茗荷 ゴーヤ きゅうり
夏の収穫といえば、この時期は・・・。
朝、茗荷を掘る。黄色い花を咲かせているのが目印。
大きくなり過ぎて堅くなると嫌がる人もいる。
しかし、花を咲かせて「私はここよ」と健気に知らせてくれるのが嬉しい。
もちろん花無しでにょっきり頭を覗かせているものもいる。
蚊の来ない早朝、涼しいうちに畑仕事は始めなければならない。
収穫、それは心躍る楽しい作業だ。
隠れているものを見つける、イースターの卵探し、鬼ごっこ、
海辺の砂地での宝探しにも似た、朝のひととき。
枯れ始めたキュウリの葉陰、取り忘れられたキュウリは
天狗の鼻のように大きくなり、黄色に色づき始めている。
その柔らかい実と大きくなり過ぎた種。
私は夏風味のスープにしてしまう。
まだ熟年・壮年の緑美しいキュウリはサラダにも漬物にも。
冷や汁よりは温かい汁物が好きなので、味噌汁の具にも。
雄しべと雌しべではなく、雄花と雌花のキュウリ。
瓜の仲間はそうなんだってね。
自分の血筋を良くするものは、他家の血を入れること。
純血では弱くなる。そんなことも植物はさらりとやってのける。
それぞれの黄色い花はそれぞれの役割を担い、生きている。
最近緑のカーテンとして注目を浴びているゴーヤ。
キュウリもゴーヤも取れる時は一度に取れるので、家では余してしまう。
そんな時、職場に毎日持っていくので、農協のおばさん、
道の駅の出品者の一人のような気持ちにもなる。
せっかくの新鮮な野菜が、夏の暑さで萎れ、食べ頃を逃すのは悔しい。
お裾分けという日本語が、日本の良きコミュニケーション。
うちの子をご賞味下さい。今年も元気に実を結びました。
でも、ゴーヤは癖があるので好きな人は好き、嫌いな人は嫌い。
男性陣でも自分から包丁握ってゴーヤチャンプルーにする人もいれば、
うちの奥さん、ゴーヤが嫌いで料理しないからという人も。
お裾分けも意外と難しい。ある程度まで知っておかないとできない。
ちなみに、読売新聞の長寿連載四コマ漫画、コボちゃんでも、
あちこちから貰い物頂き物お裾分けのゴーヤかが重なり、
途方に暮れているような内容があったっけ。
上げるというのを断れないし、ひとまず何でも貰って来なさいと、
女房に言われているんだよと笑う男性もいれば、あからさまに、
苦くて嫌いなんで誰も家族食べないんだよね、と言う人も。
ちなみに、家人も娘もなかなか食べてはくれない。
今年の白いゴーヤは緑色が強いものよりも、余り苦くないのだが。
ジュースにする時、甘いマンゴーやバナナと一緒にしてたまに飲んで貰う。
同僚はゴーヤチップスにして子ども達に食べさせているという。
ゴーヤはまだ見ぬ南国の食材、東北ルーツのヤマトンチュとしては、
大人になってから覚えた料理、味覚。それでもこの苦さは好ましい。
大好物と胸を張っては言えないけれど。
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プチトマトもそろそろ終わり。赤と黄色。お弁当箱を賑わせてくれた。
油断するとすぐに鳥につつかれてしまう。無花果も同様。
甘いもの、色の綺麗なものは、鳥たちの大好物。
だからといって、ゴーヤが真っ赤に熟するまで置いておくわけにも行かない。
キュウリが伸び放題に垂れ下がるのを待っているわけにも行かない。
何しろせっかくの青じそが虫に食われ放題で、消毒しても持たない。
オクラも茄子も贅沢をしなければ、毎日の食卓に載せられるほど取れる。
トウモロコシは不作で、充分満足できるほどの収穫はなかった。
当たり外れがないのは、キュウリとゴーヤ、そしてプチトマト。
今年は油断して忘れている間に、幾つもの茗荷がただの草になってしまった。
暑さで一気に伸びるタケノコのような茗荷は、朝採りに限る。
その新鮮な畑の恵みを・・・。
どうやって料理したすればいいのか、わからなくなっている母と
料理したくてもなかなか時間が取れない私と、
相乗効果で勿体ないが倍増する。
恵みの収穫、畑の野菜。毎日ジュースにするわけにも行かず、
悩みの種になる。かといてジャムにするようなものも為し。
(イチジクジャムは結局食べずに忘れられるから、生で囓るに限る)
毎年、夏になると実家の畑の寄生虫になったような気分。
おいしいとこ取り。
父上様、母上様、申し訳ありませぬ。
そして、どうかこの野菜を食べて、共に健康でありましょう。
どうか、孫娘の成人を見るまでずっとずっと元気でいて下さい。
元気でいて下さい。
元気でいて下さい。
二人の畑の恵みですよ。
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