Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

ソウルマッコリを飲みながら

金曜日の夜。家人がおやつを仕入れてやってくる。
明日は再び定例の通院日。
主治医が交代してから3ヶ月目を迎えようとしている。


以心伝心というのだろうか、ちょっと一杯飲みたいよね。
そんな気持ちでいるのがわかるのだろうか。
(渋い顔をしている我が主治医が目に浮かぶのではあるが)
甘い物平気、どちらかというと両刀遣いの私は、
つまみが饅頭であろうが、塩を舐めようが平気。
とーちゃんが、お土産片手に登場。


私の最近の関心。ノンアルコールの飲み物、
もしくは糖分0、今、流行の健康志向のお酒ならぬお酒、
そういった飲み物。最近お気に入りのマッコリ。
ボランティアに出向く道すがら、何度か休憩がてら利用していた
韓国居酒屋が二転三転、模様替えをしたあげく、
定食屋兼焼き肉屋のようなものに。
気持ちよくマッコリを頂ける店が見当たらなくなってしまった。


出張等で行き来する道、動線を大幅に外れてまで、
新しい店を開拓するほどの時間的体力的余裕も無く、
行きつけのスーパーでマッコリを横目で眺めていた。
「子どもの前で酒を買うかーちゃんであってはならじ」と節制。
もっとも娘にはバレバレ。
「おとーさん、おかーさんたらね、この間、
買い物の時にじーっとマッコリ眺めていたんだよ」と告げ口され。


というわけで、週末。どこにも出かけず(ばてばてだもの)
やっと辿り着いた週末。都会を横切るなんぞ、今の私の体力では無理。
二人で一缶のマッコリを仲良く半分こしながら、見るTV。
デスパレートな妻たち』のはちゃめちゃな人間関係と事件を見て、
「私たちの生活って地味でまじめで平凡よねー」と非理論的な、
訳のわからない比較をして、眠りにつく。


6月は刻々と夏至に迫る今日。花金は、家飲み。
「ソウルマッコリ」の甘みに疲れを癒しつつ、
TV世界の非リアルなリアルにのめり込む。

デスパレートな妻たち6』こと、本日のデスパ、凄い。
望まぬ妊娠、あり得ない双子。産みたくないと思いつつも、
妊娠を継続していた女性。元勤め先の上司の妻、友人の娘が事故に遭いそうなのを、
間一髪で抱え込み助けるも、その衝撃で流産してしまう。
お腹の子どもは双子から一人に減ってしまった。
その時の夢想が凄い。


肢体不自由の泣き叫ぶ子どもに、必死でベビーマッサージ
筋力・柔軟性の維持のために心を鬼にしてリハビリに励む。
しかし、その親心を知ってずか、反抗する子どもに躾け。
「親は先に逝くんだから、それまでに自分で出来ることは
出来るようにならないと、わかっているでしょ」と叫ぶ。
・・・その息子が大学法科の卒業式、母に対して謝辞を述べる。
苦労して育てた甲斐があった。障害を乗り越えて一人前になった息子の姿。


気がつけば、それは夢想。流産で失った息子のあり得ない未来。
あり得たかもしれない未来だったのか。
母親にとって都合のいい未来だったのかもしれないが、
余りにも哀しい夢想のリアルさに度肝を抜かれる。
障害を持つ従弟を思い出したのか、娘の顔は真顔。
TVの中の単なるストーリー、冗談では済まない世界に声も出ない。


成長することが、善? 歩けない、話せない、様々な障害。可能性。
どんなふうに認めどんなふうにのばせばいいのか、半ば手探り。
その過酷なリハビリ、遅々として進まぬリハビリ。
親が年を取れば子どもが成長する、その夢は一様に同じく等しく、
誰の上にも平等に降り注ぐものではない「幸運」
「恵まれた当たり前」(と人々が思っている)の世界。
そういうことを否が応でも連想させる内容。


デスパレートな妻たち』を最初から見ているわけではないが、、
皮肉でどぎつい非リアルとリアルに満ちている。
その入り組んだ人間関係、恋愛感情、親子、兄弟姉妹、ご近所づきあい、
友情と仲違い、脅迫と懇願。狂気と妄想が信頼と裏切りに織り込まれて、恋愛ベース。
こんな複雑な世界を人間は生きているのだろうか?
浮気、離婚、ばれる、修羅場、喧嘩、事故、恋人の死、夫の半身不随、
ゴシップの好きなワイドショー顔負けのドラマが超人気シリーズ。


ストーリーのある非道徳的な動画のまき散らす毒。
目を逸らしてくても逸らせないほどの退廃的な世界に
家族でどっぷり。こんな花金の夜。ソウルマッコリの夜。
金曜日の夜の、不謹慎な楽しみはTV。

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