Festina Lente2

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驚き呆れる出来事

愚痴メールが珍しく友人から届く。滅多に無いこと。
何でも新人教師(初めて担任を持つ教諭)が、クラスの生徒に、
教室の掃除は1週間に1回でいいと言ったらしい。
(大学を出て2年目の若い女性の高校教諭とのこと)
彼女曰く、「私掃除や片づけが嫌いなので、
教室の掃除も週に一度でいいかなと思って生徒に言ったら、
先生本当に週1でいいのってびっくりされた」のだそうだ。
生徒の方が感覚としてはまとも。
これから先が思いやられるとのこと。


生徒よりも、先生が話題になっているわけね。
普通逆でしょ? そりゃあ、内輪ではニュースというか、
話題になるよね。でもって、周囲の先生方から注意され、
指導方針として助言を受けた彼女の次の発言。
「新学期が始まって忙しくてこんなに頑張っているんだから、
少しぐらい手抜きしても当たり前よね。最初から何でも
てきぱき出来たら嫌味でしょ。このくらいで丁度いいのよ」だそう。
そりゃあ、友人が愚痴メールを寄越したくなる気持ちもわからんではない。
毎日こういうのと付き合っているわけだから、大変だろう。


仕事を完璧にこなそうと一生懸命に頑張る姿が嫌味だと、
それはどういう教育を受けて来てそうなったんだろう。
今時の教師希望の人間、若手は何を考えて仕事に取り組んでいるんだろう。
まともに清掃指導も出来ない、困ったものだと言う。
まあ、片付けものが苦手で自分のデスクが山となっているのと、
教室の掃除をしないで済まそうというのとでは、次元が違うね。
片付けものの苦手な医者が、術中の体内にガーゼを置き忘れて、
忙しくて大変だからそこまで完璧に手術をしなくてもなんて、
そんな言い分けないだろうし。


花屋が花束を作るのに、バラは棘があるから触るのがいやだとか、
萎れてしなびそうな花をうまく束の中に紛れ込ませて、
大きな花束を創り上げてさも高そうに見せかけて売りつけたり。
八百屋が傷みかけている野菜を二束三文で売りさばいて、
出血大サービス! というのが商売上手と思い込んでいるのと大差なく。
掃除の指導は教育の本分には入らないとでも?
小学校じゃないから? それにしても、最初から仕事が出来なくても、
素直に認めて軌道修正するよりも、周囲に注意されて開き直り
「新人(新担任)がてきばきこなしたら、嫌味に見える」は、ない。
むしろよく頑張っているなあと温かい目で見守ってくれるものでは?
どうしてそういう発想になるのか・・・。
そういう職場なのか? 


もっとも、騒動を起こして府民の関心を引き付けたいと、
陽動作戦にばかり腐心している府知事がいるくらいだから、
教育の現場、根本が成果主義で揺らいでも仕方が無いが・・・。
若手の教員が冗談でもこんな開き直りをしたり、
こういう発想で仕事をしている限り、
現場は良くならないだろうなあ・・・。


もっとも、教員なんか最初から信じていない、
塾講師の方がましだと公言されたら、教育現場を
担任として預かる教員はやるせなくて仕方が無いだろうけれど。
「学力テストの結果を公表」すると力で脅せば、
興味関心を引き付けるという発想自体、うんざりさせられるし、
驚き呆れる。こういう生き方で人を引き付けていたいのか。

折れない新人の育て方 (自分で動ける人材をつくる)

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この時期、新入社員、新人、新入生を迎えて各部署、
どんな珍事・珍発言が周囲をどぎまぎさせているのやら。
でも、ベテランと言われる立場にいる人、
当たり前の「親」と言われる立場にいる人でも、
驚き呆れることが起こる、現実の日常世界の浅ましさおぞましさ。


まだ、とある有名芸能人が酩酊、素っ裸ということに、
驚き呆れる要素はあるものの、凶悪な事件性があるわけでもないのに
「容疑者・容疑者」と大騒ぎする、周囲の反応の方が異常なくらい。
意図的に殺人を犯した人間にさえも、少々理解するに苦しむような
人権があるなどと言って妙な擁護をする社会。
被害者の人権や悲憤慷慨に思い至らない報道の仕方を平気でする、
セカンドレイプ当たり前のマスコミが横行している世の中だから、
一有名芸能人の行動は公人としては許し難いと大騒ぎするのか。


他に流すニュースや、考えるべきことが無い社会なんだなあと思う。
そのことの方に驚き呆れる。一億総白痴化という言葉も懐かしいが、
一億総ワイドショー化している報道姿勢、大騒ぎのお祭り姿勢に、
「偽王」を贖罪の羊代わりに神に捧げるお祭り騒ぎ、
自分の罪を周囲の愚かしさを一身に背負って、何もかもチャラに、
無かったことにしてくれる、そんな生贄を見つけて大喜びし、
騒いでいるようにしか見えない報道・マスコミ・TVのかしましさ。
そのことに驚き呆れる。


私にとっては、娘と同じ小学4年生の女の子がずっと行方不明、
そのことの方が気がかり。何故なら仕事柄、その先がどうなるか、
ある程度予測・推測可能な範囲内にあるから。
家庭訪問もしない学校、児童相談所や警察が動き出すのが遅い。
不審な家庭環境、親子関係。長い失踪・行方不明。
その不安、奇妙なねじれ、何故ここに至るまで放置されていたのか、
各関係機関と同時に、「親」の立場にある者に対して、
驚き呆れる。家の中からかどわかされる子供がいるとでも?
その先に何ああるのか、わかっていて静かなのが怖い。


世の中には、報道すべき事柄をすり違えて、
お祭り騒ぎに持ち上げて、目先を逸らすものがいる。
そのことに驚き呆れる。
その方が怖い。

子どもの最貧国・日本 (光文社新書)

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社会的排除―参加の欠如・不確かな帰属 (有斐閣Insight)

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