Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

一汗かいた後で

入浴する機会が増えた。
夏だから、汗をかきやすいから、朝シャンをするから。
いえいえ、そういう理由ではありません。
え? 普段からお風呂屋さんが好きだ好きで、
遅ればせながら岩盤浴も気に入ったから?
いえいえ、そういうわけでもないのです。
なのに、何故か、露天風呂に入る機会も増えまして。


そう、健康のためにと始めた筋トレ。
最初の1ヶ月はとんとんと体重が減ったのに、
3、4キロぐらい痩せてからは壁が立ちふさがり、
どうにもこうにも落ちてくれない。
食べる量をもっと減らして、運動量を上げて・・・。
筋肉を増やしてからでないと、むやみに動いてもダイエット効果はないので、
お腹が空くだけで食べたくなる有酸素運動は、まだ控えて欲しいとのこと。
せいぜい、エアロバイクぐらいで。


足底筋膜炎(腱膜炎)の足に、体重を掛けないよう
テニス肘を二回もやらかしている腕に負担を掛けないよう、
数度の鞭打ち事故のため痛めている首に、
変な力が掛からないよう、気を付けている。が、
なかなか、食事の量というのはコントロールが難しい。
仕事がはかどらない時は尚更、どっかんと甘いものが食べたくなる。


この夏、一つの壁を越えたい私。
さて、そんな私が筋トレ後せっせと自転車を漕ぐ。
「目標心拍数」に設定すると、ペダルに自動的に負荷が掛かる。
でもって、これが結構きつい。
負荷が下がると、あっという間に脈拍は穏やかに。
体って正直ね。卵一個、春巻き一本、牛乳一本、豆腐一丁消費しました。
そんな表示を見ながら、カロリー消費の厳しさを知る毎日。


運動後のお風呂が楽しみ。梅雨時ですが、晴れている日、
露天風呂に入りながらボーっと癒し系のBGMを聞く、
家では味わえない贅沢です。
最近家では朝シャン、夜はジムの露天風呂という、
そんな贅沢な汗の流し方を覚えてしまった私。

正しいお風呂の入り方―美しいマナーと健康入浴法

正しいお風呂の入り方―美しいマナーと健康入浴法


そんな私が知ったことは、まだある。
基本的にみんな違ってみんないいの基本。
人間の体、です。
お風呂は当然オールヌード。
自分の体を人様に見せたくはありませんが、
今更何をの、お風呂場。入浴タイム。


私から見ると、羨ましい限りの体型、筋肉の付き方。
老いも若いもスポーツを楽しみ、のんびり湯船につかる、
お互い至福のひと時、なわけですが、
家風呂で育った人間には、人様の体は珍しい限り。
風呂屋に行ったのは、家風呂だった五右衛門風呂が壊れた時。
後は、旅行時の大浴場ぐらいなもの。
大人になってからは温泉旅行も経験したけれど、
最近流行りのスーパー銭湯なるもの以外、
人様と裸のお付き合いをする経験は稀なわけで。


入浴時のマナーを知らず、大人になった人が多いのか。
プールから濡れたまま足跡を付けて風呂場に来る人、
脱衣の棚をびちゃびちゃにする人、
え? こんな衆目の場で脱毛するの? という人、
体を洗ってすっきり汗を流して帰るだけじゃないのね?
ビックリさせられることが多々あります。


良い意味で、改めてビックリする事も。
そう、現実に色んな人がジムに訪れます。
私なんかとは比べものにならない、本格的なリハビリの延長線上、
自分の体や健康に対する意識から、自分の体力・免疫力を鍛える為に、
意識を高く持って来ているのだろうと思われる人が、沢山います。


昔、何も知らなかった頃、帝王切開という言葉を知らなかった子供の頃、
風呂屋さんでビックリしたあの頃、
仕事柄、様々な傷を知るようになった頃、
今、隣で一緒に湯船に使っている人、
みんな自分の体を大切にする為にここに来て、
一緒に汗を流しているわけで。


気分転換に入浴、健康増進のスポーツジム、
色んな体、色んな傷跡、様々な人生を支えてきた、
手足胴体一つ一つが、みんな違ってみんないいの基本、
そんなことを改めて考えさせられる入浴タイム。
人の顔だけ観ていてはわからない、
裸のお付き合いの場から、考えさせられる事は多い。


毎週水泳教室で、保育園から泳ぎ続けてきている娘は、
こんな私と違って、当たり前のように、
一人一人の体の違いを無意識に受け入れながら、
成長してくれているだろうか。
家風呂育ちではあるけれど。
眼鏡を外すと殆んど何も見えない、0.01を切った視界で、
湯船に漬かりながらぼんやり考えてみる、
週の初めの夜。

江戸入浴百姿

江戸入浴百姿

入浴の解体新書―浮世風呂文化のストラクチャー

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