Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ジュリーで目が覚めて

空はは青空、冬とも思えぬ良い天気。
布団を干してもいいでしょう。散歩をしてもいいでしょう。
夜半過ぎから動く身に、外の日差しは眩しくて、
散り遅れた庭の花にも似た心持ち、
起きているのがやっとのような恥ずかしいような、
覚束ない頭で探し物。


昔流行った歌のよう。
探し物は何ですか。まだまだ探す気ですか。
欲張りだから探しているのでしょうか。
失くしたから惜しいのでしょうか。
不注意だから悔しいのでしょうか。
そういう役回りが残念なのでしょうか。
探し物をし続けている、そういうはずではなかったのに。


高い所から落ちて行くように、一瞬で色んなものが見えると
何だか、否が応でも諦めなくてはいけないと思えてきて
諦められないのは、年を取ったと思いたくないからでしょうか。
詰まらない失敗をしてしまったと認めたくないからでしょうか。
いつもと同じように動いていても同じ結果が得られず、
試行錯誤を繰り返して行くうちに、周囲がすっかり変わってしまって、
八方ふさがりになっていたのかしらと、愕然とする。
そんな感じのする昨日今日、この所、この数日。


いいことも沢山あるのに、ウサギの穴に落ちていった
不思議の国のアリスのように、落下しながら色んなものに
驚き呆れ手を伸ばし、小さくなったり大きくなったりしながら、
本当の自分の体の大きさを忘れてしまったかのよう。
何かを飲んだり食べたり齧ったりしながら、
自分が覚えている自分の大きさに戻れたらいいのだけれど。

沢田研二という生き方

沢田研二という生き方

いくつかの場面

いくつかの場面


年賀状を書いていると、訃報の山と向かい合い、
ため息を付いてはいけないと思いつつ、いつの間にか
物思いに耽ってしまってペンが進まない。
死に別れてしまうことは想像がつかない位辛いのだろうと、
今と昔をあれこれ比べてしまい、よしなしごとに足元を掬われる。
年々過ぎ行く時の速さに追いつけない自分を、
思っていたより大きくなっても、
思っていたようにならないものばかり。


ごめんね。誰に謝るわけではないけれど。
この12月になってからは、回転ドアの中に置き去りにされ、
出て行くタイミングを見計らうことが出来ない。
出て行けば、予想していた場所とは違うところに
連れて行かれて戻れない、そんな不安ばかり。


生きて行くことは生活すること。日常生活の振り子が、
家と職場を、家族と仕事を行ったり来たりすること。
そのバランスが欠けてしまえば、振り子は自分の重さを
どこに持って行けばいいのかわからない。
振り上げたこぶしを振り下ろす相手が無い。
そんな肩透かしを食って、唖然としている。


でも、今日はちょっとした特別な日。
娘の生まれた日から3ヶ月目、12月の27日。
育児疲れで気が立っていた私は、大晦日前にプッツン。
そんな頃も懐かしい。怒って飛び出す。
不機嫌になって行動。
そんな元気があったなあと。


今日は、風も無くいい天気。洗濯には持って来いの。
うつらうつら。そんな日に限って、
宵っ張りの私は何時までも寝ていたいと思うの。
かーちゃんであることを、やめてうつらうつら。
贅沢。贅沢です。起きているといつも怒って叱って、
苛々して、怒鳴り散らしているような毎日。
そういう場所から距離を取りたい。


TVから歌が流れてくる。沢田研二、ジュリーが、
昔懐かしいTOKIOを歌っている。
間奏は四半世紀前のジェネシスのライブを思い出させる響き。
元気に歌うタイガースのジュリーを見たのは、小学生の頃。
くたびれたかーちゃんの前で、ジュリーはネクタイを鉢巻にし
歌っている。tokioが星になると。
ライトに照らされた舞台は、昔のプログレのライブを思い出させる。


うつらうつらしている私に、理解可能な音や響き、
言葉が聞こえてくると、何だか眠っていた部分が目を覚ます。
思春期の頃かっこよく思えたにーちゃんは、
金髪のおじさんになってロックンロールを叫んでいる。
ねえ、あなたが病院から戻ってきた年は、コンサートに行ったのに。
音楽を聴いたのに。一緒に出かけたのにね。
今年は、小田和正もジュリーも聞きに行けなかったね。


小学生の時のグループサウンズのにーちゃんは、
渋いおじさんになってタイガース時代の思い出を語っている。
今もずっと夢の中にいるのだと。
だから、この世で夢を見ることは出来なかったと。
現実を見ることだけをしっかりやろうと思ってやってきたと。
そして、日常を日々の暮らしを一歩一歩歩んできたと。
また今日夢の中に連れて来てもらったと。


本当に皆さんのお陰で…。
60にもなって3万人もの人の前で歌えることが出来て、
本当に嬉しさの極みだと。
また明日から日常を暮らして行くと。
歌って生きたいと。
ありがとうございますを繰り返した。
そして歌う。『時の過ぎ行くままに』
79曲いっちゃいましたよと。歌っちゃいましたよ。
そして、80曲目へ。
2008年12月3日仏滅。私たちはこの日を忘れませんと語った。
残念、こっちの家のTVはBSが映らない。
ジュリー祭り見たいなあ。私も元気になれそう。

ROCK’N ROLL MARCH

ROCK’N ROLL MARCH

JULIEVI ある青春

JULIEVI ある青春