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苦しい胃カメラ 

検診日。健康診断も兼ねて、胃カメラ日。
通い慣れた場所ではなく、健康診断も兼ねて余り好きではない医療機関へ。
ここは、マンモグラフィーに男性技師が来るので辟易した所。
女性技師がいますという触れ込みだったはずなのに。
おばちゃんの私は予約の上、交通費を払って来て、何もせずに帰るわけにも行かず、
(仕事の休みを取る段取りが大変でしょ)諦めて検診を受けた覚えがある。
後から来た女性は、検診は取りやめますといって帰ってしまった。
その気持ちは充分わかる。ただでさえ恥ずかしいし、それに痛いし。
ゆえに、それ以来、高くても別の医療機関を利用している。
女性の技師のいるところを。


過去にそういうことがあったので、この医療機関に対する印象は余り宜しくない。
でなくても、受診というよりも検診の場合、ベルトコンベアーに載せられた、
品物状態で部署を移動する感じなので、自分がモノになった気持ちがする。
人として扱われている気分がだんだんしなくなる。
(もう少し雰囲気の良い医療機関での検診は、そうではない場合も多い)
そういう最後の仕上げに近い部分が、胃カメラ
ここで予約をせねばならぬとは・・・。
毎年要精検だから仕方がないとはいえ・・・。不本意


看護師による問診は思いのほか長かったものの、
薬疹の出るアレルギーに関して、薬名を確認して本で調べて、
載っていないから何かわからないけれど、この検査には直接関係ないから、
大丈夫でしょうといわれた。当たらずとも遠からずだが、これでいいのか?
胃の中を綺麗にする注射。筋肉注射だから痛い。
普通は喉に麻酔するためキシロカインゼリーを口腔内に入れるはず。
口を開ける指示もなく、(自分でいわれるまでもなくあーんする、
口腔内を覗いて確認も無く、(嫌な予感)看護師による事務的なスプレー。
全く喉まで届いていない。舌のみ痺れている感じ。


医師が検査前に再びスプレーをもう一度。とても事務的。
全く喉に麻酔が効いていない感じ。強引にコメントすれば良かったのだろうか。
しかし、なかなか言い出せない。モノ化されている私。
既に口にマウスピースをくわえさせられているし。
でもって経鼻管ではなく従来のかなり太い管が、「ごっくして下さい」の指示もなく、
強引に突っ込まれていく。
今まで10回以上胃カメラを飲んできた私だが、こんなに強引に突っ込む医師は初めて。
早ければいいってモンじゃない。そんなに検査時間を短縮させたいのか?


それとも問診で今まで胃カメラの経験数回有りで説明なんぞ飛ばして、
声かけも無しにさっさと検査やっちゃえなのか?
今まで何回も検査を受けてきたけれど、喉を通る時
痛いの苦しいのつかえるのって、半端無い。
生まれて初めて、胃カメラで「えづいて」身をよじった。
そこで初めて「胃を膨らませる空気入れてるから、息を吐かないで」だの、
「目を閉じないで開いていて」なんて言われたが、無理。

検診で寿命は延びない (PHP新書 669)

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胃内視鏡検診マニュアル

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やっぱり、舌のみで喉まできちんと麻酔が掛かっていなかったからか?
それとも、余りにも早急な突っ込み具合のせいか。半端なく痛い。
とにかく比較検証するだけの他の医療機関での検査の経験があるだけに、
苦しさ半端無い。余りにも吐き気を催す私に、「すぐ終わるから」と
医師はよく言えば手際よく、悪く言えば検査をはしょって終わった。
「余り苦しがるから、奥までカメラを入れることが出来ず、
胃の先、十二指腸の方は観れなかったよ」ですと。むかつく−。
あんた達が下手なんじゃん。こんなに苦しい経験したこと無いわ!と
怒鳴りたいくらいむかついているのだが、それはそれ、
面と向かって言えるはずもなく。


録画した画面を元に、説明。これは今まで聞いた中では長い部類。
検査後の説明はいつもこうなのか、私がしんどそうにしているから、
フォローのために説明しているのか、その辺はよくわからない。
いつも言われているような内容に加えて、初めて聞く説明は、
「胃と食道の間が少しずつ広くなってきて、胃液とか逆流しやすくなってきているね。
まあ、これは加齢現象だから誰にでもあるんだけれど。老人はもっと大きく開いて、
管みたいになっているからね。」そうですか、加齢現象ですか。


殆どゲップなんぞ出してこと無い私だが、これからは赤ちゃんの如く、
まっすぐになっていく胃と食道のために、ガス抜きしないと行けない年齢になるのか?
いつもより胃の色つやが悪く、少々気になったものの、それ以上説明はない。
問診の看護師は、検査の後1時間飲食物はお控え下さいと繰り返す。
それはわかっているが、この唾に汚れたティッシュをどこに捨てろと。
嗽いもさせてくれないの? 口の中がとっても気持ち悪くて、すすぎたいのに。


問診室前のミネラルウォーターコーナーまで、口を押えていき、
紙コップに水を入れ、トイレで嗽をしていると、
「水を飲まないように言ったはずです」と看護師が飛んできた。
「うがいさせてもらえなかったので、ここでうがいしているだけですが」
注意されたことがわからんような、馬鹿ちゃう。
私は完全に苛立っている。
うがいをして喉からの出血なのか、血が混じっている。
胃カメラで、血が出たうがいも生まれて初めての経験だ。


それでなくても、ゲンが悪くて来たくなかった医療機関
指定されているから仕方なく来ざるを得なかった医療機関
要は、検診費用が安いんだろう。どこかで安上がりにしている。
つまり、何かを節約している。嗽の水も、コップもティッシュも設備も。
1年間では経費として馬鹿にならないからね。
受付でも胃カメラ問診でもしつこく、「細胞を取ったら実費」と念を押され、
何だか何回も言われると、悪い所検査するから有料有料と駄目出しされている気分。
経鼻管を使わずに、最初からどでかいのを「かます」のはそのせいか?


血液検査一つにしても、まあ、昔の注射ってみんなそうだったけれど、
脱脂綿を渡されて「押さえておいてくださいね」だもん。
止血パッドもない、止血シールもない。これも経費節約。
着替え終わって再びトイレに入ると、尿検査のための別室が無いため、
トイレの奥に人目に触れるところに、尿コップが30コ余りずらりとおいてあり、
尿検査のための試薬ペーパーが様々な色に変色したまま、置かれている。
なかなか壮観。幸いコップには氏名はなく番号記入のみだが、
個人情報も何も、どのコップが問題ありか、試薬の色を見ればすぐわかるなあ・・・。
こういうことは、ふつう人目に触れない所でするもんだけれどね。


どうして去年と同じ健診機関ではないのか。それは、費用の点だけなら、
個人負担しても構わない。ここでは健康診断どころか、検診なんて受けたくない。
ちなみに、のちに同じくここで胃カメラを受けた同僚も、
「苦しくてたまらんかった。その代わりえらく早く終わったけれど」。
早く終わればいいってもんじゃない。検診の患者は一見さんのお客。
だから、それほど気にしていないのは、ありあり。
患者ではなくて、検診で来る人間は継続性のない人間。
通り一遍の応対で済ませられるから気が楽なのだろう。


それも、医療機関の姿勢なのだけれど、受け付けも胃カメラも、
採血も何もかも気分を害した。
臨床検査技師」の名札の人が採血するのも、嫌。
医療施設では黙認しているところが多いのかもしれないけれど、
今までの健康診断や人間ドックでは経験がない。
(知らなかっただけで気づかなかっただけかも)
ここでは、この検診機関ではそれは普通に行うらしい。


ただでさえ、前夜から空腹の人間は機嫌が悪い。
無理やり胃を引っ掻き回され、喉も痛く、出血もあって、
たいそう機嫌も気分も悪い。
遠く大阪市内くんだりまで来て、安心を得るためというよりも、
血圧を上げに来ているようなだけかも。
何だかなあ・・・健康診断を受けるのは権利であり義務とはいえ・・・。
こんなに苦しい胃カメラを経験して、今までの検診・診察が
どれだけ上手にスムーズにいっていたのか、思い知らされた次第。


一駅向こうまで行って、家人にランチを奢って貰った。
ごめんよ、とーちゃん。ありがとね。
ガスパチョゼリーと冷製パスタは、ひんやり美味しかったです。