの授業が始まっている。
ワープロの普及、メールの普及はありがたいけれど、
正しい字を忘れて、機械の一括変換に頼りきりになってしまい、
自筆ではきちんと書けない。責任を持って書けない。
考えながら書けない。それでは、困る。


小学校3年生は、毛筆の授業が始まったばかり。
鉛筆で字を書くのも、まだ升目のノートを使っている。
2学期後半ぐらいから、升が消えてきたようだが、
罫線に字を書くのはまだ早すぎる。
一文字一文字のバランスを取りながら、新出漢字を覚える時期だ。
力の入れ具合、はね具合、シャーペンではきちんとできない。
まだ早すぎる。

まっすぐな線が引ければ字はうまくなる

まっすぐな線が引ければ字はうまくなる


家で使うとしても、0.9、0.7そんな太いシャーペンならともかく、
(今現在、そういう太い芯のシャーペンはあるのか?)
まだまだ文字の形を覚えて、正確に書けるようになるまでは、
少し濃い目の鉛筆で、筆圧をしっかり。
シャーペンの芯は細過ぎて、字が書きづらいこと。上達しにくいこと。
学校では鉛筆を使うように、娘にわかるよう説明したつもりだった。


夜、娘の筆箱を見た。ここ最近1ヶ月。手提げ方の大型の筆箱から、
小さなコンパクトな筆箱に変えた娘。この頃の子どもはそうなのだろうか。
1年に1つずつ筆箱を変えているような気がする。
買わなくても全て貰いものというのも、何なのだが・・・。
小学校1年生時の筆箱は、キャップがペン立てにもなる。
さしや消しゴムがきちんとはいる大きさ。手提げ型は、
要は女の子が好きなおしゃれポーチというか、ファッション重視。
かわいらしい流行の模様が付いている、きらきらしたデザイン。


最近使っているものは、容量不十分ではないかなと少し気にはなっていた。
これも頂き物の、中高生が使うような細身の布製の筆箱。
触ってみると、結構パンパン。何が入っているのかな?
開けてみると、どこから持ってきたのかシャーペンが5、6本。
みんなばーちゃんの筆箱というか、文房具類から取ってきたもの。
私のではない。お小遣いで自分で買ったような、かわいい物もない。
でも、真新しい替芯のケースが。


以前使っていた筆箱を家用にすると言っていたので、学校用に
いつの間にか、一体何時から、シャーペンを入れて持って行っていたのか。
ごく最近、こういう事をしたのか。私に話す以前に? 
ずっと以前に? 一体何時から?
それにしても、勝手にばーちゃんの持ち物から何本も持ち出しているとは。
(私は仕事用の文房具を、パソコン以外、家で広げることは殆どない。)
1、2本こっそり持ち込んでいるならともかく、スポンサー名の入っているものから、
普通のもの、大小様々なデザインを数本も入れているとは・・・。


こういうふうに物を沢山持ち出していたのは・・・、
私の記憶にある限り、こういう事をする友達は苛められないよう、
虚勢を張っている子が多かった。小学校時代。
物で縄張りを作ったりする、牽制したりする。
小学校時代のシール、便箋、スーパーボール、折り紙千代紙、カード、
ビーズの指輪、その他諸々学校で流行る子供の遊び。
気前のいい子になって人気を取ったり、
持っていることで見せ付けたり。


周囲に遅れをとらないこと。同じであること。
異質ではないこと。流行を知っていること。
そのグループ、流行、話題についていけること。
そういうステイタスを示し続けなくては仲間外れにされがちな、
小学校時代の苦い記憶が蘇る。
熾烈な仲間外れやいじめが始まったのは、3年生の時だったから。
まさか、娘も同じ思いをしているのではないか?
嫌な予感。
保護者懇談会前夜。


欲しいの? シャーペンが欲しいの?
本当に欲しいのは、何なの?
TVでは夜遅いから全部見られない、
チームバチスタの栄光』のDVDが欲しいと言って
寝床に向かった君が、本当に欲しいのは、何なの?

仲間はずれなんて気にしない―トレボー・ロメインこころの救急箱〈6〉 (トレボー・ロメインこころの救急箱 (6))

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