ランチ雑感

珍しく職場の同僚４人とランチ。仕事が一段落。
こんなことは滅多にない。
新しいビュッフェ形式のお店ができたとのこと。
４人のうち１番の若手（といっても４０代）は、しっかりサービス券を手に。
さすが・・・。お陰でデザートが無料で付くこととなり、
ダイエットの決心もむなしく、日々此れ約束事は更新事項と、
徹底して守られないまま、なし崩しに食べているような気がする。

ダイエット、デザートや間食をやめるというダイエット。
単純明快、簡単なようで、それがこんなに難しいとは・・・。
改めて、太る構図を再確認する日々。
昨夜のてんこ盛りデザートを目の前に玉砕した翌日に、
珍しく滅多に一緒になれない同僚とのランチと、
喜んで行けば、再びデザートが無料で付く世界。

2度ある事は3度あるにならなければいいが。
やせようやせよう、何かご褒美でなければ食べるのを止めようと、
本人としては努力しているつもりなのに・・・。
そういうときに限って割引券だの無料だので、
デザートの方からやって来る。

大阪 とっておきの上等なランチ

京都の町家ランチ (らくたび文庫)

食事をしながら様々な情報が交換される。
公私共々、プライベートな事も、仕事上の事も。
かまびすしい食事の場、ランチの席を取り持つのが若い頃は苦手だった。
今ではすっかりおばちゃんおばちゃんしてしまい、
何事も、まあ、慣れたと言えば言えるが。

昨年は入社したばかりの新人3人と、私たち年配の人間３人、
6人ほどで出かけていけば、元気に注文した新人たちは、
一番年上の男性に向かって「先輩の奢りですよねー」と、
キンキンキンキラのかまびすしい嬌声。
一人ならいざ知らず、3人分も？　
きゃあきゃあ賑やかにまくし立てられ、
冗談じゃないと断るのも大人気ないと思ったのか、さらりと払った彼は、
苦笑いしながら「もう彼女達とのランチはごめんだな。」
いえ、私も同感です。

若い頃コーヒー1杯をを奢って貰っても気詰まりで、
お金を返すと、自分達もそうし来て貰ったんだから、
君も年を取ったらそうすればいいんだよとと言われた。
しかし、当節の若い子達は、自分達から奢ってもらって当たり前と、
年の差があると甘えてくる。
その媚びた態度にうんざりで、ランチには誘わないし誘えない。
私たちの若い頃よりも遥かに良い初任給を貰いながら、
私たちよりも遥かに贅沢に育っているから、
着るもの食べるものの驕りがわからないのか。
そもそもこんな感慨を抱く人間だから、煙たがられるのだろうが。

今は、仕事の合間にランチだ・・・なんて言っていられるけれど、
２０代は菓子パン２つに牛乳１本で過ごした日々の、何と長かったか。
お弁当を作って持っていかなければ、それがせいぜいの昼ごはん。
ゆっくり食べている時間も有らばこその日々。
外食に慣れていない口には食堂の味付けには馴染めず、
手弁当でなければ菓子パン程度。せめてもの栄養と牛乳。
家から持ってきたりんごやバナナがデザート。

仕事を覚えこなすのに必死だった２０代。
それが、教えて貰い奢って貰い、ミスは庇って貰うのが当たり前と
思っている２０代、３０代の新人を前に、うんざりしている自分がいる。
某管理職は時代が違うから昔のような職場内教育の必要性とは言うものの、
これでいいと思っているはずがないだろうに。
自分の部署と関係がなければ、縦のものを横にもしない、
ゴミ箱のゴミさえ捨てようとはしない。
いちいち指示や心得を示せば、表立たないまでも
反感を示される今の職場。

今から思えば、最初の職場の頃、自分が若かった頃の常識、
先輩の在り方に劣る自分たちの世代が、つくづくと情けない。
結局、年齢差を乗り越えて付き合える場合は、
相手の常識が大人びているか洗練されているか、
とにもかくにも価値観が似通っているという背景がなければ無理だと、
ランチ一つでも思い知らされる今日この頃。
だから、職場で旅行だの飲み会だのと出歩けるはずもなく。

そんなこと思いながら、本日のランチ。人事異動の結果にうんざりし、
或いは他人事ながら心から祝辞を述べることが出来、
自分ごとだからどっと落ち込む。そのアップダウンを飲み込みながら、
久しぶりに同僚４人とランチ。
笑顔で話しながらも胃には重い、心にも重いランチ。
そんな金曜日の昼。

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