Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

娘のベビーベッド

さて、本年本格的な大掃除をはなから諦めている私。
されど、友人に譲り渡すべく押入れの中を整理しました。
年若い友人が来年雛祭りの頃、かわいい女の子を授かる予定。
一緒に机を並べて社会人同志、心理学を勉強したのは15年も前。
あれからお互い結婚し、…そうです、私の方は娘を授かり10年足らず。
友人はこの度、目出度く妊娠。
私自身は数年前まで二人目を希望し、大事に色々取っていたのですが、
もうきっぱり諦める年齢、時期、授からないものは授からない。
娘1人を大切に育て上げるのが、というか、
育てられるかどうか危ぶんだ神様が、
年齢的にもかなり制限オーバーなかーちゃんのために
1人だけ奇蹟のように授けてくださったのでしょうから。


色々大切に取っていました。
産褥用品から始まって、ちょっとした小物類。
大物はベビーベッド・ベビー布団セット・ベビーバス。
哺乳瓶を電子レンジで消毒できる器具、
乳幼児食器セット、電器釜に入れてお粥を作る用具、
冷蔵庫や戸棚を開けないようにロックする器具、
コンセントに指を突っ込まないように蓋をするもの、
そういう小物類の類もまっさらなまま。

何故か年末、水質検査に引っかかった社宅。
会社から大量に飲料水が送付され、6本12ℓケースが6箱も。
ええ、これも少し譲りました。
粉ミルクを解いたりするのにも水道水より安全。
それに、この時期妊娠中お通じを良くする為にも、
積極的に水分摂取が必要、美味しい水は役に立ちます。


そうそう、チャイルドシートも。
街中なので、殆ど車を使わない家だけれど、一応。
1歳までは寝たまま、それ以上は起こして椅子型になるタイプ。
私達は大阪と徳島、大阪と埼玉と離れて暮らす必要上、
どちらの家の車にも装備していたので、購入プラスレンタル。
普通の家よりも、色んなものが多めにあったのです。

ラーフェンズ Rafens 洗えるオーガニックベビー布団9点セット(日本製)

ラーフェンズ Rafens 洗えるオーガニックベビー布団9点セット(日本製)

想い出は尽きません。
娘にもよく注意されます。
おかあさん、思い出の品が多すぎるよ。
そんなに沢山いらないよ。仕舞い切れないよ。
でも、かーちゃんはどれもこれも懐かしくてたまらない。
例えば、クリスマスの頃は同僚の娘さんに
娘のお下がりを貰って頂いたけれど、有難いけれど切ない。
全てを取ってはおけないとわかっていても切ない。
子どもの成長は有難い。なのに切ない。

 

娘も色んな方から色んな物を、贈られたり譲られたりして大きくなった。
もちろんベビー用品から衣服に至るまで、靴や絵本、おもちゃまで。
だから私も友人・同僚に同じようにして譲る。
それはそれで嫌なことではないのだけれど、切ない。
譲ってくださった方々も同じ様に、こんな気持ちを抱いたのだろうか。
それとも私が必要以上にセンチメンタルなだけか。


ベビーベッドは下が物入れ。授乳や消毒に必要なものを入れて置いた。
4歳のお誕生日前に埼玉に引っ越すまで、我が家に子どものいる象徴のように、
でんと居座っていたが、解体して運んで以来、日の目を見なかった。
そして二人目の子どもを寝かせることなく我が家から旅立った。
久しぶりに見るベッドのくまちゃんの模様。
ベビー布団の柄、青い子ども毛布。ミッキー柄の毛布。
どれもこれも乳臭い柔らかい、泣けてくるような思い出に満ちている。


世のお父さん方、申し訳ない。よく友人からも聞かされていたけれど、
子どもがいればお父さんなんてね、というあの感覚が無ければ、
あの一心同体の感覚が無ければ子育ては出来ない。
あの至福の感動・感覚が得られなければ、子育ては出来ない。
物が無くても足りなくても子育てはどうにかなる。
でも、私が子育て用品を見て思い出すのは、
あのなけるほどに懐かしい激しい娘への愛情、
生きていることへの感謝、育てることの喜びだ。


あの時は、あの時代は人生2度と戻ってこない。
もう永遠に失われてしまったのだと思うと切ない。
これからまだまだ子育ての時代は続く。
どちらかと言うと、なだらかな時代は過ぎて山を登る時代に。
楽しい嬉しいばかりではなく、辛い事も沢山あるだろう。
這えば立て、立てば歩めの子育ての時期は過ぎた。
夫婦の間も、毛羽立ちささくれ立つ思いが増えた。


そんな中、思い出の品々を友人宅に運ぶ。
娘が1歳になる記念に買った車で運ぶ。
年末の日暮れの街をひた走りに走る。
そして、荷物を降ろしたその足で、
スキーから帰ってくる娘を迎えに行く。
さあ、私たちは父と母の顔に戻れるだろうか。
心の大掃除にきりが無いまま。

夫婦の格式 (集英社新書 451C)

夫婦の格式 (集英社新書 451C)

夫婦は「ありがとう!」―文句は言わない。感謝の言葉は、口に出す

夫婦は「ありがとう!」―文句は言わない。感謝の言葉は、口に出す

夫婦仲がよくなるちょっとした習慣 (中経の文庫)

夫婦仲がよくなるちょっとした習慣 (中経の文庫)