Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

相生牡蠣祭り

昨日は冬とは思えない晴天、青空、温かい一日だった。
残念ながら布団干し、洗濯、掃除と家事に追われて午前中はパー。
午後からはケースカンファで忙しい・・・。ようやく夕方家族と合流。
『K−20』で一夜を過ごして、さあ朝から出かけられる日曜日と思いきや・・・
本日今にも泣きそうなお天気。晴れ女の神通力が通じなかったか。
今日から始まるJR赤穂線沿線の牡蠣祭り、相生まで出向こうというのに。
いやいや、弱気は禁物。レッツゴー。
(相生をはじめ牡蠣祭りの案内はこちら をどうぞ)


思えばNHKの朝のニュースを小耳に挟み、2年前坂越の牡蠣祭りへ。
その時の記事はこちら「春は海のミルクから」
去年は「牡蠣はもういいよ」と娘に振られ、食べ損ねた。
今年は久しぶりだからと、半ば強引にドライブで出かけることに。
実は一昨年、坂越までJRを乗り継いで行ったのだが、
交通費も高く乗り継ぎも大変。思いのほか時間を食った。
駅前のシャトルバスを待っている間は寒く、往復はバテバテ。
牡蠣はとても美味しくて、本当に感激したのだけれど。


それで、今回は高速を使って一路、目指すは相生市
はっきり言って赤穂市は有名でも、相生って何で有名?
神戸より向こうはよくわからない。姫路に一度行ったことがあるだけ。
坂越に行った時も、初めての車窓の景色に目が点なまま。
加古川・姫路・三木・竜野という地名の位置関係があやふや。
相生はかつて知人が住んでいた所、そんなイメージしかなかった。
車で高速を飛ばしてみると山陽新幹線のようにトンネルばかり増えてきた。
思いのほか道路は空いていて、1時間半で相生に到着と思いきや、
牡蠣祭り渋滞? 地道に入った途端、どこから現れたか車がわんさか。


初めて訪れた相生は曇り空の下、坂道の多い町という印象。
どこに海が見えるのだろう、牡蠣祭りの旗を頼りに進んで行けば、
山が海まで迫っているのか、坂道を下り、しばらくして突堤へ。
どうやらこちらが駐車場。牡蠣祭りの会場まで少し歩く。
何と野球のグラウンドが祭り会場になっていた。
もはや黒山の人だかり。私達は牡蠣を食べられるのだろうか?
思わず不安になる。まだ10時半なのに・・・。
私達は知らなかった。みんなが集まって何をしているのか。
坂越の時は本当に海辺の漁港で牡蠣を振舞って貰った。
屋台を食べ歩き、お土産に牡蠣を買って・・・。
そんな牡蠣祭りのイメージだったから。

牡蠣礼讃 (文春新書)

牡蠣礼讃 (文春新書)

オイスターブック (平凡社ライブラリー (227))

オイスターブック (平凡社ライブラリー (227))


相生の牡蠣祭りの太っ腹な所は・・・。
牡蠣が安いだけではない。牡蠣料理の屋台が出ているだけではない。
ここでは牡蠣を自分で焼いて食べる。炭と網とガラ入れのバケツ、トングは無料。
何と火をおこした炭火が私達を待っている。紙皿と箸のセット10円。
牡蠣ナイフ100円。一人1個ずつ牡蠣配給。さて、目指すは殻付き牡蠣。
1.8㎏、約18個入って1000円。驚愕の御値段。
すぐ食べる為に一袋、家用に実家用に一袋。剥き身も二袋ゲット。


さあ、焼いて食べるぞ。ああ、いい香り。炭火の上で、
汁が吹き出て口がぱっくり開いてくる。開かないものも、ナイフですぐに
柔らかくて汁気たっぷり、天然の塩味のする牡蠣がベッドに横たわっている。
あんぐり、大口を開けて一気に牡蠣をぱっくり、ごっくん。
さすが牡蠣祭りの海のミルク。何と言っても大きい。
市販の2、3個分はあろうかという大きさ。袋には生産者の名前付き。
ありがとうございます、堪能してます、炭火で焼き牡蠣。
台所のグリルとは異なる美味しさ。

 

 


常連さんは自分達で調味料から、箸・茶碗に至るまで、
椅子ばかりか、果ては肉まで持ってきて焼いて食べている。
こちらも、家人と娘が用具貸し出しに並んでくれている間、
屋台から牡蠣飯、牡蠣汁、牡蠣鍋、カキフライなど調達。
みんなで分け分けして食べた。
今にも雨が降りそうだけれど、炭火を囲んで体はあったか。
楽しくって嬉しくって心もあったか、お腹も満腹。


あれ、あれれ、隣のコーナー。おじさんが一人で牡蠣を焼いている。
みんな食べに来ないの? 牡蠣、こげちゃうよ。汁が吹き出して、
中がカラカラになっちゃうよ。「どうして開かないのかなあ」と思案がお。
呼べど家族は屋台へ出向いたのか・・・。おまけに炭火の火勢が強過ぎ。
おじさんは一人で殻を開け、焦げてるなあと呟きながら捨てている。
えー? えー? 勿体無すぎる。せっかくの牡蠣が・・・。


そうこうしているうちに、「お母さん、もう食べられない」
一人当たり、7個食べた計算。その合間に汁物も頂いた。
本当は牡蠣お好み焼きや牡蠣そば、牡蠣シチューも食べたかった。
しかし、メタボを気にする天の涙か、折しも雨がぱらつき始めた。
まだ12時前。撤収撤収! いいタイミング。
エコライフで分別収集。牡蠣ガラはトラックに山と積まれていた。
凄い・・・。朝からだけで、みんなこれだけ食べたのね。

 


豪華な昼食を食べ終わり、何故かキムチやチャンジャも売っていて購入。
木の杵と臼で餅つき。つき立てを丸めたきな粉餅も買った。
じいちゃんへ酒の魚の干物も買った。
少々雨で濡れたものの、準備はぬかりなし。かーちゃん、
家族にちゃんとスキー用のヤッケや帽子を用意していた。
帰りはトイレ休憩も兼ねて道の駅へ。
水産物市場も魅力的だったけれど、欲張らない、欲張らない。


道の駅でいつものように野菜を買い込んだ。ふと見ると、
天然温泉が横に。思わず「入って帰ろうか」
娘だけは休憩しているとのこと。食べすぎでしんどくなったのですと。
「もう牡蠣はいい、一年分食べた」と言われてしまった。
とーちゃんかーちゃん一風呂浴びて、露天風呂から相生の海を眺めた。
再びドライブして帰宅、16時半。一服して昼寝。


サザエさんの時間に夕食の準備。再び牡蠣を焼き、満喫。
到来物の上等のお菓子でデザート。この上ない贅沢な日曜。
娘がピアノの練習をしている間、かーちゃん一服してTV。
NHKスペシャル『女と男』精子が減っている現実、
Y染色体はコピーミスでいずれは消えていく運命。
不妊治療をしないと維持できない人口、人間の未来は?


あっという間に楽しい時間は過ぎていく。
平日の家までドライブする間、ラジオから聞こえてくる『孤宿の人』
23時半到着。私達は知らなかった。深夜遅く帰宅して、
素敵なプレゼントがポストに引っかかって、
受け取り口に届いていなかったのを。

森は海の恋人 (文春文庫)

森は海の恋人 (文春文庫)

日本<汽水>紀行―「森は海の恋人」の世界を尋ねて

日本<汽水>紀行―「森は海の恋人」の世界を尋ねて