Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

家族で初長浜観光

家族では初長浜。独身の頃の大昔、ドライブで訪れたのは何と四半世紀前。
季節が何時だったかも忘れた。泊まったホテルと夕闇の琵琶湖と、
黒壁スクエアをうろうろしたことだけは覚えている。
その長浜に、団体貸し切り列車でやって来た私たち。
駅に着いて、長浜城に行く人と黒壁スクエアに行く人に分かれる。
両方楽しむには少し時間が足りないのは確か。
要領よく小走りに見て回るのならば可能?

 


私たちは最初から、長浜城と日本一古い駅舎を見ることに決めていたので、
お土産三昧に明け暮れることになる黒壁スクエアは見送り。
去年彦根で雨の中うろうろした、夢京橋キャッスルロードで沢山。
しかし、残念ながらやっぱり滋賀県、大阪よりは春が浅い。
お花見列車の旅ではあるが、豊公園の桜は今一つ。
(別のサイトで見たい方は こちら→
唯一見事な花を咲かせていた枝垂桜の側で休憩。
それでも長浜城はかわいい歴史博物館として、鎮座ましましていた。

 


せっかく来たのだからと長浜城天守閣からの眺めを楽しむ。
彦根城からの眺めより迫力に欠けるものの、長浜は交通の要衝地。
歴史のある街であることには違いない。
大河ドラマ浅井三姉妹の三女「江(ごう)」に決まったとあって、
街を上げての宣伝に余念が無いよう。
団体旅行でなければ使いたいお得な観光パスポートが、
その名も「長浜浪漫パスポート2010 浅井三姉妹手帖」。
街中を走る(とてもセンスと疑う)エキセントリックなデザインのバスが・・・。

歴史ある街の品格には釣り合わない様な気がするのだが、
町興しというものは、他府県の人間が口出しをするものでは無い。
話題を集める事が先決なのだから、悪目立ちも話題のうちだ。
私たちは、歴史博物館を堪能した後、枝垂桜の下で一服。
彦根仕入れたおやつを片手に花見に興じた。

 

 



さて、ゆるゆると駅に戻ってきててっちゃんの血が騒ぐ家人と共に、
長浜スクエア、日本一古い駅舎へ。
ここは厳密にいうと、現存する最古の駅旧長浜駅舎と、
長浜鉄道文化館・北陸線電化記念館から成り立っている。
てっちゃんならば、色々感慨深く眺める事が出来るお宝の山らしい。

昔、明治天皇が船で長浜の地に来られた折は大騒ぎだったらしい。
庶民はもちろん船を利用していた。列車に乗れるのはお金持ち、
というか、今でもグリーン車として豪華客席は残っているけれど。
長浜には当時の港町として栄えた頃の名残が、街の地名に残っている。
昔は駅のすぐ側まで港があったらしい。
明治の文明開化の頃、再び脚光を浴びた長浜。
港と鉄道、両方を兼ね備えた交通の要所、長浜。
瀟洒なイギリス風の2階建ての駅舎は、当時どれほど眩しかったことだろう。
待合室の様子を再現した人形がリアル。

 

 


長浜鉄道文化館の駅舎の形を見ると、どうしてもオルセー美術館を思い出してしまう。
こちらは2000年(平成12年)10月14日の「鉄道の日」に旧長浜駅舎に隣接して開館。
木組みの天井が何とも面白くて見飽きない。
北陸線電化記念館では北陸線で活躍した歴史的車両「ED70形1号機交流電気機関車」と
D51形793号機蒸気機関車」を展示。
鎮座まします2台の列車。乗ったり降りたり触ったり、
こんな所でデゴイチに会えるとはねえ。
石炭で走る蒸気機関車、こんなに間近に見たのは生まれて初めて。


 

 


鉄道スクエアでは列車関係のおもちゃが充実していて、小さい子も遊べる。
昔の地図や時刻表を見て、現在家人が住んでいる所にあったはずの駅が、
今現在は無くなっていること等、ちょっとした発見があって面白かった。
ちなみに、物見台がついていて外に出ると長浜駅からの電車が見える。
ホームで見るのとはまた違った表情で楽しめる。

 


ささやかな前庭には、四文字熟語の石碑。
鉄道に思いを込めた明治の重鎮たちの記した言葉が刻まれていた。


時間切れで内部を見る事が出来なかった慶雲館
明治天皇僥倖の際のお旅所。3ヶ月の突貫工事で当日の朝完成したとか。
それにしては庭石の巨大なこと。豪壮かつ閑静な佇まいの場所。
次回リベンジしてじっくり観たいものだ。

帰りの列車の旅は琵琶湖を上に上がってぐるりと回るのだが、
残念ながら景色は次第に夕闇に紛れていく。進行方向に向かって、
昔懐かしいスイッチバックして進む列車の中で、
オプションで頼んだわっぱめしに舌鼓。
娘は長浜駅仕入れた久々マックのハッピーセット

 

今回お土産には長浜名物堅ボーロ宮内庁(旧陸軍より)御用達の看板を頂いたとか。明治27年、日清戦争の最中、
質実剛健湖国の気風にマッチした菓子として発案創製。
伝統ある手づくりの銘菓とのこと、食べてみましょう。
それから職場にお土産小鮎せんべい。なかなか風味ある美味しさ。
形がお魚でかわいい煎餅。


何時の間にやら転寝で、新大阪へ着いてしまった。
夜の琵琶湖を眺めたのはほんの僅か。
あっという間に終わった、湖国お花見列車で一周の日曜日。

湖国のモダン建築

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湖の国の中世史 (中公文庫)

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