医療ドラマの夜
火曜日の晩、再び娘とTV版『ジェネラル・ルージュの凱旋』を見てしまう。
本当に、色んな病気があるものだ。
医療関連の番組で使い古されていない話題、
もしくはみんなが知っている話題、
両方兼ね備えていないと視聴者である観客の興味を引けない?
御医者様がどんなふうに会議を持っているかは知らない。
「勘だ」「何かある」と病気を探っていく様子、
強引だけれど、ある意味上手く観客を引き付けている。
もっとも、本業からすれば当たり前の日常業務。
大騒ぎするようなことではなく、どうってことないんでしょうが。
いや、当たり前の会議、カンファレンス。
それを丁寧にしていたら、時間が無い。
それどころか、すっ飛ばして治療?
急を要する場合、それどころじゃない。
会議スルー、予想外の展開で進む仕事は多い。
現場は何が何だかてんやわんやで、結局、事後報告もそれなりに多い。
結果オーライでまかり通ることも多い。
というか、とりあえず先例に従って動く。
後から事情を聞いて唖然とすることも。
- 作者: イーサンケイニン,ダンサックス,Ethan Canin,Dan Sachs,玉木亨,匝瑳玲子,浜野アキオ,羽地和世
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 1998/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
スバラ式『白い巨塔』ハイパー読み解きカルテ―病院・医療のアンダーグラウンド世界を覗く
- 作者: 須原研九郎,浪速大学群青会
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2004/03
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る
色んな病気の裏側にある、個人の履歴、いや、個人的な履歴。
自分に跳ね返ってくるような、周囲を連想させるような、
とにかく病に含まれる諸々の要素、
自分の存在を揺るがすような要素を垣間見る。
ワイドショー的な感覚も兼ね備えた上で、観客に何を?
啓蒙・脅威・共感、何を一番に持ってくるのか・・・。
心の中に湧き上がるざわめきに、蓋をしたくなる一瞬。
- 作者: 山岡淳一郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2009/10/21
- メディア: 新書
- クリック: 43回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
そんな事を考えているうちに、すぐに転寝。
娘に呆れられる。
肝心の「落ち」、最後まで観られない。
体がどうしても、頭がどうしても眠くて駄目。
睡魔に絡め取られて、気が付くと番組は終わっている。
だって、原作とは違う。TVドラマ用に勝手にエピソードが進む。
唯一、グッチーこと田口医師が、映画版と違って原作に忠実、
男性なのが嬉しいかな・・・。
娘と一緒に、こんな医療ドラマを見ている自分が不思議。
そう、人間って残酷に出来ているから、
怖いもの見たさで動くから、
自分に関係ない安全な場所から危険な事を眺める、
馬鹿馬鹿しい事を嘲り非難しながら、自分は何もしないように。
自分や家族の健康の事を思うと、
通院・入院、病院の中での事を思うと、
色々こみ上げてくるものがるというのに、
TVの番組の中は、遠い世界。
救急車、救急、待合室での不安な時間、
何もかもが遠い世界になっている、その事がありがたい。
今、その状態である事を感謝しよう。
何度経験しても、楽しくも嬉しくも無い。
突然の出来事、不測の事態で病院に行かなければならないなんてこと。
けれど、家族を助けて貰ったありがたい経験。
その経験や思い出がプラスの方向に繋がっている限りは・・・。
幸せ。
・・・なはず。
単純な興味本位で番組を楽しむ事が出来ない自分、
娘と違う自分に苦笑いしてしまう。
さてさて娘よ、夜更かししないで寝なさいね。
かーちゃんに似て宵っ張り。
そのかーちゃんは、この頃早朝覚醒はできても、
夜更かしにとんと弱くなったのだから。
そして、辛い思いに苛まれた過覚醒の夜から、
少しずつ解放されようとしているのだから。
- 作者: 東京大学医療政策人材養成講座
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2009/04/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 76回
- この商品を含むブログ (13件) を見る
医療の裏側でいま何がおきているのか (ヴィレッジブックス新書)
- 作者: 大阪大学医学部医療経済研究チーム
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2009/04/30
- メディア: 新書
- クリック: 12回
- この商品を含むブログ (3件) を見る