Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

相生牡蠣祭り

(これが写真を入れる前に書いた最初の記事
 ちょっとした手違いで消えていたのです)

それは一昨年のこと。坂越の牡蠣祭りで牡蠣を堪能したのは。

去年は娘が「牡蠣はもう沢山」という言葉に負けて、でかけなかった。
しかし、あのぷりぷりした大きな牡蠣を思い切り食べたいという、
私の食い気は抑えようもなく、(だってもう市販の牡蠣なんて食べられない)
ネットで情報を押さえた。JR赤穂線沿線の牡蠣祭りは、1/18から、
相生を皮切りに、2月に駆けて・・・。よし!
思い立ったら吉日。幸い、家人の体調も宜しいし。


昨日の土曜日。冬とは思えない青空が広がる中、娘を動員し、
実家の掃除機をかけ、布団を干し、洗濯物を干し、勝手口を掃き、
遊びに行きたい気持ちを抑えて午前中家事を終えた。
午後からはケーススタディ、夜は家族揃って映画を楽しんだものの、
ああ、出かけたい出かけたい、この気持ちが治まらない。
家人は運転手になって相生まで走ってくれた。
天も少しは味方してくれたのか、幸いにして高速道路はすいている。
泣きそうなのは空模様。天気は昨日と打って変わって曇り空。
どうやら午後から雨らしい。うーむ。晴れ女の私なのに。


神戸から先、未知の土地。地理関係が今一つわからない。
例えば、姫路・加古川などはわかるものの、名前しか知らない
三木・竜野などが手前なのか向こうなのか、どちらが先なのか、
とても曖昧。高速道路の休憩所には権現湖なんて地名も出てくる。
馴染みの無い地名ばかりが続く。
されど、なんと家人宅から1時間半で到着・・・
と思いきや、会場に着けない。牡蠣渋滞で、駐車場待ち。
先ほどまで殆ど居なかったはずの車が、地道に下りた途端
何処から湧いて出たかと思うほど溢れかえっている。


実は坂越に電車で出向いた時JRの高さと、乗換えで時間が掛かるのと、
駅から会場までシャトルバスをかなりの間待たなければならず、
寒かったのと不便なのが嫌で、車を出して貰ったのだった。
高速道路を降りて「かきまつりの旗を目印にトロトロ走り続け、
幸いに渋滞はそれなりに進んで、岸壁に到着。
初めて来た相生の町は、どこがメインストリートなのか
静かで坂が多くて、海がどこかわからず山道を走っているうち、
下ると見えてきた、そんな感じ。


駐車場から少し歩くが、仕方ない。まだ10時半過ぎ、食べるぞー。
・・・? ええ? 牡蠣は何処? この人では何?
野球のグラウンドと思しき場所が、びっしり人で埋まっている。
長い行列も出来ている。とても、牡蠣料理を買って食べられそうに無い。
で、牡蠣は牡蠣は・・・何処?
私達は知らなかった。坂越と同じように牡蠣の屋台で堪能すると思っていた。
無料の焼き牡蠣を幾つか貰うのだと思っていた。
相生の牡蠣祭りは実に太っ腹だった。それは・・・




殻付きの牡蠣、1.8キロ1000円。約18個入っている。安い!
紙皿と箸のセット10円、牡蠣ナイフ100円。
トングとバケツは無料貸し出し。何と自分で牡蠣を焼いて食べる!
炭火と網は無料でグラウンドに張り巡らされていたのだった。
だから皆グラウンドに座って、延々牡蠣を焼いて食べているのだ。
テーブルもあって、調味料なんか持ち寄って置いて、
あれあれ? 家から持ち込んだ肉まで焼いて食べるグループも。
みんな、炭火無料網無料って知っていたのね!
だから、椅子まで持ってきて座って焼いているのか。


さて、一人1個ずつ無料で牡蠣が貰えます。
3人で食べても、7個ずつ。はっきり言って凄い。
だって、この牡蠣普通の市販の牡蠣の3個分ぐらいの大きさ、
新鮮、ぷりぷり、ジューシィ。香ばしい磯の香り。
硬くならないうちに、口が開いた牡蠣をあちちちち。
自然の塩分でおしょうゆやポン酢、要らないくらい。
却ってしょっぱいくらいだ・・・。あつあつあつ、うまうまうま。


おまけに牡蠣の袋にちゃんと生産者の名前入り。
あと自宅用に一袋、実家用に一袋殻付き牡蠣買って、
剥き身も一袋ずつ。これでフライやシチュー、牡蠣鍋、お好み焼き。
何でもござれだー。もう、このバーベキューで舞い上がってしまった。
・・・? 隣を見るとかなり年配のおじさんが家族の分を焼いている。
皆、どうしてこの暖かい炭火の側にやって来て食べないの?


おじさんは一人で延々と焼き続けているが、なかなか家族が来ない。
おまけになかなか牡蠣の口が開かないというか、
おじさん炭火の勢い、強すぎるよ。牡蠣汁、吹き零れているよ。
「どうして口が開かないのかなあ」おじさん思案顔。
あのう、もう手にとって、口をナイフで開けたほうが・・・。
汁が零れたら、中の牡蠣焦げてきちゃう。硬くなっちゃう。
軍手まで用意してきて、やる気満々で焼きすぎたようです。
見知らぬおじさん、家族に声をかけていますが、
きっと皆は売店に行っているのでしょう。


牡蠣鍋、味噌汁、お好み焼き、牡蠣フライ、牡蠣飯、色々一杯。
道具を貸し出しに家人と娘が並んでいる間に、かーちゃん、
牡蠣飯と牡蠣汁ゲット。立ちながら熱々を飲み、
牡蠣を焼き始まったら、牡蠣鍋を買いに走り、
帰り際には牡蠣フライをゲットし、皆で汁物も少しずつ。
食べ終わって片付けようとして、時計はお昼前。
何と・・・雨が降ってきた。グッドタイミング。


撤収撤収! リサイクルの為、きちんと分別収集。
バックネット前は、牡蠣殻を積んだトラックが。圧巻。
木の杵と臼で餅撞きもしている。小雨の中並んで、撞きたてゲット。
急いで駐車場へ。かなり濡れてきた。でもかーちゃんはよもやと思い、
スキー用のコート・帽子を皆に着せていたので、少々の雨もOK。
道の駅でトイレによって行くことに。
水産物市場には興味津々だけれど、欲張らないことに。
でも、道の駅では野菜なんか買い込んでしまった。


おまけに隣に温泉。娘は休憩しているからいいと。
とーちゃんかーちゃんは、のんびり一風呂浴びてあったまり、
一路雨の中大阪に向けて出発。16時半到着。
一家揃ってお茶とお菓子で休憩後・・・一斉昼寝。
いやあ、さすがに贅沢したけれどこの往復は疲れた。
とーちゃん、ありがとう、ごめんね。
みんなの寝ているうちに、一足早く起きてサザエさん見ながら、
再び牡蠣を焼き、ポン酢で。


牡蠣三昧で日が暮れて、NHKの特集「女と男」を見て、
Y染色体が消えていく過程にあり、人類の未来は・・・。
うーむ。コピーミスで滅びる運命のY染色体
女性の体内に胎盤を作る遺伝子はY染色体から。
凄い! そうだったのかと初めて知る内容に感嘆。
あっという間に夜は更けて、「弧宿の人」をラジオで聞きながら、
平日宅へ送って貰う夜。家族の時間、牡蠣祭りの休日は終わった。


深夜23時半、ポストに素敵な贈り物が届いているのに気付かず、
即、眠ってしまった私達だった。