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銀色の(遥かな)道

歌の題名は覚えていなかったが懐かしいメロディ。
ふとTVをつけてみると、今晩は夜10時からダークダックスの特集。
「ありがとう!ダークダックス〜激動の昭和・平成を歩んだ60年」
何と、60年! でも生まれた時から歌声を聞いていたから、
半世紀以上であることは確か。凄いなあ。
次々と懐かしい歌が聞こえてくる。
何と歌いやすい歌が多いのだろう。
どの歌もどの歌も聞いたことがあるものばかり。
そういえば、私が子供の頃はこんな風にゆったりとした曲、
歌い易く覚え易い曲が多かったのに、
今の音楽のスピードと歌い難さときたら。


ペギー葉山がゲタさんとゾウさんに花束を渡している。
私が一番はっきり覚えているのは、ゾウさん。
あ、マンガさんが出ている。
歌った曲は「絆」これが4人そろった最後の映像。
君がいたから青春だった♪ 本当にそうだね。


昔の写真を見るととても若い。でもよく考えてみると、
今日のゲストのお二人は我が老父と同い年。
戦後、ようやく復興した日本がシャカリキに飛ばし始めた頃、
昭和26年に結成されたダークダックス。
子供の頃は何もわからずに男声合唱のグループはあるけれど、
女声合唱のグループって無いんだなあと思っていた。


デュークエイセス、ボニージャックス、
コーラスグループが渋い曲ばかり歌うのは、
大人のグループだからと思っていた子供の頃。
私が小学生当時、若者主流のグループは多かった。
フォーリーブス、タイガース、スパイダース、オックス、
テンプターズ、あと、どんなグループが居たっけ?
グループサウンズ全盛の時代、ブルーコメッツはやや渋めだったか。


当時流行の歌謡曲はどの曲ものんびりして聞こえる。
色んなグループが生まれては消えていった。
沢山の芸能人が若手歌手がアイドルが生まれては消えていった。
大ヒットを飛ばしながら、あっという間に浮かんでは沈む、
そんな芸能界の歌の世界の中で、誰の心にもしっとりしみる
日本の歌曲を支えてきたコーラスグループ、ダークダックスの活躍は
子供の目、いや、耳からしても明らかに一線を画していた。
だから歌う曲風も他の人、他のグループとは違う、
そんな風に捉え、感じていた。


昔の私はもちろん、今の私も芸能界には詳しくはないし、
今時の子供のように気軽にレンタル、ダウンロード、
再生して音楽を聴くという環境にもなかった。
むろん、芸能界に詳しくはなかった。
それでも「大人」の雰囲気の曲、
グリークラブなんて言葉も知らなかったけれど)
子供には渋く聞こえる歌を歌うダークダックスが好きだった。

ダークダックス大全

ダークダックス大全

ダークダックス 心のうた ベスト

ダークダックス 心のうた ベスト


ダーク・ダックスはしっとり、デューク・エイセスはリズミカル、
ボニージャックスは元気、そんなざっくりしたイメージがある。
少し背伸びしていた?
わけではないが、しっとりした感じの歌が好きだった。
関西でしょっちゅう流れていたロシア民謡風のメロディ、
パルナスのケーキの歌を聞いて育ったからかもしれない。
(こちらの歌はボニージャックスが歌っていた)
あの哀愁を帯びたロシア民謡風のCMソングを今でも歌える人は多い。


ロシア民謡ソビエト海外公演も行ったダーク・ダックスの十八番。
彼らのの曲は、歌声喫茶盛んなりし頃、よく歌われたらしい。
そういう世界を知らない遅れてやってきた世代、
戦争を知らない子供たちのTVっ子世代、漫画世代の私たち。
万国博覧会、万博が小学校の遠足だった私。
歌謡界にコーラスブームを巻き起こしたビッググループの活躍は、
私が生まれる前の話なので、番組を見ながら
ふむふむ、そうだったのかと思い至った次第。


その全盛期、当時は殆ど記憶に残っていないのが残念。
ダークダックス音楽の教科書に載っていた歌は多い。
トロイカ、カチューシャ、カリンカ雪山讃歌、シーハイル・・・
他のグループとは一線を画するイメージ、
何故子供心にもダークダックスに惹かれたのか・・・。
いや、そんなことはどうでもいい。懐かしい画像音声を通じて、
久しぶりに聞いた歌声。結成60周年、めでたい。
ありがとうダーク・ダックス、お疲れ様ダーク・ダックス。
素敵なハーモニー、メロディをありがとう。


最後に、ゲタさんとゾウさんが「この歌」と言っていた、
『銀色の道』の歌詞を。(私は「銀色の遥かな道」と記憶していた)
作曲:宮川泰 作詞:塚田茂


遠い遠い はるかな道は  冬の嵐が 吹いてるが
谷間の春は 花が咲いている ひとり ひとり 今日もひとり
銀色の はるかな道


ひとりひとり はるかな道は つらいだろうが がんばろう
苦しい坂も 止まればさがる 続く続く 明日も続く
銀色の はるかな道


続く続く はるかな道を 暗い夜空を 迷わずに
ふたりの星よ 照らしておくれ 近い近い 夜明けは近い
銀色の はるかな道 はるかな道 はるかな道


何だか震災からの復興を励ます歌に聞こえてくる。
私が小学校1年位の時の曲なのに。
ただただ、心にしみて懐かしい歌声。
結成60周年を迎えた「ダークダックス」は、
この番組で活動に区切りをつける。
60年に及ぶ偉大な足跡、最後の歌唱となる「銀色の道」
ありがとうダーク・ダックス、お疲れ様ダーク・ダックス。
素敵なハーモニー、メロディをありがとう。

ザ・プレミアムベスト ダーク・ダックス

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