HAYABUSAは流れ星になった
「地球だ、いつ見ても美しい。」沖田艦長でもいい、
ヤマトのメンバーでもいい、(私はリアル宇宙戦艦ヤマト世代)
とにかくHAYABUSAに言葉があればきっとそういったに違いない。
そして、力を振り絞ってこの映像を送って来たに違いない。
白黒画像とは思えない、美しい地球を最期のデータとして。
何だか今際の際(いまわのきわ)の辞世の句、和歌のような写真。
淡々と薄墨色で描かれた地球。
心なしか涙で濡れているような画像。
再び地球に合間見えることができた思い、
使命を果たし故郷に錦を飾ることができた思い、
今はただ疲れた体を、全身全霊を科学の発展に捧げて、
静かに燃え尽きていく自分への満足感、
いったいどんな思いがHAYABUSAの心によぎっていたのか。
日曜日朝もはよからパソコンではやぶさ関連の記事を追っかけ、
夜は夜でなかなかアクセスできぬサイトを待ちながら、
はやぶさをおっかけ。
途中昼間出かけていて、夜はあまり寝ていないかーちゃん、
リアルタイムで見逃してしまったが、
13日から14日に掛けて、いろんなはやぶさ関連を見て、
涙涙してしまった。
満身創痍の工学実験探査機<はやぶさ>http://hayabusa.jaxa.jp/
小さな身体で、何度も絶望的な危機を健気に乗り越え、帰還。
壮大な往きて還りし物語の主人公。
太陽まで2倍もの、遥か彼方小惑星イトカワでの岩石採集は
太陽系誕生の解明に繋がると期待されているものの、果たして。
(何も採取されていなくても、もの凄い快挙)
イトカワとは、日本の宇宙開発の父、糸川英夫の名によるのだそう。
とーちゃんも娘も大阪市立科学館で、HAYABUSAを見ているから、
それ以来ファンなんだけれど、かわいいアニメもそれなりに、
リアルな作品も、泣けるなあ。
アトム世代の我々、宇宙戦艦ヤマト世代は、
健気に一途に使命を果たす機械にむっちゃ思い入れ。
もしかしたらこの感覚は、欧米人には理解しがたい?
そんなこんなで今朝もはよからパソコンチェック。
感動メッセージを見るたびに、バカスカ予算を削減して、
いてもいなくてもいいやからに給料払っている国会に腹が立ってきた。
あんたたちこそ事業仕分けで消えてしまいな、無駄人件費。
おっとっと。私としたことがお下品な。
でも、確保するべき予算を削られる一方で、
確実に日本の技術力は縮小されていく。
事業仕分けのニュースを見る度に、手腕の鋭さよりも、
実績実績と叫ぶ何もわかっていないこの人は、
国家百年の計を根こそぎ潰したいんだなとしか思えない。
月曜日。また仕事が始まると思うと、萎える。
生活費を稼ぐというのは、大変だ・・・。
HAYABUSAを作った人々は「萎える」ことなき仕事に打ち込めて、
羨ましい。さすが言うに言われぬ苦難を乗り越えて来た
根性が座った研究者は違う。
・・・さて、今日も寄せては返す波のごとき作業に行くか。
こちらもやるべきことをこなさなければ。
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