Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

大学に飛び級で進学?

ただでさえボロボロになっている高校教育をはしょる気か? 
物化生地、日世倫政どころか、小学校地理のレベルもクリアしていない、
アンバランスな知識の輩らが、ただでさえ蔓延しているというのに?


早期卒業制度? 本当にそんなのが必要ならば、
退屈し切っている小学生を中学生に中学生を高校生にしてしまえば?
覚えるべきことを覚えて、こなすべきことをこなして、
でも、心はとても未熟なままだけれど。
早熟とはとても思えない、経験不足のままだけれど。


昔は生活の辛酸のために大人になったかもしれないが、
家と塾との往復だけで、早期卒業に可能な知識があっても、
それ以上のことは何もできない、それ以下のことさえもできない、
満足に自立した生活もできず、
他人におんぶにだっこの自立できない学生ばかりが蔓延するような、
そんな気がする。


早期卒業制度。
そのメリットはなんなのか。
学生という身分、パスポートを失ったら、生活していくのは大変、
就職難民のレッテルだけで、特に何のメリットもないまま、
あちらこちらたらいまわしにされそうな、現状で。
「秋入学制度が導入された時には、2年半で卒業をすれば、
 そのまま、大学に入学することが可能になる。
 半年間、何もしないということが無くなる。」


その半年間、そんなに勿体ない?
早期に大学に進み、早期卒業制度で学生を捨てる。
そんなことを望む若者がいるのかどうか、ちょっと不思議。
このご時世、語学留学でも、何でもそれこそ「お勉強ばかり」で
できなかったことを、いざ時間があればできるのかどうか、試す時間にしてみれば?
被災地や地域ボランティア単位、語学留学単位、山村や農村短期留学単位を
取得しない限り、大学進学は認めないシステムにした方が、
かなりよっぽどましなような気がするが。


今のまま早期卒業すると、高校中退扱いになるから、法整備?
学生の現状がわかっていない。
アメリカのように才能を伸ばす教育をしているのではなく、
試験をクリアする生徒を促成栽培だけしているのに、
それを早期卒業に結び付けて専門バカを作る? あれまあ。
本当にメリットが?


インターネットで世界が広がった今、
共通の経験や拝啓を持った人間がどんどん減り、
地域との結びつきが希薄になって、非リア充にはまっている世代を、
先送りして最高学府に挙げて大学生にすることに、何の意味があるのか。
バーチャルリアリティとシミュレーションに長けた、
実体験の希薄な世代を大量生産して、社会のピラミッドの上に据えようとでも?


今言われている飛び級が、かつて明治時代にあったような、
飛び級の本来のイメージと異なり過ぎているので、
違和感を感じているのは、私が古い世代の人間だから?
大学の飛び級と、高校の飛び級は根本的に違うと思うのだが…。
地理も歴史も知らないで、理数系だけ尊重されたカリキュラムで育てられ、
理系の復権って、才能の開発って・・・。


それよりも、さっさと三科目入試だの、AO入試だの手抜きな選抜はやめて、
きちんと大学側が5科目入試にすれば、学生の学力のバランスは取れると思うけれど。
生物を学ばない医学生、歴史を知らない文学部生、四則計算ができない経済学部生、
読めない書けない、暗記とコピー能力にだけのそんな力の学生を、
受け入れやすいのは、教える力のない世代なのか、
ゆとり教育世代の年だけ食った世代なのか、
はなはだ気になる、飛び級制度。


教育に国家百年の計を持たない、国の方針。
身も心も頭も軽くなりそうな制度ね。

教育課程―これから求められるカリキュラム開発力

教育課程―これから求められるカリキュラム開発力