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韓国K-POP世代の夢と本音

韓国は今、幼顔、童顔がブームなんだそう。
若く見える顔とグラマラスな体、ギャップがあるような、
そんな雰囲気が受けるんだって。
お隣韓国も、若者中心の文化どころか、
永遠に若く幼くありたい「ネオテニー化」に血道をあげている?
「韓国K-POP世代の夢と本音」という本日のNHKの番組。
チャングム」や「イ・サン」の世界とはかなり異なる。


K−POPには興味は無いけれど、近くて遠いお隣の国、
過去の歴史的軋轢から哀しくも切ないすれ違い、
本来であればもっと理解しあい助け合うべき国でありながら、
ヤマアラシジレンマどころか、忌み嫌われることになった我が国。
ついこの間まで極東の日本文化を敵視し、
国内で上映まかりならぬといっていた頃から隔世の感。
こんなルポルタージュを製作しても大丈夫なわけか。


パリパリ文化? 走りながら考える? 過程よりも結果。
白黒つけたがる、中間は嫌い。そんなにせっかちな文化?
ダイエットや化粧は時間がかかり過ぎるが、整形なら簡単。
だから、就職試験を合格するためには、
就活には美容整形も必須事項?
そういえば、夏休み中に二重瞼にしたクラスメートがいたっけ、
高3の夏休み。今まで忘れていたけれど、思い出した。


よい会社に就職して、財力のある夫を見つける。
そういう目的意識に突っ走って生きる、1人の女性に焦点。
韓国が日本よりもきつい序列社会なのは有名だけれど、
仕事を手に入れるためには、親から貰った顔かたちを捨てて、
整形手術も辞さぬとは、怖い社会。
渡辺淳一の小説に、整形手術した夫婦がお互いにその秘密、
過去の顔を見せたくない、子供が生まれたらどうしようと
葛藤している小説があったっけ。遺伝子までは変えられないし。


場面は変わって、韓国の街中。
ガラス張りのカラオケルーム。日本ではあり得ない。
見せるために歌っているんだと、はしゃぐ若者たち。
意気揚々と歌っているのは韓国国歌(愛国歌)。
カラオケで若者が集まって踊りながら、国歌斉唱はありうるか?
日本ではあり得ない。あり得ない。
もし歌えば、その手の思想の持ち主かと変に勘ぐられたりしそう。
(ん? しゃれか?)

K-POP BOYS PLUS (AERA MOOK)

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最高K-POPガールズ VOL.2(OAK MOOK 374)

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徴兵制のある韓国ではいつ入隊するか、その時期の見極めが難しい。
女の子の前では軍隊の話は禁句。一番嫌われる話題。
そして軍隊から帰ってくる「彼氏」を待ち続ける女の子たちの会、
そういう女子会の取材も。銃後を守る婦女子の会なのか?
同じ境遇にある女性たちが、みんなで励ましあって、
定期的にこういう会を持ち続けているなんて、
日本の「女子会」ではあり得ない。


その、体験キャンプに参加する取材者。
最も厳しいといわれる海兵隊の体験キャンプ。
体力的に持たなかったのか、
(誰もが持つなら厳しいといううわさが流れるはずないし。)
訓練中に肉離れを起こし、あえなくリタイヤー。


再び1人の青年に焦点を当てて・・・。
高校を中退した少年が海兵隊を希望。
何故、自分にそんなハードルを課すのか。
自分に自信をつけるため、履歴書に軍履歴を書き込むために、
海兵隊? 日本では考えられない世界。
海兵隊は徴兵制がある韓国社会では特別の経験、
履歴上ブランドの成績、学歴資格のトップを占めるわけか・・・。


確かに昔の日本も海軍は特別なものと聞いていたか・・・。
(その名残りで商船大の制服姿の学生は憧れの的だったという話も)
日本のお隣の国、同じアジアの国だけれどお国事情は異なる。
第2次世界大戦のツケ、いまだに北朝鮮との軋轢に悩む、
その韓国に生まれた青年が、徴兵を避けるわけにはいかない。


しかし、高校中退して失った学歴の代わりに、
陸軍ではなく海軍を志願し続ける青年、
コンプレックス解消のために、一発逆転を狙っているのか。
夢はそう簡単には叶えられそうにない。
画面の青年は年4回ある入隊試験に4回落ち続けている。
冷たい現実だ。
アルバイトしながら彼女と過ごす時間を持ちながら、
どれだけ「海兵隊入隊お受験」勉強ができているのか、
こちらとしては分からないけれど。


若者の現実・・・。日本の歌謡番組に見る韓国の若者、
K-POP世代の活躍は目覚ましいけれど、現実の韓国社会で、
日本よりも明らかに「縛り」のきつい世の中で、
どんなふうに自分自身を手に入れていくのか。
一傍観者としてみていても、少々胸が痛くなるような、
そんな今夜の番組だった。

あなたが知らない韓国!100のトリビア (別冊宝島) (別冊宝島 1726 ノンフィクション)

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超格差社会・韓国 (扶桑社新書 56)

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