Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

めげない娘

ピアノの発表会も終わり、プレッシャーから開放された娘。
ほっとする間もなく、水泳は記録テストの日。
せっかくの練習日を発表会前のレッスンで休んで、2週間ぶり。
それでも、本人はめげることなく帰宅、「あと3秒だー」。
目標はあと3秒か・・・。走るのも大変だけれど、泳ぐのも。
記録が伸びないから止めようかな、と呟く時もあるけれど、
心の中ではちゃんと目標を持ち続けているんだね。
諦めてはいないんだね。


最近は、娘の泳ぐ姿なんてトンと見ていない。
1・2年生の頃まではどうかな・・・なんて思っていたけれど。
今や私より泳ぐのは上手。バタフライだって泳げる。
高齢出産のため努力したマタニティスイミングの頃から、
おなかの中にいた頃から君は泳いでいる。
5ヶ月の頃からベビースイミングで泳いでいる。
保育園の頃から幼児スイミングで習い始めた。
何年も泳ぐのは当たり前のスケジュール。
運動が苦手だった私にとっても、水の中は比較的得意分野。
(といってもクロールと背泳だけ、平泳ぎは駄目)


子供と一緒に泳いだあの頃は楽しかったなあ。
子供の旬はあっという間で、そのかわいらしさ愛らしさ、
成長の度合いが実感できる期間はあっという間。
今では、仕事が終わり疲れ果てたかーちゃん。
娘は宿題を済ませ、おやつを食べ、テレビを見て、
さっさと一人で御風呂に入り、お休みなさい。
かーちゃんはばてて、倒れていたりする。
本末転倒、子育ての平日。
若いおかーさんだったら、もう少し元気なんだろうに。


そして、娘が若くて元気で、
私が思っている以上にタフだと実感できる時、それは・・・。

すこやかにおだやかにしなやかに

すこやかにおだやかにしなやかに



「雨が降らないかなあ、マラソンなくなるのに」
この時期小学校は朝からマラソンの練習。耐寒訓練の一環。
当然、走るのは嫌いな娘。こういう所は親に似るのか。
音楽教室の御友達はダンスも水泳も習っていて、マラソンは学年1位。
そんなことをぼやきながらも、娘の発言に目が点。


「雨が降ったら百人一首できるもんねー」
外で遊べない日、教室や御友達と家の中でってこと?
百人一首の同好会作ったんだもん。私が一番強いから、
 みんなに昇級テストするんだー」
・・・? 何ですと? 同好会? 昇級テスト?
「そんなに人数いないけれど、一緒にかるた、百人一首するんだ」

ちはやふる(6) (BE LOVE KC)

ちはやふる(6) (BE LOVE KC)


娘いわく、漫画の『ちはやぶる』同様人数が少なくても、
一緒にできる仲間を作ればいいんだから・・・だそう。
現実の生活は、漫画と一緒にはならないよ・・・とは思うものの、
水をさしてはいけない。学校に行くのが嫌だ、
仲間がいないと泣いていたのに、このたくましさはどうよ?
子供のことだから、物珍しさに引かれて仲間ができても、
どれだけ継続するかわからないけれど・・・。
娘は娘なりに考えて。自分の得意分野に人を引き込んだらしい。
こういうたくましさ、私には無い。
やっぱり違う人間だけのことはある。娘とはいえ。


『ちはやぶる』は、いまどき珍しい文科系クラブ、
競技カルタの世界を描いた青春漫画。
小学校から高校生に成長した主人公たちの心の揺れ、
友人関係、競技カルタの妙味、なかなか読み応えのある漫画だ。
それに影響されている娘は、歌の意味がまだわからず、
上の句下の句全部が言える訳でもないのに、
時雨殿』ソフトと、時雨殿でのゲーム体験の楽しさから
百人一首の世界に入り浸っている。


好きなことにのめりこんでいく強さ、たくましさ、
好奇心の持続力は若いだけのことはある。
かーちゃんが失くしてしまった物を、娘が持っていると、
嫉妬にも似た妬ましさをほんの少し感じるものの、
羨ましさと誇らしさが一緒になって、嬉しくなる。
一人で本の世界に逃げ込んで、なかなか友達が作れなかった、
そんな小学生ではない、何とか自分なりに頑張っている、
そういう娘が誇らしくなる。


子供らしい発言、点訳を仕事にするのもいいね、
カルタクイーンになりたいな、どこに百人一首習いに行くの?
お母さん、70まで呆けないでね。
一緒にメタボ解消しようか。
おかあさん、電気消しておくよ。ちゃんと御風呂入ってよ。
もはや、世話を焼かれているのは、一方的に励まされているのは私か。

原色小倉百人一首―朗詠CDつき (シグマベスト)

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音楽教室は辞めたい、ピアノも辞めたい、
水泳も記録が伸びないから嫌になってきた、
教室に友達がいない、本を読む子もいない、先生もわかってくれない、
男子が色んないたずらをしてくる、嫌らしいことを言ってくる、
物を落とされたり、からかわれたり。
嘆いて愚痴っているけれど、本の世界を手本に頑張っているのか。
どこからエネルギーを充填してきているのか。
タフだなあ、娘よ。


「おかーさん、御茶碗交換しよう。私、大きい方で食べる。」
体脂肪率が・・・とか言って、気にしていた癖に、
かーちゃんの御茶碗でご飯を食べますか? え? 
かーちゃんのダイエットのためではなく、自分が食べる?
食欲の秋でなくても食欲旺盛な育ち盛りの娘、
水泳で泳いできた後では、さぞかしおなかも空いていることだろう。
タフな娘・・・。元気な娘。本当に見習いたくなる。


高齢出産で君がかーちゃんのところにやって来たのは、
本当に神様からのプレゼント。
更年期、がっくり老いて行くことを実感しながらも、
若さのエネルギーを貰えるように。
若くしなやかな心のタフさを見習えるように。
この親子の付き合いから学べるように、なんだね。


え、何ですと? 小学校の音楽の先生から放課後、
ドラムスのセット触らせて貰ったって?
「太鼓習っている友達の方がリズム感があって、
 私はアンサンブルの癖が付いているから治さないと、
 手と足両方使ってリズム取るのは難しいんだよ。」
ううん、もはや君の話には付いていけない。
今度はドラムですか。ある意味、いい時代に生まれているんだなあ。
タフで、めげずに、色んなことを経験して大きくなって。
かーちゃんよりも、ずっとずっと。(体重は越しちゃ駄目よ)

タッチで楽しむ百人一首 DS時雨殿

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ファイト!青盤~がんばれ!お父さんのアニソン~

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