Festina Lente2

Festina Lente(ゆっくりいそげ)から移行しました

温度差

昔々、まだ若かった頃、少なくとも今よりは元気で、
体重も軽く、病気も何もなかった頃3月にエジプトに行った。
大阪を出発する時の気温は7度。カイロに着くと33度。
いやはや、さすがだわ、暑いなと思ったけれどあれ?
暑いは暑いけれど何か違う。
空気が乾燥していてべたつきがない。


ホテルの中はクーラーが効いていた。
外は暑いけれど、だらだら汗が流れるような感じではない。
確かに初日は目眩がしたけれど、すぐに暑さに慣れた。
ラクダに乗ってみてすりむけたお尻の方が痛かった。
暑さは半袖を着ているよりも、長袖で防げた。


そう、長袖を着ている方が涼しい。
私は民族衣装の偉大さを現地で理解した。
どうしてあんな長い布をずるずると引きずって、とか、
顔を隠すのは宗教上の理由とか単純に考えて、
半袖Tシャツの身軽さを過信していた。
日焼けも余り怖くなかった若い頃の話。


砂埃も砂嵐も乾燥した空気、強い日差し、紫外線。
暑い以前に防ぐべきものを防ぐためには、長袖長ズボンが一番。
そして、水分補給。
何を飲んだか余り覚えていないけれど、
「カルカデ」という赤い花びらから作ったピンクの飲み物、
あれが一番美味しかったと思う。


強い日差しの元で日陰はいっそう涼しく、
星空の下の砂漠は肌寒いほどで、
ヨットが浮かぶナイル川、ダムから救われたアブシンベル神殿、
周りで化石が一杯拾えるピラミッドなどを思い出す。
もう30年も昔の話。
そして、帰国すると空港はまた7度。


出張先の気温をインターネットで見ると、最低気温1度になっている。
本日幾分まし?と思っても32度。
寒い所から暑い所に行くのと、暑い所から寒い所に行くのと、
どっちが大変かなあ・・・、もう若くはないのに。
「避暑に行く」なんて優雅なものとは違うような・・・。


大阪は沖縄より暑い、シンガポールより暑い、
とんでもなく暑い夏と言われている場所。
大阪の夏に耐えられたら、日本どこでも耐えられるよと言われるほど、
湿気も暑さも十分な場所なのだが。
ううううむ。荷造りは進まない。

アンデルセンの絵本 空とぶトランク

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伝説のトランク100 ―ルイ・ヴィトン―

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