Festina Lente2

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僕の彼女を紹介します

新しい映画ではないが、ついつい、BSで見てしまった。
いやあ、こう、なんて言うんでしょうか。
韓国TV・映画は男優がもてはやされている感がありますが、
私は個人的に、女優陣の透き通るような美しさに惹かれている。
もうかなり昔になった『冬のソナタチェ・ジウのかわいらしさも
チャングムの誓い』のも、イ・ヨンエも美しさも捨て難い。
そして、『僕の彼女を紹介します』のチョン・ジヒョンも。


娘は生意気にもこの映画は前も見たのに、
私が見たかったのは、『僕の彼女はサイボーグ』なのにと言う。
TVでも映画館でも、映画を一緒に見せ過ぎたか・・・。
どうしても一緒に過ごすことが多いと、好みも似るのか。
それでも、前回は最初から見たわけではなく途中からだった。
今回こそは・・・という気持ちもあって、一緒に見る羽目に。
あああ・・・甘い母親。勉強部屋を作ってやったのに、
追い立てることも出来ずに、一緒にご飯を食べながらのんびり食後。


今日は音楽教室もあり、夕食が済めばもはや21時前。
親子でくつろぐ時間帯が軒並みサラリーマンのようにTVとは。
最近いい映画が相次いで来ているのに、年度初め。
なかなかシネコンに行く時間が取れないかーちゃんの気分転換は、
老眼に影響されないBSで見るTV映画館なのだ。
何しろ、民間のようにつまらないCMで細切れにされず堪能できる。

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とにかく女の子はおませだ。
最近の女の子はというが、最近っていつからか。
何歳ぐらいからか。保育園の頃既に、バレンタインチョコがどうこうって、
世間が騒ぎすぎるので、そういう知識だけは早くからインプットされ、
子どもの読む雑誌が女性週刊誌の子ども版みたいな感じで、
学習雑誌だったはずの伝統紙も、もはや付録で読者を釣る感じで、
今年度、小学4年生からは買うのをやめた。


学童には「りぼん」「ちゃお」等もあったようで、
かーちゃんが買い与えなくても、子どもはどこぞで読んで情報を得てくる。
恋愛に関してはこと敏感で、我々の時代とは比べ物にならないくらい、
大人顔負けの情報が飛び交う時代だから、小学生中学年といえど侮れない。
というわけで、「最後泣けるのはわかっているのに、見ちゃうんだなー」と
おナマな事を言いながら、食い入るように画面に見入っている娘。


私はこの年齢の時、あんまり恋愛なんて考えてはいなかった。
3・4年生の頃、低学年の伝記もの、なぜなにどうしてシリーズ・
童話を卒業し、『怪人20面相』『アルセーヌ・ルパン』
シャーロック・ホームズ』等の推理・冒険ものにはまっていた。
SF・ノンフィクションにものめり始めた頃で、
インカ帝国のマチェ・ピチェ遺跡の発掘や、砂漠の楼蘭
アトランティスや、ムー帝国の伝説、そういうものに夢中。


小学校時代の文学少女は恋愛物を読んでいたのではなくて、
小学館 世界の名作文学50」以外に、この手の本を読み漁っていたので、
恋愛という物からはまだまだ距離があったし、
映画といえば夏休みは怪獣映画が当たり前の時代だったので、
ビデオもCDもDVDもカセットテープレコーダーも無い時代の小学生は、
ひたすら自分の空想と妄想の中で、呆れるほど健全な時間を過ごしていた。
「恋愛映画を見て泣く(泣いてしまう)」ということはなく、
「悲恋」「悲劇」というイメージを把握・理解していない年齢。


なのに娘と来たら、『僕の彼女を紹介します』の
ラスト半分を知っていながらも、なおかつ、
「泣けるとわかっているけれど、見たい」とのたまうのだ。
この違い・・・。うーむ。かーちゃん、何だか複雑な心境。
話がどんどん進んでいく。笑えるシーン、滑稽な場面、
初々しくかわいらしい爽やかな青春って感じ、
危険なサスペンス、冒険、デート、アクション、
色んな場面を展開させて、話はどんどん進む。そして、
何故か男性が女性を助けるという従来の固定観念を外すのが、
ストーリー展開としては面白いという理念にのっとり、
主人公が彼氏を助ける場面。


観客をほっとさせたたと思う間もなく、彼氏銃弾に倒れる。
主人公、ショックの余り自殺を図る、
ロボコップみたいな最前線活動に身をやつす。
その合間に、風になった彼の気配を知るために
部屋中に風車を作って飾る美しいシーン。
言葉は無くても、溢れるほど切ない情感が満ちて、
泣けてくるシーン。


49日を迎えて昇天する彼との再会、そして別れ。
回れ回れよ、この愛が本当である証しに、
回れ回れよ、この風がいつまでも君に届くように。
・・・僕と同じ、似た魂を持つ人がきっといるから。
そして新しい出会い。
風に舞う神飛行機、空を飛ぶ風船、そよ風になびくカーテン、
風に揺れる彼女の長い髪。
人間の肢体を映さずに、そのしなやかさを体感させるような
柔らかな視線を画面に持ち込んだ、
その構成、流れる音楽の美しさ。


娘は早くからひたすら泣いていた。「おかあさん、まだ涙でないの?」
そんなこといちいち確認しながら、泣きながら見なくても・・・。
いや、かーちゃんも泣けましたけれどね、もちろん。
似たもの親子は、電源の入っていないコタツに並んで、
とうとう夜更かし『僕の彼女を紹介します』を観てしまった。
まあ、かーちゃんはこんなふうにして若い感性を、
少しずつ失われていっている「若さ」を、
ちょいとばかり補っているのかしらん?
TVで一緒に泣ける親子。
いつまで?


あれ、今日もブログは『僕の彼女を紹介します』ではなくて、
私の娘を紹介しますかな? 私のかーちゃんを紹介します、かな?
どちらにしても赤面の至り、苦笑、御粗末様でございます。
本日はこれにて。

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