Festina Lente2

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小学校最後の授業参観

娘の小学校最後の授業参観だった。
相も変わらずかまびすしい廊下とんびにも似た、保護者。
何故か教室に入らず、廊下に立って雑談している。
でも、この景色ともしばらくお別れだ。
地元の中学校に入学後、また同じ景色が繰り返されるのだろうけれど。


一人一人が親への手紙を、言葉を述べて、述べならが泣いている子もいるけれど、
娘などは淡々としたものだ。自分の将来について等、具体的には何も言いはしない。
言質を取られぬように、巧妙に文章にして述べる辺り、
一体誰に似たのだろう、どこでこういう「もの言い」を覚えてきたのだろう。
どのようにでも取れる言い方、度のようにでも解釈される表現、
そして、「応援して下さい」だけしっかりと付け加えて終わる。
要は、自分が何を選ぼうとも、どの道に進もうとも、
親の応援は居るのよとアピールしつつも、それ以上は立ち入るなと、
口は出さずとも出すものは出せの内容に、やや唖然。


それにしても、感極まって泣いたり途中で話せなくなったりする子が多いので、
妙に娘も私も醒めてしまった。そんな感じがしないでもない。
おまけに、小学生だからといって、もはや6年生なのに、
低学年の将来への夢ではあるまいし、女の子は花屋だのパティシエ、
男の子はサッカー選手や野球選手だのと、
学習雑誌のアンケート通りの夢のオンパレード。
これって素直で幼稚なのか、それともこういう見せかけ、カモフラージュ。
まさか、本気でこんな風に思っているのだろうか。


今時の子どもが、小学校6年生にもなってそんなことを考えているのならば、
『13才のハローワーク』を読ませても無駄な気もする。
親の職業体験も、大人との会話も無く、ネットとロールプレイゲーム、
塾通いで頭でっかち、いや、何が原因かはともかく、
小学生の時からケータイを持たせて、使いたいだけ使わせて、
述べる夢は判で押したように同じ内容ばかり。
親と同じ仕事か、非現実的か、「お金を稼ぎたい」か。


まあ、最後の授業参観なので名残惜しく校舎を見て周り、
親の知らない顔で笑っている行事写真や昔のスライドを見て、
多少の感慨にふけった。
そう、子どもの顔は親と居る時とは全く違う。
学校の中では。友達と一緒の時では。
それだけでも心に刻み込んで、卒業式まで一ヶ月。
さようなら、小学校の授業参観。

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