Festina Lente2

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インフルエンザはどこに

町や職場にいつもの日常生活が戻ってきた。
人の往来、車の行き来が多いせいか、先週よりも道が混んでいる。
車がすいすい走れない狭い道、中・高校生の自転車。
今までどこに人が居たのかと思うくらい通りが賑やか。
ぱっと見た感じではいつもの日常が戻ってきた・・・ように見える。
違うのはマスク姿が多いこと。
何だかんだと健康チェックもあったようだが、
職場では申告制で体調不良を申し出るようにと通達があるものの、
いまだそういう話は聞かない。熱・発熱の話題も無い。


TVのニュースではマスクが無いために、手作りマスクの話題。
何でも、キッチンペーパーでマスクを作っているそう。
「先生の愛情のこもったマスクをして頑張りましょう」の
小学生の姿がかわいらしいが、何やら笑えない姿。
http://comet.endless.ne.jp/users/katacli/mask/papermask.html
それでも貧すれば鈍す、いや違った、鈍すれば窮す、
窮すれば通ず、の方だね。
切羽詰れば、ある物で工夫できるのが人間の良い所か。


それならばこんなに大騒ぎにならなくてもいいと思うのだが、
インフルエンザ騒動。危機管理の必要な学校は過剰反応が当然という、
そういう言い方ではなくて、もう少し穏やかな表現ができないか、
穏やかな措置が出来ないかと思いつつも、
周囲のマスコミの攻撃や「小さな親切余計なお世話」の肥大した、
ワイドショー的報道に晒されるくらいならば、
前もって過剰に防衛しなければ何を言われるかわからない、
教育・学校現場の受身の姿勢を感じた1週間。


予防注射をしていてもかかる病気もあれば、防げるものも。
かかっても軽く済むか、重症化するか。
個人の体力と、免疫力ももちろん、老若男女、
持病があれば悪化しやすいのは当たり前。
普段は一過性の流行り病で済むものが、
妊娠中にかかれば恐ろしい風疹の影響、
後々帯状疱疹を引き起こす水疱瘡
どんな病気にも免疫が出来るからOKではなくて、
プラスマイナスゼロの何がしか、がある。


このインフルエンザ騒動を通して、色んなことが取り沙汰され、
社会的な「経験知」になっていくならそれもよし、
現場としては、「備えあれば憂いなし」で単純に片付けられない
この手の問題に対して、どう対処していくか、
シミュレーションを重ねていくしかないんだろうな・・・。
何故高校生ばかり発症するのか、別の年齢層には、
罹患した人間のファクターは、・・・色々と情報を集め、
次に備えるしかないんだろうなあ。

渚にて【新版】 人類最後の日 (創元SF文庫)

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疫病の時代

疫病の時代


老父が家系図に熱中しているのは知っていたが、
ご先祖様含めて一族郎党がスペイン風邪でやられて、
少なからず犠牲者を出していることに触れていたこの数日。
幸いなことに誰も大事に至ることなく、この1週間を終えた。
この期間は何の予行演習だったのか。
そう思えるくらい、私たちは日々を送り、
患者の出た地域と医療機関は修羅場になった。


大震災の時とは様相が違えど、一方は戦場になり、
混乱の極みを見たのに、一方は水面下を窺う様子見。
日々の日常生活の中に潜んでいる、隠れた隠れたカリキュラム、
暗黙の了解、御約束、温度差を拡大、露呈した感のある、
1週間のインフルエンザ休校騒動。
日常生活に亀裂が入るのは突然の天災ばかりではなく、
じわじわと広がり蔓延する病。
普段から対処しているように、ではすまないかもしれない恐怖。


目にはさやかに見えねども・・・
秋ではないのに忍び寄る不安、生活を脅かすもの、
「勝手知ったる」では対処できないようなもの。
本当に当たり前の生活が始まるのは、ライフラインが止まったわけでもなく、
水も食べ物もふんだんにあるから。交通機関も動いているから。
これが、ライフラインに携わる人までも倒れるような、とてつもない伝染病、
感染症であったならこうはいかない。


運が良かったとしか思えない、新型インフルエンザ騒動。
豚インフルエンザ。患者数は増えるだろうけれど、極端に恐れる必要も無い。
海外に比べて患者数が多いのは、キットを使って調べたから。
おそらく、海外ではそこまで神経質に検査をしていないだろうし、
患者を見つけることに血道をあげてははいないだろう。
見つけてしまったが故に大騒動になってしまった、新型インフルエンザ。


インフルエンザはどこに行ってしまったのか。我が家ではいつもの月曜日。
水泳教室に迎えに行き、Q様でクイズを見て、娘と漢字を書き比べ。
当たり前に過ぎていく時間。平穏に更けていく夜。
平凡である普段の生活のありがたさ。
小さな幸福を、しみじみ味わう週の初め。

桜の実の熟する時/風の詩(A)

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桜の実の熟する時/風の詩(B)

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