Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

晴れた海が見たい

せっかくの海洋キャンプだというのに、今一つのお天気だ。
天気予報では午後から雨は上がるようなことを言っていたはずなのに。
休暇を取って娘を送って1時間余りのドライブ。激しい雨の中、
カーステレオではお気に入りの音楽も聞こえないほど。
普段走らない道、おまけに大粒の雨とあってかなり緊張。
地図で確かめて、全く初めて来るわけでもないはずの道だというのに、
自分だけで運転する緊張。自分の運転技術だけが頼り。
だからスピードは出さない。


昔、大学生だった頃。海も山も野外活動の現場だった。
その頃とは変わらない施設、設備。
変わってしまったのは、すぐに反応出来ない体、
思うように動かない体、重い体、
何かを思い出せそうで思い出せない頭。
かつては手旗信号も覚えていたはずなのに、全く白紙に戻った頭。
白髪混じりになってしまった頭。


その春の緑も乏しい山の合間に、既に桜が咲き始めている。
ちらほらちらほら、花に無情の雨の中。
ここにはもう桜が咲いていた。
自然は雨如きではめげない、しょげない。強いもんだ。
春なんだから、「咲くのは当たり前」といった風情で咲いている。
和歌山に近いだけに、温かいのだろう。

 



娘といっても違和感の無い若いリーダー達。
一生懸命開所式を盛り上げようと、子供達を前に頑張っている。
なかなか?な所もあるけれど、それはそれ、
温かく見守ってやろう。
だって、子供達は2・3日でリーダーに似てくる。
側に居る人に影響される。


雨だ風だとめげる人間に比べ、淡々と咲いては散る桜のように、
子供達は素直に周囲に影響される。
だからこそ、色んな体験経験を積ませて、
若いうちに様々なことを吸収して欲しい。
「あとから」では身に付かないことが沢山ある。
体で覚えること、有無を言わさずに丸暗記すること、
慣れで覚えていくこと、理屈優先で覚えること、
順番に叩き込んでいかなければならないこと、
物語を覚えるように、時には臨機応変なアレンジも可。


そう、長女に生まれておっかなびっくり、先例の無い、
何もかも生まれて初めて、引っ込み思案の無理やり大胆では、
周囲を窺いながら、取ってつけたようなぎこちなさと
失敗を恐れる余り閉じこもる臆病さの間を行ったり来たり。
いい年をしてもその後遺症からなかなか抜け出せなかった、
そんな思いをさせたくは無いという親心ばかりが先行しませんように。


幸い、釣り・ミニクルーズ、団体行動、工作、
知らない友達とリーダーと、みんなでお泊り。
食事・入浴、全てが娘にとっては心待ちにしていたキャンプ。
かーちゃんは自分のかすかな記憶を辿り、
どんなふうにOPやカヌー・カッターを楽しんだのか、
その時のわくわく感を蘇らせながら、娘にそっとさよなら。
開所式の場から帰路につく。


2泊3日離れているだけでも寂しい。
親離れよりも子離れの方が難しいというのがよくわかる。
行きは良い良い帰りは怖いではなく、行きは楽しくお喋りしながら、
帰りは1人で鬱々と・・・。図書館へ直行した。
娘よ、思いっきり楽しんできて。
かーちゃんは、かーちゃんで1人の時間を過ごそう。
そして、5月には晴れた海を一緒に眺めよう。

海辺で拾える貝ハンドブック

海辺で拾える貝ハンドブック

海辺の漂着物ハンドブック

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